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zoom RSS 「はげねずみ」の一言でわかる差出人。いつごろの手紙なの?

<<   作成日時 : 2017/06/14 07:08   >>

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★歴史★
問題:電話というのは不思議なもので、片方を聞くだけで会話の内容がほとんど推測できる場合があります。浮気相手からの電話を取り次がれてドギマギすれば、やりとりを聞くまでもなくすべてが露顕することさえあります。
■手紙の場合でも、中に書かれた言葉だけでさまざまなことが推測可能です。上司から部下へなのか。逆なのか。仲間同士なのか。依頼なのか。催促なのか。承諾なのか。拒絶なのか。保留なのか。
■本日の手紙の場合も文中のたった一言で差出人がわかってしまいます。「はげねずみ」。この言葉を使う人物は織田信長。宛先はおそらく「はげねずみ」こと秀吉本人か、さもなければ関係者ですね。口絵は現在も残されているその手紙の一部らしい。
■信長の手紙の中で、「はげねずみ」という言葉は唯一、この手紙だけに使われているそうです*1。つまり禿鼠と呼ばれていた唯一の証拠かもしれません。
■手紙の内容は「はげねずみ」の配偶者であるねねを褒め、ねねを励まし、秀吉を戒め(いましめ)、最後にねねに助言を与える内容だそうです。では、この手紙はいつごろ書かれたものでしょうか? 選択肢の中から選んで下さい。
[い]永禄(エイロク)5年(1562年)、秀吉と結婚した直後
[ろ]永禄(エイロク)9年(1566年)、秀吉が墨俣(すのまた)に一夜城を築いた直後
[は]元亀(ゲンキ)元年(1570年)、浅井長政(あざい ながまさ)に姉川の合戦で勝利した直後
[に]天正元年(1573年)、秀吉が長浜城の城主となる直前
[ほ]天正(テンショウ)10年(1582年)、信長が没する数年前
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[ほ]天正(テンショウ)10年(1582年)、信長が没する数年前
説明:この手紙にはなぜか日付が入っていないそうです。はっきりしたことはわかりませんが、信長が没する数年前と推定されます。
■ねねが安土城の信長を訪問したそうです。安土城は天正(テンショウ)4年(1576年)に着工し、天正(テンショウ)7年(1579年)に完工しているそうです。ねねが訪れたのは、落成祝いなのかな。それとも単なるご機嫌伺いでしょうか。いずれにせよ、天正(テンショウ)7〜10年(1579〜1582年)に書かれた手紙であることは間違いなさそうです。
■信長の手紙は、参考資料*2によれば、次のようなものらしい。
---仰せの如く、今度はこの地へはじめて越し、見参に入り、祝着に候。
---殊に土産色々美しさ、中々目にも余まり、筆にも尽くし難く候。
---祝儀は仮に、この方よりも何やらんと思い候はば、その方より見事なる物、持たせ候間、
---別に心さしなくのまま、まずまずこの度はとどめ参らせ候。
---重ねて、参りの時、それに従うべく候。
---就中(なかんずく)、それの見目ぶり、形まで、いつぞや見参らせ候折節よりは、十の物廿ほども見上げ候。
---藤吉郎、連々不足の旨申のよし、言語同断、曲事候か。
---何方を相尋ね候共、それさまの程のは、又二度、かの禿ねずみ、相求め難き間。
---これ以後は、身持ちを良う快になし、いかにもかみさまなりに重々しく悋気などに立ち入り候ては---然るべからず候。
---ただし、女の役にて候間、申すものと申さぬなりにもてなし、然るべく候。
---尚、文体に羽柴には意見、請い願うものなり。
---又々 かしく
---藤吉郎 女ども 
---のぶ
■信長は、ねねの訪問を喜び、さまざまな土産に感謝するとともに、ねねの容姿が以前よりさらによくなったとほめています。続けて秀吉がねねに不満を述べている(浮気をしている?)とのことだがそれは言語道断で許しがたいと非難しているようです*1。
■一方で妻の心得も諭しているらしい。「今日以後は身持をよくし、いかにも妻女らしい重々しさを示し、かりそめにも嫉妬がましい素振りがあってはならない。しかも、妻の役割としていうべきことはいってもよいが、十のものは七八分にとどめて余情をのこすようにしたほうがよいだろう。さらに、この消息を秀吉にもみせなさい」*1。
■口絵を見ると、末尾に「のふ」とあります。これは「信長」の意味らしい。ねねは城主の正室ですから、漢字で信長と記されても理解したでしょう。でもなるべく平仮名を多くしている。女性に対する優しさなのかな。
■訪問してきた人に手紙を渡すのは変だなと思いましたが、この手紙は秀吉にも宛てて書かれているわけですね。秀吉は尻尾をつかまれちゃったのかもしれません。
◆参考*1:書籍「日本史こぼれ話 古代・中世 正編」新書初版177〜178頁、笠原一男/児玉幸多編、ISBN4-634-60330-6、山川出版
◇*2HP「ねねへのお手紙|★織田信長の夢★ 鳴かぬなら 鳴ける世つくろう ほととぎす」
http://ameblo.jp/ukitarumi/entry-12017557945.html

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