最新の旅客機の翼はどのぐらい撓(しな)るの?

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★科学★
問題:平成23年(2011年)の11月1日。世界に先駆けて日本の国内線にボーイング787という新型の飛行機が就航しました。
■B787は全日空が開発からたずさわったそうです。全体のおよそ35%を日本のメーカーが製作しているといわれます。B787は準国産機だという人もいるらしい。
■B787の約50%は炭素繊維の複合材(CFRP)が使われているとのこと。従来の同規模の飛行機、たとえばB767の場合、約80%がアルミニウムやその合金だったようです。B787の場合は全体の約20%がアルミとのこと。
■炭素繊維の複合材は、炭素繊維に樹脂をしみこませたシートを何層にも重ね、目的の形にして高温高圧の炉で焼き上げるとのこと。B787の胴体は、機首から尾翼までを6つぐらいに輪切りにしたイメージです。輪の形で焼き上げるらしい。
■従来は、魚でいえば、2枚におろし、それを進行方向に細く半分に切ったものをさらに縦にぶつ切りにしていたとのこと。かなり細かくなります。つなぐ部品が多いだけにつなぐ留め具も多くなり、重くなっていくようです。強度にも問題が出るのかな。
■軽くて丈夫な素材を多く使っているためか、燃費効率もいいらしい。中型機ですが、最大で1万1000kmの航続距離があるとのこと。日本からアメリカ西海岸まで到達するそうです。型によっては1万5000kmを越える機種もあるらしい*2。こちらですと東海岸のニューヨークまで行けるとのこと。今後は、いわゆるハブ空港を介さずに直接地方都市へ飛んでいけるようになっていくのかもしれません。乗り換えがなくなるのはありがたいですね。
■本日のクイズは、B787の翼についてです。翼も日本のメーカーが製作したとのこと。半分ぐらいは炭素繊維の複合材を使っているようです。従来のジュラルミンの翼にくらべてよくしなるとのこと。では、B787機の翼の先端は、上下方向にどの程度しなるのでしょうか? 次の中からいちばん近い数字を選んでください。なお、B787の主翼2枚と胴体を含めた幅は約60mあるそうです。 
[い]50cm前後
[ろ]1m前後
[は]2m前後
[に]4m前後
[ほ]8m前後
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[は]2m前後
説明:30m弱の翼です。上下に2mしなうぐらい別にたいしたことないよう気もします。でも、たいていの人の身長以上にたわむのは凄いような気もします。
■参考資料*1には、羽田空港に着陸せんとするB787の勇姿が掲載されていました。見ると、主翼はたしかに上向きにたわんでいます。ぼんやり眺めると気がつきませんが、指摘されるとギョッとします。こんなにたわんじゃって大丈夫かというぐらいに湾曲しています。ヤフーやグーグルの写真検索でも、何点か翼がしなっている写真を見ることができます。
■利用者から見て面白いのは窓が1.3倍に大きくなったことらしい。素材が強くなったために開口部を大きくできたらしい。中央の席に座っていてもどちらかの窓からは水平線・地平線が見えるとのこと。
■窓は電子式の日よけがついているようです。スイッチで段階的に光を透過させたり暗くしたりできるそうです。真っ暗にしても約5%の光は透過するように設定されており、外の景色はうっすら見えるらしい。
■機内の気圧も少し高めにできるようになりました。いままでは0.75気圧ぐらいだったのが0.8気圧に保てるようになったらしい。富士山でいえば、8合目だった気圧が5合目に下りて来たような感じらしい。耳が痛くなったりすることは減るかもしれません。
■女性にとっては肌の乾燥が減るという点も気になるかもしれません。いままでは金属材料が多かったため、客室内の湿度は数%に抑えられていたそうです。B787では湿度は十数%まで高めているとのこと。湿度を一気に50~60%にまであげてもらえると、機内でインフルエンザに感染する確率もグンと減るのでしょうけれど。
◆参考*1:雑誌「新世代の飛行機を徹底解剖」Newton (ニュートン) 2011年12月号16~23頁、ニュートンプレス
◇*2HP「ボーイング787 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0787

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