町人思案橋・クイズ集

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zoom RSS 江戸末期に流行した謎々、判じ物(はんじもの)。口絵の魚はなんという名前なの?【16】

<<   作成日時 : 2016/06/02 07:12   >>

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★日本語★
問題:判じ物は絵を使った謎々です。18世紀後半から発達した版画の多色刷りの技術を活用し、地名・国名・動植物名・道具名・人名その他、さまざまな物を対象として作られました。
■本日は魚の名前の4回目です。まずは口絵の判じ物で練習しましょう。描かれている人物は按摩さんのようです。杖をついています。口から突き出ているのはくわえ煙草ではありません。按摩笛です。
◇*HP「按摩笛動画ページ1」(京都教育大学の頁らしい。按摩笛の音色が聞けます。かなり強い音が出ています)
http://kyoushien.kyokyo-u.ac.jp/taka/instpage/021_douga1.html
■按摩さんは下が描かれていません。で、「あん」ですね。按摩さんの下に描かれているのは線香です。煙をたなびかせています。線香は香とも呼ばれます。というわけで、あん(按摩)+こう(香)=あんこう。鮟鱇(あんこう)が正解です。鮟鱇は見た目はちょっと怪異ですが、食べると旨い。とくに「あんきも」は、酒によくあいますね。
◇*HP「あんこう - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%81%82%E3%82%93%E3%81%93%E3%81%86&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjEy8mFzPTKAhXKKZQKHfIdAfgQ_AUIBygB&biw=1280&bih=632
■「鮟鱇」の判じ物は、「さかなのはんじもの」という江戸時代の末期の出版物に収載されたものです。一宝斎国盛(いっぽうさいくにもり)という浮世絵師が弘化(こうか)4年(1847年)〜嘉永(かえい)2年(1849年)ごろに発表した作品らしい。Wikipediaによれば一宝斎国盛は2代目歌川国盛という名前のほうが通っているようです*1。
■本日も魚の名前を当てていただきましょう。例によって難易度にはバラツキがあります。答はみんな魚や水の中で暮らしている生き物の名前です。中には認知度の低い魚もあるかもしれませんが、ほとんどが今でも漁獲され、家庭や料亭の食卓に登場する魚です。絵とヒントから名前を推理してみましょう。
▼[い]鍛冶屋さんの光景に見えますね
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▼[ろ]三味線を弾く女性に子供がじゃれついています
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▼[は]大きな鈴です。神社の賽銭箱の上に備え付けられているようなやつかな
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▼[に]作り付けの棚の上に子供が乗っています。なんだか危ない感じですね
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▼[ほ]男性が左腕に持っているのは紐のようです。肩にかけているのは鳶口(とびぐち)と呼ばれる道具ですね
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(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:■[い]鍛冶屋さんは、ふつう熱を加えた鉄や銅を叩くものです。でもよく見ると、この2人は拍子木のようなものを叩いています。これは柝(き)と呼ばれる1種の楽器です。火の用心で見回りをするときにも使いますし、歌舞伎や大相撲などでも使われます。
▼柝(き)
◇*HP「柝 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%9F%9D&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwik7IGH6IfNAhWIKpQKHcZIAvwQ_AUIBygB&biw=1536&bih=751&dpr=1.25
□鍛冶屋さんが柝を打っている。かじ(鍛冶)+き(柝)=かじき。旗魚(かじき)ですね。
▼旗魚(かじき)
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□旗魚は上顎が剣のように鋭い大型魚です。でかい個体では全長4m以上、体重700kgなんてのがいるらしい。トローリングと呼ばれる大がかりな釣りで仕留めるのかな。
◇*HP「旗魚 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%BF%E3%83%8A%E3%82%B4&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjz67GN1_TKAhWFkpQKHbwNAhAQ_AUIBygB&biw=1280&bih=632#hl=ja&tbm=isch&q=%E6%97%97%E9%AD%9A
■[ろ]シングルマザーの芸者さんでしょうか。かまってほしい子供がじゃれついてきています。三味線と子供。しゃ(三味線)+こ(子)=しゃこ。蝦蛄(しゃこ)が正解です。鮨屋の方言ではガレージとも呼ばれます。
▼蝦蛄(しゃこ)
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□蝦蛄は海老と似て節足動物の1種です。寿司ネタとして知られていますね。生きている蝦蛄は気性が荒いようです。棘があるうえによく暴れるので、新鮮なネタで負傷することもあるらしい。まぁご家庭で蝦蛄をさばくことはほとんどないでしょうけれど。
◇*HP「蝦蛄 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E8%9D%A6%E8%9B%84&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwj66_Xw0vTKAhUDJaYKHSpIAb4Q_AUIBygB&biw=1280&bih=632
