人間の社会が変わると動物にも影響が出る。ソ連崩壊で増えた大型哺乳類とは?

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★科学★
問題:人間も自然の一部である以上、その動向が他の動物に影響を及ぼすことは当然です。新しく移植してきた人間達が建材あるいは燃料として森林を伐採すれば、そこに棲んでいた動物たちは減少してしまいます。毛皮用あるいは食用として野牛を殺せば、野牛の数はもちろん、捕食していたピューマの数も減るのでしょう。
■このように直接的な影響だけでなく、間接的な影響もあるらしい。たとえば産業革命でロンドンの空気が汚れれば、野鳥や蝙蝠(こうもり)などの生態系が変化するでしょう。地球温暖化の影響では、絶滅が予想される種がたくさんあるようです。
■では1991年(平成3年)12月のソ連の崩壊では、どんな影響が出たのでしょうか? 次の大型哺乳動物5種から、増えた種類を挙げてください。(増えた種類はないかもしれないし複数かもしれません)
[い]トナカイ
[ろ]イノシシ
[は]ヘラジカ
[に]ヒグマ
[ほ]タイリクオオカミ
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ほ]タイリクオオカミ
説明:ロシアの出身でアメリカ・ノースカロライナ州立大学の生態学者ユージニア・ブラギナが率いる研究チームは、ソビエト連邦の崩壊が大型哺乳類に与えた影響について調査したそうです。対象とした動物は、選択肢の5種にノロジカ・アカシカ・オオヤマネコの3種を加えた8種類だったらしい。
■どの動物にも個体数に大きな変化が見られました。とくに急激に減少したのはイノシシ、ヒグマ、ヘラジカだそうです。ヘラジカは角がヘラのように見えます。ムースとも呼ばれますね。
▼ヘラジカ
◇*HP「ヘラジカ - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%98%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AB&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwiGp4ayz4DMAhWlMqYKHfd7Ce0Q_AUIBygB&biw=1097&bih=537
■この連中が個体数を減らしたのは、餌場としていた農場の消滅や密猟などが原因とみられているらしい。逆に唯一個体数を増やしたのはタイリクオオカミと呼ばれる種類らしい。ソ連崩壊前の1.5倍になっていたとのこと。
▼タイリクオオカミ
◇*HP「タイリクオオカミ - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%AF%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%82%AB%E3%83%9F&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwixlY3pz4DMAhUHmZQKHa0cAdwQ_AUIBygB&biw=1097&bih=537
ソ連時代には害獣として個体数の抑制事業が行なわれていたようです。崩壊後には事業が廃止されたらしい。
■「社会の混乱時には、広く分布している動物でも注意深い観察が必要」とブラギナ氏は指摘しているようです。「人々を支援することも動物の保護につながります」とのこと。たしかに生活が追い詰められれば、密猟に手を出す人も増えるかもしれませんね。
◆参考*1:雑誌「ナショナルジオグラフィック ソ連の崩壊で減った動物たち」1512月号12~13頁、日経ナショナルジオグラフィック社

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2016年08月07日 08:19
最近のクマなどに人が襲われるのは、農業をやる人が減った事も原因とか。
オオカミを輸入してニホンオオオカミの復活を!なんて言っていた人もいましたが無理でしょうね。
ねこのひげ様<素町人
2016年08月07日 09:21
コメントをありがとうございます。

 ニホンオオカミが復活したら生態系はどうかわるのかな。その点ではちょっと興味がありますけど、ハイキング中に接近遭遇なんてのは嫌ですね。
(^^;)

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