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zoom RSS 江戸時代に流行した謎々、判じ物(はんじもの)。口絵の魚はなんという名前なの?【15】

<<   作成日時 : 2016/05/26 07:03   >>

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★日本語★
問題:判じ物は絵を使った謎々です。18世紀後半から発達した版画の多色刷りの技術を活用し、地名・国名・動植物名・道具名・人名その他、さまざまな物を対象として作られました。
■本日は魚の名前の3回目です。まずは口絵の判じ物で練習しましょう。上中下3つの要素が並んでいます。上は舌のようですね。真ん中は以前、ヒラメの判じ物でも目にしました。平椀(ひらわん)です。俗称おひら、あるいはひら。
▼平目(ひらめ)
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■口絵のいちばん下は目です。で、した(舌)+ひら(平椀)+め(目)=したひらめ≒したびらめ。舌平目(したびらめ)が正解です。仏蘭西料理にも使われますが、日本でも江戸時代にはすでに素材として頻繁に利用されていたのでしょう。
◇*HP「舌平目 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E8%88%8C%E5%B9%B3%E7%9B%AE&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwiewO_kt_TKAhVIoZQKHfLJB8kQ_AUIBygB&biw=1280&bih=632
■「舌平目」の判じ物は、「さかなのはんじもの」という江戸時代の末期の出版物に収載されたものです。一宝斎国盛(いっぽうさいくにもり)という浮世絵師が弘化(こうか)4年(1847年)〜嘉永(かえい)2年(1849年)ごろに発表した作品らしい。Wikipediaによれば一宝斎国盛は2代目歌川国盛という名前のほうが通っているようです*1。
■では本番です。水中生物の名前が答になります。例によって難易度にはバラツキがあります。中には認知度の低い生き物があるかもしれませんが、ほとんどが今でも漁獲され、家庭や料亭の食卓に登場する魚です。絵とヒントから名前を推理してみましょう。
▼[い]絵が燃やされています。証拠隠滅かな
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▼[ろ]水の流れの中で犯罪が起きているようです
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▼[は]桜の木ですね
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▼[に]親子でしょうか。子供はきかんぼうみたいですね
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▼[ほ]上の人はあくびをしています。下は足かな
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(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:■[い]絵が火にかかっています。え(絵)+ひ(火)=えひ。連濁(れんだく)でえび。
□連濁というのは言葉が2つつながって1つの言葉になるとき、後の語の先頭の清音が濁音になることです。たとえば橋という言葉は、日本橋(にほんばし、にっぽんばし)、あるいは京橋(きょうばし)。両国橋(りょうごくばし)、淀屋橋(よどやばし)など、連濁になりやすい。そのせいか大坂には橋(はし)がないという冗談があります。八百八橋もあるのに? あるのは「ばし」ばかり。「はし」はない。3代目桂米朝師の「三十石」という落語でも、そんな冗談が使われていました。ちなみに京都には三条大橋(〜おおはし)、四条大橋など、「はし」がちゃんとあります。
▼海老(えび)
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■[ろ]川の中で山賊風の人物が男性の着物を剥いでいます。いわゆる追い剥ぎなのでしょう。現場は川。犯罪は追い剥ぎ。かわ(川)+はぎ(剥ぎ)=かわはぎ。鮍(かわはぎ)が正解です。
▼鮍(かわはぎ)
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□鮍は河豚(ふぐ)にちょっと似た姿をしています。河豚の仲間だそうです。鯵(あじ)や鯖(さば)を釣るときに外道(げどう、目的外の魚)としてひっかかったりします。捨てていましたけれど、Wikipediaによれば、鮍は美味なんだそうです。
□全身がザラザラした厚めの皮で覆われています。料理の際にはわりと簡単に剥ぐことができるらしい。で、皮剥ぎの名前がついたようです。
◇*HP「カワハギ - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%AB%E3%83%AF%E3%83%8F%E3%82%AE&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjO-ovZvfTKAhWi2qYKHcF7BVIQ_AUIBygB&biw=1280&bih=632
■[は]桜の木の真ん中が消えています。かわりに○が描かれています。○は「わ」。さ(桜)+わ(○)+ら(桜)=さわら。鰆(さわら)が正解です。
▼鰆(さわら)
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□鰆は鯖(さば)の仲間だそうです。でもでかくなります。1mを越えるような個体もいるらしい。焼き魚としても食べられますし、西京味噌を使った西京焼きや唐揚げでも旨いそうです。魚偏に春ですので、春が旬かと思われますが、実際には秋・冬のほうが味がいいらしい*3。
◇*HP「鰆 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&ie=UTF-8&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&q=%E9%B0%86&tbm=isch&gws_rd=ssl
■[に]父親らしき人物がおいでおいでをしています。子供は逃げているのかな。手招きをしている。「来い」と言っている。つまり鯉(こい)が正解です。
▼鯉(こい)
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□鯉は食用だけでなく、観賞魚としても人気が高い。今では海外でも錦鯉が飼われていたりしますね。綺麗です。でも維持費がかかりそうだな。なんて、そんなことを考える者には飼う資格がないのでしょうね。
◇*HP「鯉 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E9%AF%89&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwiH-uTSxfTKAhWi6KYKHbNrC1kQ_AUIBygB&biw=1280&bih=632
■[ほ]上の人はあくびをしています。ひまなのでしょう。下の足には濁点がついています。で、ひま+あし+濁点=ひまあじ≒しまあじ。縞鯵(しまあじ)かな。
▼縞鯵(しまあじ)?
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□素町人は勝手にそう解釈していたのですが、参考資料*2によれば、この上下は別物だそうです。上は目が覚めた場面で鮫(さめ)。下は鯵(あじ)ですね。素町人の解釈のほうがちょっと面白い…ような気もしますけど。
◇*HP「縞鯵 - Google 検索」
https://www.google.co.jp/search?q=%E7%B8%9E%E9%AF%B5&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjGyPPnx_TKAhUEqqYKHVxVAIYQ_AUIBygB&biw=1280&bih=632
◆参考*1:HP「歌川国盛 (2代目) - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%8C%E5%B7%9D%E5%9B%BD%E7%9B%9B_(2%E4%BB%A3%E7%9B%AE)
◇*2書籍「江戸の判じ絵」初版28〜33頁、岩崎均史(ひとし)著、ISBN4-09-626131-9、小学館
◇*3HP「サワラ - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%AF%E3%83%A9
◇*4HP「メダカ - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%80%E3%82%AB
◇*5HP「シマアジ - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%82%A2%E3%82%B8

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
サメとアジですか・・・シマアジのほうがよさそうですね。
ねこのひげ
2016/05/29 18:26
コメントをありがとうございます。

 ご賛同いただいて嬉しいかぎりです。やっぱり答はより長いほうが面白いですよね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/05/29 21:08

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