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zoom RSS 江戸時代に流行した謎々、判じ物(はんじもの)。口絵の哺乳類はどんな名前なの?【71】

<<   作成日時 : 2017/08/10 07:53   >>

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★日本語★
問題:判じ物は絵を使った謎々です。18世紀後半から発達した多色刷りの技術を活用し、地名・国名・動植物名・道具名・人名その他、さまざまな物を対象として作られました。
■本日から3回は哺乳類の判じ物です。日本に棲息する、あるいは日本で飼育された、あるいは日本で愛玩された四つ足ですね。ほとんどが身近な動物ですのでわかりやすいかもしれません。中に1つだけは想像上の動物も混入しているのですが。
■まずは口絵の判じ物で練習しましょう。頭が将棋の駒の歩になっている人物が田圃の中に立っています。頭には濁点がついています。ふ(歩)+濁点+た(田)=ぶた。豚が正解です。
■豚は日本では600年代までには飼養されていたらしい。大陸あるいは半島から到来したようです。ただし、養豚業はあまり盛んになりませんでした。ご存知のように仏教が広まり、殺生戒とかの影響で四つ足を食べなくなります。そこから約1000年ほどは冬の時代です。南西諸島以外の所では豚は飼われなくなったらしい。江戸時代の初期には中国から豚が輸入されたようです。それ以後は、肥料をとるために飼養するという事例があったらしい*3。きっと食用にも供されたのでしょう。でも坊主たちがうるさいので公けにはできなかったのでしょうね。いまでは坊さんたちも平気でトンカツに舌鼓を打っていますが。
■「豚」の判じ物は、「けだものはんじもの)」という大判錦絵に掲載されていたものです。弘化(コウカ)4年(1847年)〜嘉永(カエイ)5年(1852年)ごろに発表されたらしい。作者は歌川国盛(くにもり)という幕末の絵師。「水ぐわしかんがへ」という果物名を当てる判じ物も描いています。一宝斎国盛と名前を変えて、「さかなのはんじもの」も描いています。
■では問題です。下の絵はそれぞれどんな動物を示しているのでしょうか?
▼[い]上は砥石。下に見えるのは蔵の下の部分らしい
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▼[ろ]侍が「四」という字を書いています
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▼[は]頭が箕(み)という農具になった人が布団の上でぼんやりしています
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▼[に]刃物を振り回しているのは源義経に退治された大泥棒です。
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▼[ほ]田に足を踏ん張って力仕事をしているようです
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(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:■[い]砥石は判じ物の中では「と」です。おそらく江戸時代の日常生活でも、「包丁が切れねぇや。とはどこに置いた?」なんて、「と」は使われていたのでしょう。と(砥石)+ら(蔵)=とら。虎が正解です。
▼[い]虎
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日本にはいない獰猛な動物ですね。朝鮮征伐のころ、半島には虎がいたらしい。シベリアにはいまでもアムールトラという種類が棲息するようです。
■[ろ]武士が四という字を書いています。し(士)+し(四)=しし。獅子が正解です。
▼[ろ]獅子
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獅子もまた日本にはいない猫科大型動物です。
□字を書いている武士の後ろに机がいくつかあります。この侍は、どこかの藩や江戸幕府に雇用されているのではなく、手習いの師匠として生計を立てているのかな。
■[は]頭が箕(み)になった女性が所在なさげに布団の上でぼんやりしています。行灯が見えます。夜なのでしょうね。おそらく、心にひっかかることがあって、眠れないのでしょう。ねず(寝ず)+み(箕)=ねずみ。鼠が正解です。
▼[は]鼠
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箕は「穀物をふるって、殻(から)やごみをふり分けるための農具」です。実(み)とごみを分別するから「み」…と素町人は勝手に思っていましたけど、きっと間違いでしょうね。
■[に]日本の大泥棒の歴史に燦然と輝き、かつ源義経に斬られたとされるのは熊坂長範(くまさかチョウハン)です。上の部分だけが描かれていますので熊。熊が正解です。
▼[に]熊
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熊坂長範は奥州へ下ろうとする金売吉次の荷を狙いましたが、牛若丸が同行していたのは不運でした。鞍馬山の天狗を相手に腕を磨いた武術の達人です。あっさり、ばっさりやられてしまいます。牛若丸は奥州藤原氏を頼り、吉次に道案内をさせていたようです。
■[ほ]男性は田んぼに足を踏ん張り、稲の束を引っこ抜こうとしています。狂気を発したのかな。それとも狐狸妖怪に騙されているのでしょうか。た(田)+ぬき(抜き)=たぬき。狸が正解です。
▼[ほ]狸
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狸は狐とともに愛される四つ足です。昔は東京にもいたようですが、最近は動物園以外ではめったに見られません。
◆参考*1書籍「江戸の判じ絵」初版88〜89頁、岩崎均史(ひとし)著、ISBN4-09-626131-9、小学館
◇*2HP「歌川国盛 (2代目) - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%8C%E5%B7%9D%E5%9B%BD%E7%9B%9B_(2%E4%BB%A3%E7%9B%AE)
◇*3HP「日本の養豚の歴史1−養豚の歴史−一般社団法人 日本養豚協会ホームページ」
http://www.jppa.biz/rekishi2_1.html

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明日、8月11日(金)から弊クイズは夏季休暇に入ります。
8月21日(月)から再開いたします。
素町人は冷房の効いた場所で過ごす予定です。
みなさまも暑さに気を付けてお過ごしください。
m(_ _)m

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