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zoom RSS 実在か架空か。大盗賊雲霧仁左衛門(くもきりにざえもん)の最大の犯罪はどんなもの?

<<   作成日時 : 2016/06/11 06:44   >>

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★歴史★
問題:雲霧仁左衛門という名前を耳にされたことがあると思います。池波正太郎の一連の作品が有名ですし、NHKなどでドラマ化されていました。たとえば平成25年(2013年)のNHK版では中井貴一が主演しているようです。
■享保(きょうほう)(1716年〜1736年)のころの盗賊だそうです。そもそもは甲州の生まれといわれます。江戸の深川出身説もあるらしい。出自は雲の中、霧の中ですが、たいへん剣術が得意だったともいわれます。
■大きな雷鳴が轟き、あたりが一瞬真っ暗になったとき、雲霧仁左衛門が抜き打ちに宙を切ったところ、鼬(いたち)のような動物が2つになって落ちたそうです。滑空していたモモンガでしょうか。お気の毒なことでした。ともあれ、それから雲切り→雲霧と呼ばれるようになった…と講談では語られるようです。
■享保(きょうほう)11年(1726年)のある日、雲霧仁左衛門は生涯最大の犯罪を犯します。その後は堅気として生きていこうと考えるほど、大きな金を手に入れたらしい。では、その犯罪とは次のどれでしょうか?
[い]大名屋敷に押し入り、900両を強奪した
[ろ]名刹の住職を人質にとり、1000両の身代金を奪った
[は]豪農宅で詐欺を演じて1200両を騙し取った
[に]豪商の店で強請り(ゆすり)を働き、800両をせしめた
[ほ]幕府の役人と共謀し、文書を差し替えることで3000両相当の土地を得た
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[は]豪農宅で詐欺を演じて1200両を騙し取った
説明:甲府に在住する文蔵という豪農宅に江戸南町奉行の役人たちが立ち入り、捜索し、家産を差し押さえたそうです。関所を通らずに近道したことが奉行所に知られてしまったらしい。雲霧仁左衛門が甲州の出身であれば、豪農の存在やその行動を知る機会は多いかもしれませんね。
■役人が引き上げたのちに調べてみると、現金1180両が消えていたそうです。おかしい。役人が持っていってしまったのか。文蔵は届けるべきか迷います。届ければ、関所破りが露見してしまうかもしれない。でも結局届けたらしい。近道を使った件はうまく内緒にできたのかな。
■享保のころの1180両です。現在でいえばおそらく億単位の金なんでしょうね。雲霧仁左衛門と手下2人は分け前をとり、それぞれ以後は一切会わないようにする約束をします。偶然出会ったとしても互いに知らん振りをするつもりだったらしい。
■雲霧仁左衛門ともう1人の手下は堅気になって商売を始め、平穏に暮らしていました。ところが、もう1人の手下は博打好きで堅気には向いていなかったのでしょう。せっかくの分け前をすべて失ってしまったようです。
■すってんてんの男はたまたま堅気として暮らしているほうの手下とばったり会います。当然ながら金をせびります。仲間にたかった男はさらに雲霧仁左衛門も恐喝して金を得ようとします。雲霧仁左衛門と堅気の手下は共謀して博打好きな手下を殺してしまったそうです。
■雲霧仁左衛門と堅気の手下は久しぶりに顔をあわせたことからつい昔の癖が出て、麹町の両替商島屋に盗みに入り番頭を殺害して1000両を奪ってしまったらしい。これも凄い犯罪ですね。
■南町奉行大岡越前守が捜査を進めたところ、印のついた小判が使われたことから雲霧仁左衛門の手下が捕まります。もう時間の問題で自分も捕まると覚悟した雲霧仁左衛門は、自首して出たらしい。
■雲霧仁左衛門は、自首の直前にすべての金を店員たちに分け与えたそうです。大岡越前守はそれを褒めたようですが、だからといって罪が許されるわけではありません。配分した金の中には、豪農や両替商から奪った金も含まれていたはずですし。雲霧仁左衛門とその手下は、鈴ヶ森で獄門に処された…と伝えられているようです。
■なお、江戸幕府が捉えた盗賊の記録には雲霧仁左衛門という名前はないらしい*1。架空の創造された人物という説もあれば、実在の友右衞門と呼ばれる盗賊の一味が雲霧仁左衛門とその仲間ではないかという説もあり、どれがホントかわからないようです。
◆参考*1:HP「雲霧仁左衛門 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%B2%E9%9C%A7%E4%BB%81%E5%B7%A6%E8%A1%9B%E9%96%80
◇*2書籍「日本奇談逸話伝説大事典」初版305〜306頁、志 村 有 弘(ありひろ)・松 本 寧 至(やすし)編、ISBN4-585-06002-2、勉誠社

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
真田十勇士もそうですが、現在有名になっているけど架空の人物と思われている有名人は明治になって講談師たちが作り出した物語上の人物が多いようですね。
実在の人物でも面白おかしく脚色したようですからね。
ねこのひげ
2016/06/12 14:30
コメントをありがとうございます。

 講談師たちの想像力はなかなか逞しいものがあるわけですね。現代ではテレビドラマやアニメも加わって、みんなで話を盛る方向で頑張っているのかな。

 10年以上前ですけど、スイスの英雄ウイリアム・テルはやっぱり実在しなかったとかいう新聞記事を見かけたことがあります。歴史学者たちが痕跡を求めて必死に探したけど、かけらも見つからなかったという話だったかな。シラーという文豪の叙事詩とか、ロッシーニの歌劇「♪ウイリアム・テル」ではよく知られる人物ですが、実は西洋の講談師たちによって創作された架空のキャラクターだったようですね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/06/12 21:40

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