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zoom RSS 最高難易度漢検1級程度の四字熟語。墨痕淋漓とは習字で失敗して畳や服を汚すことなの?

<<   作成日時 : 2016/12/05 09:38   >>

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★日本語★
問題:墨痕淋漓は「ボッコンリンリ」と読みます。「筆で書いたものが、生き生きとしてみずみずしいさま」だそうです。墨の痕は、こぼした墨ではなく、筆跡なんですね。絵でも書でも使われる言葉らしい。
■「漓」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「リ、うすざけ」という字音・字訓があります。「醨」という漢字の異体字らしい。薄い酒というのはどんなものでしょうか。まさか水で薄めた酒ではないですよね。
■淋漓と熟語になると「水がしたたる、勢いのあるさま」だそうです。あわせて勢いのある筆致となるようです。
■では本日の問題です。漢検の最高難易度である1級の問題集に掲載されていた四字熟語の問題です。当然ながら難しい。これらの四字熟語を知らないことは恥ではありません。正解なら小躍りすべき問題ばかりです。次の四字熟語の説明のうち、正しい記述はどれでしょうか? (正しい記述は無いかもしれないし複数かもしれません)

[い]放辟邪侈とはホームレスでときどきかっぱらいをするなど小悪党でもある
[ろ]北轅適楚とは北に棲む猿でも温暖な南の国、楚なら快適に暮らせるという意味である
[は]銘肌鏤骨とは文身(いれずみ)をした武骨な男性の様子を指す
[に]万目睚眥とは多くのファンがいて一挙手一投足に注目をしているという意味である
[ほ]無慙無愧とは悪事を働いても恥じることもなく、平然としていることだ
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:正しい記述はない
説明:[い]放辟邪侈とはホームレスでときどきかっぱらいをするなど小悪党でもある(×)
■放辟邪侈は「ホウヘキジャシ」と読みます。「勝手気ままによこしまな行為をすること」だそうです。室町時代初期にいたという婆娑羅(バサラ)大名という連中は、天皇だの公家といった旧来の権威はまったく無視して、好き勝手に行動していたらしい。放辟邪侈と呼べるのかな。
□「辟」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ヘキ、ヒ、ヘイ 、つみ、きみ、おさめる、のり、つかえる」という字音・字訓があります。放辟は「我が儘(まま)」という意味らしい。
□「侈」という漢字も常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「シ、イ、おごる、おおい、ほしいまま」という字音・字訓があります。奢侈(シャシ)という熟語を造ります。「度を過ぎてぜいたくなこと」らしい。邪侈は「よこしまな心を持ち、おごりたかぶること」だそうです。
[ろ]北轅適楚とは北に棲む猿でも温暖な南の国、楚なら快適に暮らせるという意味である(×)
■北轅適楚は「ホクエンテキソ」と読みます。「志と行動が相反すること」を意味するようです。
□「轅」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「エン、ながえ」という字音・字訓があります。轅(ながえ)とは牛車や馬車から前方に突き出した2本の棒のことらしい。その間に軛(くびき)と呼ばれる棒を渡し、牛や馬に引かせるそうです。
▼轅(ながえ)
◇*HP「ながえ 牛車 -長江 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E9%95%B7%E6%B1%9F&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjf2bnA_73MAhXDjpQKHYghAnUQ_AUICCgC&biw=1280&bih=626&dpr=1.5#hl=ja&tbm=isch&q=%E3%81%AA%E3%81%8C%E3%81%88%E3%80%80%E7%89%9B%E8%BB%8A%E3%80%80-%E9%95%B7%E6%B1%9F&imgrc=jB9rhJQ7PqVMBM%3A
北轅というのは、轅(ながえ)が北を向いていることを意味しているらしい。
□「適」という漢字は常用漢字表では「テキ」というという音読みだけです。漢和辞書「字通」によれば「テキ、セキ、タク、かなう、ゆく、まさに、たまたま、ただ」という字音・字訓があります。適楚というのは、楚に行くという意味だそうです。馬車自体は北を向いているのに、南に行きたがる。志と行動が反しているわけですね。
[は]銘肌鏤骨とは文身(いれずみ)をした武骨な男性の様子を指す(×)
■銘肌鏤骨は「メイキルコツ」と読みます。「深く心に刻みつけて忘れないこと」だそうです。
□訓読みすると「肌に銘じ骨に鏤(きざ)む」となるらしい。「胆(きも)に銘じる」と同じ意味ですね。
□「鏤」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ロウ、ル、ほる、ちりばめる、はがね」という字音・字訓があります。鏤膚(ロウフ)・鏤体(ロウタイ)・鏤身(ロウシン)という熟語を造りますが、すべて彫り物・文身(いれずみ)を指すようです。
[に]万目睚眥とは多くのファンがいて一挙手一投足に注目をしているという意味である(×)
■万目睚眥は「バンモク/マンモクガイサイ」と読みます。「多くの人に睨まれ、自分の居場所がなくなること」だそうです。不倫発覚で議席を失った衆院議員とか、不法な賭博場への出入りが露見して五輪代表をおろされたスポーツ選手などは万目睚眥の状態なのでしょうね。
□「睚」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ガイ、まなじり」という字音・字訓があります。「眥」という漢字も常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「シ、セイ、サイ、まなじり、にらむ」という字音・字訓があります。あわせて「睨まれる」という意味なのかな。
[ほ]無慙無愧とは悪事を働いても恥じることもなく、平然としていることだ(○)
■無慙無愧は「ムザンムキ」と読みます。
□「慙」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ザン、はじる、はじ」という字音・字訓があります。
□「愧」という漢字も常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「キ、はじる」という字音・字訓があります。あわせて慚愧(ザンキ)という熟語を造ります。「慙愧にたえない」という決まり文句がありますね。「遺憾の極み」という表現とともに、謝罪の記者会見などでよく使われます。「まことにお恥ずかしいことである」という意味なのかな。
◆参考*1:書籍「本試験型 漢字検定1級試験問題集09年版」成美堂出版編集部編、ISBN978-4-415-20421-5、成美堂出版
◇*2HP「文化庁 | 常用漢字表の内閣告示等について | 「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)」
http://kokugo.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kijun/naikaku/pdf/joyokanjihyo_20101130.pdf
(pdfファイルを開こうとすると警告が表示されます。文化庁の頁です。ウイルスに感染している可能性はかなり低いと思われますが、自己責任で開いて下さい)
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「漢字源」藤堂明保、学習研究社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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