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zoom RSS 1つの処方箋薬(しょほうせんやく)を開発するのにかかる費用は平均すると200億円なの?

<<   作成日時 : 2016/03/04 06:45   >>

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★科学★
問題:処方箋薬とは、「医師の処方箋を必要とし、薬剤師による調剤によって処方される医薬品」だそうです。医療用医薬品とも呼ばれます。処方箋薬に対する言葉として一般用医薬品、大衆薬があるらしい。処方箋がなくても入手できる薬を意味するようです。ガンや糖尿病の特効薬はもちろん処方箋薬でしょうし、消毒薬や胃腸薬の多くは大衆薬なのかな。
■処方箋薬は、開発に時間をかけ、試験にも時間をかけます。治験(ちけん)という言葉を耳にされたことがあると思います。いわゆる臨床試験ですね。実際の患者に薬の効き目や副作用を試験してもらう段階のようです。治験を無事に通過し、これまでの薬よりもすぐれていると認められた場合に限り、新薬として承認されるようです。
■治験の期間は3〜7年ぐらいが普通らしい。長いですね。そのため、処方箋薬を1つ商品化するまでには膨大な費用がかかると言われています。ではその費用は次のどれに近いでしょうか?
[い]50億円
[ろ]100億円
[は]200億円
[に]400億円
[ほ]800億円
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ほ]800億円
説明:参考資料*1の科学雑誌によれば、たった1つの処方箋薬を商品化するのに、平均するとこれだけの費用がかかるようです。
■800億円は、昨年話題になった冥王星探査機、ニュー・ホライズンズの計画にかかった費用とほぼおなじらしい。2つの処方箋薬を世に出すには、新しい国立競技場が建設できるぐらいの金がかかるということですね。
■なぜこんなにかかるのでしょうか。薬の開発を創薬と呼ぶようですが、創薬の過程をみていくと、理由の一端が理解できるようです。まずは標的を定めることになります。たとえばステージ3〜4の進行した大腸癌の特効薬を作ろうとか、アルツハイマー病の進行を抑制する薬を作ろうとか。この段階では市場の規模や患者数の増減、競合他社の動向など、自然科学とは異なる要素も勘案するのでしょう。
■次に薬のタネを探索します。さまざまな化合物を調べ、標的となる病気や症状を引き起こす原因物質や生物を無害化したり殺害したりするものを探し出すそうです。各製薬会社は、数百万種におよぶ化合物の図書館というか博物館のようなものを持っているようです。合成の化合物もあれば植物や細菌、茸(きのこ)、黴(かび)といった天然物もあるとのこと。その中から効果のありそうなものを選んで試したら実際に効果が見られた。よし、終わりという幸運な例もあるかもしれません。運が悪ければ試行錯誤をえんえんと繰り返すことになりますし、ライブラリーにない化合物は野外で探したり、あらためて合成したりすることもあるのでしょう。
■ある程度候補が絞れたら、化合物を最適化するそうです。安全性・薬効などを勘案しつつ、最終的な薬の候補がいくつか決まるらしい。標的を定め、薬のタネを探し、最適化する。ここまででおおむね2〜3年ぐらいかかるとのこと。
■次に待っているのは非臨床試験と呼ばれる動物実験です。毒性・依存性・発癌性などを調べるらしい。3〜5年ぐらいかかります。そして臨床試験、治験です。健康な人やその病気にかかっている患者に対して医薬品の候補を投与します。臨床試験にも3段階ほどあるようですが、最終段階では数百人〜数千人を越えるような多数の患者に対して有効性や安全性が確認されるらしい。治験の段階で多くの化合物が脱落するそうです。治験まで辿り着いた薬の候補のうち、わずかに8%程度しか医薬品にならないと言われます。前にも触れたとおり、ここで3〜7年の歳月が流れます。
■治験段階では、まだまだ安全性が確保されてはいません。そのため、ごくまれですが、薬の副作用などで死者が出たりします。つい最近でも「新薬治験で1人脳死、5人入院 仏当局が調査」なんて記事を見かけました*2。
■治験が終了し、安全性と有効性が確認されたら処方箋薬としての承認を求めて申請を出すそうです。決着がつくまでに1〜2年かかるとのこと。計算すると最短で9年ぐらい。長ければ17年ぐらいの期間をかけてようやく1つの処方箋薬が誕生することになります。多くは博士号を持っているような人件費の高い連中が多人数、長期間携わってようやく1つの処方箋薬が誕生する。そのため、創薬1つにつき平均で800億円という嘘のような投資が必要になるようです。
◆参考*1:雑誌「知られざる創薬の世界 夢のくすりを求めて」Newton (ニュートン) 2015年8月号、担当編集者宮内諭、ニュートンプレス
◇*2HP「CNN.co.jp : 新薬治験で1人脳死、5人入院 仏当局が調査」
http://www.cnn.co.jp/world/35076313.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
すごい金額ですね。儲けないとやってられませんね。
世界で数人とかいう難病だと治療してもらえないのもそのあたりが理由ですかね。
ねこのひげ
2016/03/06 16:13
コメントをありがとうございます。

 マイノリティの難病では、少なくとも製薬会社の関心は得られないのでしょう。王族などならともかく、庶民では諦めるしかないのかな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/03/07 08:01

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