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zoom RSS 江戸末期に流行した謎々、判じ物(はんじもの)。口絵の野菜はなんという名前なの?【26】

<<   作成日時 : 2016/08/18 13:12   >>

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★日本語★
問題:判じ物は絵を使った謎々です。18世紀後半から発達した版画の多色刷りの技術を活用し、地名・国名・動植物名・道具名・人名その他、さまざまな物を対象として作られました。
■本日は青物、野菜の名前の問題の3回目です。まずは口絵の判じ物で練習しましょう。碁盤に石が置かれているに、乱暴なやつが棒で叩き始めました。ちょっとしたドラマを感じますが、実際にはごく単純な場面です。ご(碁)+ぼう(棒)=ごぼう。牛蒡(ごぼう)です。
■牛蒡はとても古くから食べられてきた根菜らしい。縄文時代ごろに日本にやってきたという推測があるようです。
■余談です。太平洋に牛蒡という言葉があります。女性の広がったあそこと男性の細いあそこ。摩擦が少なくてなかなか気持ちよくならない。そんな意味らしい。でも牛蒡には長さがあります。Wikipediaによれば「主根の長さは品種にもよるが50cm〜1mほどある」とのこと。もし男性のあそこにそんな長さがあればギネスブックに記録されそうです。工夫次第で快感も得られそうですが。
■閑話休題。牛蒡の判じ物は、「あおものづくしはんじもの」という江戸時代の末期の出版物に収載されたものです。歌川重宣(しげのぶ)という浮世絵師が嘉永元(1848)年〜嘉永(かえい)5年(1852年)ごろに発表した作品らしい。Wikipediaによれば歌川重宣は2代目歌川広重という名前のほうが通っているようです。「東海道五十三次」や「江戸名所百景」で知られる初代歌川広重の養女と結婚し、2代目を継いだらしい。ただし、結婚生活は6年ぐらいで破綻したようですが*1*3。重宣は、弊クイズですでに紹介した「江戸名所はんじもの」など、判じ物を多く制作しているようです*4。
■では本番です。例によって難易度にはバラツキがあります。答はみんな青物、野菜です。今でも収獲され、家庭や料亭の食卓に登場する野菜ばかりです。絵とヒントから名前を推理してみましょう。
▼[い]あの武具の上半分だけが描かれています
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▼[ろ]水が噴き出しています
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▼[は]コマを回している男は鬼の腕を名刀「髭切りの太刀」で切り落としました。姓は渡辺です。
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▼[に]芝大神宮のだらだら祭りで売られている香辛料の一種です
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▼[ほ]石垣に掲げられた札は「売」という文字が含まれているようです
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(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:■[い]描かれている武具は兜(かぶと)ですね。下半分は描かれていません。つまり「かぶ」。蕪です。
▼蕪(かぶ)
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□蕪の語源はいくつかあるそうです。根を意味する「株」から来ているという説があります。頭を意味する「かぶり」から来ているという説もあります。春の七草の呼び名では菘(すずな)です。
□ご存知のとおり、さまざまな料理に登場します。素町人としては素朴に漬け物にするのがいちばん好きですけど。
■[ろ]鍬(くわ)が見えます。その下には井戸があります。くわ(鍬)+い(井)=くわい。慈姑です。
▼慈姑(くわい)
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□慈姑は面白い形をしています。煮物などで食べますね。正月料理にも使われます。くちばし状の突き出た芽から「芽が出る」と喜ばれるらしい。
▼慈姑(Wikipediaより)
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□落語の「百川(ももかわ)」では、主人公の百兵衛さんが慈姑のきんとんを呑み込まされて目を白黒させる場面があります。球根部分は大きいとピンポン球ぐらいありそうです。百兵衛さんが窒息死しなかったのはラッキーなのかな。
■[は]男性は渡辺綱(わたなべのつな)という人物です。源頼光(みなもとのらいこう/よりみつ)という武将の四天王の筆頭だそうです。金太郎こと坂田金時も四天王のメンバーで同僚です。源頼光と四天王は、他の兵士も率いて京の町を荒らし回った酒呑童子(シュテンドウジ)らの盗賊団を退治したことで知られます。
□独楽(こま)を回す綱。こま(独楽)+つな(綱)=こまつな。小松菜ですね。
▼小松菜(こまつな)
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□冬の野菜の代表格です。東京ではお雑煮にも入れます。
▼小松菜(Wikipediaより)
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□もともとは葛西菜(かさいな)と呼ばれていたらしい。葛西は現在の江戸川区や葛飾区あたりだそうです。東京の人には葛西臨海公園などがおなじみですね。近所に東京ディズニーランドがあります。
□その後、品種改良もあり、小松菜と呼ばれるようになったとのこと。一説には、葛西舟の印象があまりよろしくないので、改名したともいわれます。葛西舟はおわい舟とも呼ばれます。屎尿の運搬船を意味したらしい。
■[に]芝神明(しばしんめい、大神宮)のだらだら祭りで販売されるのは生姜です*3。身体が温まると近ごろもてはやされている野菜ですね。絵解きでいえば、「賀」という字を背負っています。しょう(背負う)+が=しょうが。生姜(しょうが)が正解です。
▼生姜(しょうが)
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□日本には2〜3世紀ごろに中国から伝わってきたらしい。奈良時代には栽培が始まったとのこと。「古事記」にも生姜の記述があるとするHPがありました。調べてみたのですが、残念ながらどこに登場するのかよくわかりませんでした。薤(にら)とか山椒(サンショウ)は確かに歌の歌詞に含まれていましたけど。
■[ほ]城が売りに出されているようです。しろ(城)+うり(売り)=しろうり。白瓜ですね。
▼白瓜(しろうり)
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□明治維新の直後、「全国城郭存廃ノ処分並兵営地等撰定方」という通達が新政府から出されたそうです。略して廃城令とも呼ばれます。必要な城は残して陸軍省が使う。不要な城は廃城処分として大蔵省の管轄となるという話らしい。
□この影響で全国で廃城がおこり貴重な文化遺産がどんどん破壊されちゃったようです。それでも城、とくに天守閣はあまり売れなかったらしい。厩(うまや)などは、材木を薪にするという用途で売れたと聞きます。荒廃した空き家が増えちゃったというのは現代とおなじなのかな。
◆参考*1:HP「歌川広重 (2代目) - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%8C%E5%B7%9D%E5%BA%83%E9%87%8D_(2%E4%BB%A3%E7%9B%AE)
◇*2書籍「江戸の判じ絵」初版60〜61頁、岩崎均史(ひとし)著、ISBN4-09-626131-9、小学館
◇*3HP「芝大神宮の「だらだら祭り」。売られている香辛料はどんなものなの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201509/article_11.html
◇*4HP「稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 古事記 現代語譯 古事記」
http://www.aozora.gr.jp/cards/001518/files/51732_44768.html
◇*5HP「明治時代には安く売られた城の天守閣。60円でも売れ残った城はどこの城? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201210/article_11.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
都内ではトランクルームと化したマンションが多く見られますね。
将来、東京全体がスラム化しなきゃあいいんですけどね。
ねこのひげ
2016/08/21 07:39
コメントをありがとうございます。

 たしかに、荷物の保管場所として利用されるマンションは少なくなさそうですね。都内の空き家だけで80万戸以上あるそうですから、使われているだけマシなのかな。マンションですから荷物にカビがついたりしそうですけど。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/08/21 09:05

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