■[は]神社に備え付けられているような大きな鈴と、[い]でも登場した柝ですね。すず(鈴)+き(柝)=すずき。鱸(すずき)が正解です。
□全然関係ない話かもしれませんが、昔、ベルウッドというレコード会社がありました。はっぴいえんどとか六文銭のレコードはベルウッドから出ていたらしい。会社名の由来は鈴木さんだそうです。創業社長なのかな。
▼鱸(すずき)
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□鱸は大型魚です。1mを越える個体もあるそうです。日本の沿岸や朝鮮半島の沿海にいるらしい。とても綺麗な白身です。鱸の名前は「すすぎ洗いしたようなきれいな身」に由来する…という説もあるとのこと*3。
◇*HP「鱸 - Google 検索」
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%B9%E3%82%BA%E3%82%AD&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwinpvH11PTKAhVKkZQKHamBBKEQ_AUICSgD&biw=1280&bih=632#hl=ja&tbm=isch&q=%E9%B1%B8
■[に]棚の上に子供です。たな(棚)+こ(子)=たなこ。連濁でたなご。鰱(たなご)が正解です。
▼鰱(たなご)
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□鰱は目高(めだか)よりは大きいけれど鮒(ふな)や鯉(こい)よりは小さい淡水魚です。大きくても10cmぐらいらしい。目高同様に絶滅危惧種に指定されているようです。現代では食用にはあまり供されないようです。観賞用というか愛玩用なのかな。
◇*HP「タナゴ - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%BF%E3%83%8A%E3%82%B4&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjz67GN1_TKAhWFkpQKHbwNAhAQ_AUIBygB&biw=1280&bih=632
■[ほ]ポーズを決めている男性は、鳶職のようです。鳶口(とびぐち)と呼ばれる道具を持っているのがその証拠ですね。鳶職は、建設労働者の中でもとくに高い場所での作業を専門とする人たちらしい。その昔、命綱もつけずに東京タワーの鉄骨を組んでいった人たちがいたそうです。鳶職なんでしょうね。
◇*HP「東京タワー 鳶職 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%BF%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%80%80%E9%B3%B6%E8%81%B7&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwj4w9eP2vTKAhVh36YKHdhlAQIQ_AUIBygB&biw=1280&bih=608&dpr=1.5
□腕に持っているのは紐です。江戸時代には緒(お)とも呼ばれました。下駄の鼻緒も紐の1種ですし、生まれたばかりの赤ん坊は臍の緒(へそのお)と呼ばれる紐がついています。鳶職が腕に緒を持っている。とび(鳶)+う(腕)+お(緒)=とびうお。飛び魚(とびうお)が正解です。腕を「う」とするのはちょっと強引かな。
▼飛び魚(とびうお)
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◇*HP「飛び魚 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%BF%E3%83%8A%E3%82%B4&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjz67GN1_TKAhWFkpQKHbwNAhAQ_AUIBygB&biw=1280&bih=632#hl=ja&tbm=isch&q=%E9%A3%9B%E3%81%B3%E9%AD%9A
□ご存知のように飛び魚は空中を滑空します。通説では捕食者から逃れるために飛んでいるらしい。飛び魚が飛んでいるすぐあとを鮪(まぐろ)などの捕食者が追っていることがあるそうです*5。
◆参考*1:HP「歌川国盛 (2代目) - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%8C%E5%B7%9D%E5%9B%BD%E7%9B%9B_(2%E4%BB%A3%E7%9B%AE)
◇*2書籍「江戸の判じ絵」初版28〜33頁、岩崎均史(ひとし)著、ISBN4-09-626131-9、小学館
◇*3HP「スズキ (魚) - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BA%E3%82%AD_(%E9%AD%9A)
◇*4HP「ウミタナゴ - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%82%BF%E3%83%8A%E3%82%B4
◇*5HP「トビウオはなにが悲しくて空を飛ぶの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/200710/article_10.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
アンコウはすぐわかりましたが、カジキはなにを打っているのかわかりにくいですね。
そういえば、梅宮辰夫さんと松方弘樹さんのトローリングの番組は最近見ないですね。
豪快で好きでしたがね。
ねこのひげ
2016/06/05 06:54
コメントをありがとうございます。

 何を打っているのかわかりにくというのはたしかにそうですね。江戸時代の人はすぐにわかったのかな。

 松方弘樹と梅宮辰夫の名コンビもだいぶ年をとりました。元気なトローリングというよりは、「老人と海」になってしまいそうです。
 松方弘樹が元気にもどってきたとしても、体力が必要な番組は、今後はむずかしいのかもしれませんね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/06/05 07:49

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