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zoom RSS ソ連政府が誇らしげに発表した不思議な生き物。3本足のカラスだったの?

<<   作成日時 : 2016/10/18 20:17   >>

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★科学★
問題:ソ連という国が消失してからすでに4半世紀が経ちました。共産主義を初めて体現した国だそうです。壮大な実験でしたが、残念ながら失敗作でしたね。ノウターリンな指導者スターリンその他の指示による粛清により、数百万人の人が殺されたといわれます*1(口絵参照、Wikipediaより)。その数倍の人が流刑や貧困の中で不幸な生活を余儀なくされました。
■その反面、世界初の人工衛星スプートニクを飛ばし、宇宙飛行士ガガーリンをうむなど、宇宙開発の面では輝かしい成果をあげました。スプートニク・ショックの影響は大きく、アメリカの関係者は焦りまくり、ケネディはアポロ計画を打ち出し、1969年(昭和44年)に月面着陸を成功させるまで、劣等感の塊になっていたようです。
■スプートニク・ショックは極東の島国のサラリーマン家庭まで襲いました。当時30代だったわが親父は、NHKラジオの語学教室でロシア語を習い始めました。テキストが並んでいましたね。あとで聞いたところでは、会社の中でも多くの人がロシア語習得を目指していたらしい。みんなソ連の時代が来たと思ったそうです。
■今にして思えば、ソ連の科学技術の成果は、宇宙開発だけだったのかもしれません。たとえば、「環境因子が形質の変化を引き起こし、その獲得形質が遺伝する」というトロフィム・ルイセンコの学説は、まるで間違いだったことがわかりました。スターリンは「マルクス・レーニン主義の弁証法的唯物論を証明するもの」として、熱烈に支持したようですけど。
■ルイセンコはメンデルの遺伝の法則を「ブルジョア理論」として攻撃します。でも、20世紀半ばからDNAの研究成果が発表され始めると、ルイセンコは疑似科学を鼓吹する単なる馬鹿であり、メンデルこそ人類史上に名を残すべき賢人だったことが徐々に判明します*4。それでも共産主義の国々はルイセンコ学説を諦めません。中国では毛沢東の大躍進政策に採り入れられ、北朝鮮では金日成の主体農法に採り入れられました。それぞれの政策が自国民に多大な被害を与えたことはご存知のとおりです。とくに前者は推計3000万〜5000万人の餓死者を出したと言われます*3。
■本日はそんなソ連の疑似科学の一例です。1954年(昭和29年)に、ソ連政府とウラジミール・デミコフ博士はある不思議な生物を誇らしげに発表し、世界中を驚かせました。きっと「マルクス・レーニン主義の弁証法的唯物論を証明するもの」として発表者は胸を張ったのでしょうね。ただし、このときにはスターリンはすでに亡くなっていましたが。
■では、そのとき発表された不思議な生き物とは次のどれでしょうか?
[い]双頭の鷲
[ろ]双頭の犬
[は]手が3本ある猿
[に]足が3本あるカラス
[ほ]舌が2枚ある人
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ろ]双頭の犬
説明:ウラジミール・デミコフ博士は、ジャーマン・シェパードの成犬に子犬の頭部と肩と前脚を移植したらしい。こうした結合体は、全部で20体ほど作られたそうです。術後感染症なのか、拒絶反応なのかはわからないものの、残念ながらすべてが短命だったらしい。最長記録は29日だそうです*2。
▼双頭の犬
◇*HP「双頭の犬 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E5%8F%8C%E9%A0%AD%E3%81%AE%E7%8A%AC&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjWs7b6iabMAhWMoJQKHYLZApkQ_AUIBygB&biw=1280&bih=602#imgrc=lPr99uHXTyDG-M%3A
■デミコフ博士は、ソ連を代表する外科医の1人と見られていたようです。デミコフ博士は第2次世界大戦中、野戦病院で腕を磨きます。ちぎれた手足を再縫合したりしたのかな。戦後、ソ連政府によってモスクワ郊外にある最高機密の研究機関に送られたらしい。デミコフ博士の任務はソ連の外科技術の優位性を証明することだったようです。
■双頭の犬を取材したアリーン・モズビーという記者によれば、双頭の犬は散歩するとき、耳を引っ張られていたらしい。普通の首輪が合わないからだそうです。
■「循環器は共有しているものの、2つの頭は別々の生活をしていたと伝えている。2匹は起きる時間も違えば、寝る時間も違った。子イヌは必要な栄養をすべて成犬から得ていたが、それでも自分で飲み食いをした。ただし、口に入ったものはすべて食道の端から毛をそられたピラトの首の上に滴り落
ちたという」*2。血管はつながっていたようですが消化器官はつなげていなかったらしい。不良品かな。
■デミコフ博士はソ連の宣伝戦、「共産主義はすばらしい」と主張するための道具に過ぎなかったというのが現在の多くの人の見方だそうです。博士はソ連の道具。犬たちの生命は博士の道具。困ったものですね。
◆参考*1:HP「大粛清 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%B2%9B%E6%B8%85
◇*2書籍「奇想天外な科学実験ファイル」初版44〜46頁、アレックス・バーザ著、ISBN978-4-7678-0719-5、エクスナレッジ
◇*3HP「大躍進政策 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%BA%8D%E9%80%B2%E6%94%BF%E7%AD%96
◇*4HP「教員採用試験に2度失敗。業績も死後にようやく認められた不運で偉大な科学者はだれ?町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201004/article_14.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今だったら、動物虐待で避難轟々ですね。
ねこのひげ
2016/10/24 02:17
コメントをありがとうございます。

 おっしゃる通りです。食道の端から咀嚼された食物が流れ出すなんて、悪趣味の極致ですね。
 でも、考えようによってはダイエットの方法として応用できるかも。栄養はすべて点滴から受けます。食道はせき止めます。管を通して流れ落ちてくる物はすべて外部に捨ててしまう。これなら脂質・糖質も摂取し放題。計画的に痩せることができそうです。しかも食欲を抑えこむストレスは生じない。まぁ素町人としては被験者になりたくはありませんけど。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/10/24 07:57

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