町人思案橋・クイズ集

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zoom RSS 江戸時代に流行した謎々、判じ物(はんじもの)。口絵の地名はどこを意味しているの?【8】

<<   作成日時 : 2016/03/31 08:00   >>

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★日本語★
問題:判じ物は絵を使った謎々です。18世紀後半から発達した多色刷りの技術を使い、地名・国名・動植物名・道具名・人名その他、さまざまな物を対象として作られました。
■本日は、江戸地名の判じ物の8回目、最後です。まずは口絵の判じ物で練習しましょう。将棋の香車(きょうしゃ、略してきょう)を顔にした人物が馬に乗り、「四」と記された幟(のぼり)を背負っています。きょう(香)+ば(馬)+し(四)=きょうばし。京橋です。日本橋を出発点として東海道を京都に向かうとき、いちばん最初に渡る橋だそうです。現在はオフィス街ですね。
◇*HP「〒103-0027 東京都中央区日本橋 から 日本 京橋駅 - Google マップ」
https://www.google.co.jp/maps/dir/%E3%80%92103-0027+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E5%8C%BA%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%A9%8B/%E6%97%A5%E6%9C%AC+%E4%BA%AC%E6%A9%8B%E9%A7%85/@35.6785635,139.7623114,15z/data=!4m13!4m12!1m5!1m1!1s0x601889579666f253:0x1e95a5c140ebbb6b!2m2!1d139.7716528!2d35.6804104!1m5!1m1!1s0x60188be31c5eab2b:0x3b6cce02553fc6b7!2m2!1d139.770127!2d35.676657?hl=ja
■「香馬四」の判じ物は、江戸時代の末期、歌川重宣(しげのぶ)という浮世絵師の作品「江戸名所はんじもの」の一部です。歌川重宣は初代歌川広重(ひろしげ)の弟子で2代目を継いだようです。初代広重は、「東海道五十三次」や「名所江戸百景」などの作品集で知られる絵師です*1。
■本日も、判じ物のクイズをお送りします。難易度にはバラツキがあります。答はみんな江戸の地名です。中には認知度の低い地名もあるかもしれませんが、ほとんどが現在の東京の地名としても残っています。絵とヒントから地名を推理してみましょう。
▼[い]梯子(はしご)が上半分だけ描かれています
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▼[ろ]丸い風流な窓に突進しているのは?
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▼[は]実際には蜘蛛の巣はこんな風には扱えませんけれど
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▼[に]6つの小さな赤い丸は2月ごろに咲き出す花です
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▼[ほ]舟を漕ぐ櫂(かい)です
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▼[へ]右上は箕(み)という農具、左下はおめでたい魚らしい
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(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:
■[い]梯子が上半分だけ。「はし」です。2本あって濁点がついています。にほん(二本)+はし(梯子)+濁点=にほんばし。日本橋です。京橋の隣、五街道の出発点とされた橋ですね。
▼日本橋
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◇*HP「日本橋 - Google 検索」
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%A9%8B&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwi_uM3qpKHJAhWDHpQKHWS0CjsQ_AUICSgD&biw=1280&bih=632
■[ろ]何が彼をそうさせたのかはわかりませんが、窓を突き破って来る猪が見えます。目をつぶっているのが不思議。ときどきブレーキもかけずに店の中に飛び込んでくるクルマがいますけど、ちょっと似ていますね。脱法薬物でも摂取したのかな。
□い(猪)+まど(窓)=いまど。今戸です。今戸は浅草から東北に13分ほど歩いた地域です。落語「今戸の狐」でも知られる今戸焼きの産地です。素朴なお土産品です。
▼今戸
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◇*HP「浅草寺 から 今戸神社 - Google マップ」
https://www.google.co.jp/maps/dir/%E6%B5%85%E8%8D%89%E5%AF%BA,+%E3%80%92111-0032+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%8F%B0%E6%9D%B1%E5%8C%BA%E6%B5%85%E8%8D%89%EF%BC%92%E4%B8%81%E7%9B%AE%EF%BC%93%E2%88%92%EF%BC%91/%E4%BB%8A%E6%88%B8%E7%A5%9E%E7%A4%BE,+%E3%80%92111-0024+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%8F%B0%E6%9D%B1%E5%8C%BA%E4%BB%8A%E6%88%B8%EF%BC%91%E4%B8%81%E7%9B%AE%EF%BC%95%E2%88%92%EF%BC%92%EF%BC%92/@35.7166447,139.7953559,16z/data=!3m1!4b1!4m14!4m13!1m5!1m1!1s0x60188ec1a4463df1:0x6c0d289a8292810d!2m2!1d139.7
■[は]蜘蛛の巣を裂いています。す(巣)+さき(裂き)=すさき。洲崎です。元禄時代(1688年〜1704年)に埋め立てで造成された土地だったそうです。昔は、深川洲崎十万坪と呼ばれた景勝地だったとか*1。長嶋茂雄がプロ野球にデビューした年、昭和33年(1958年)までは吉原と並ぶ都内有数の赤線地帯だったらしい。現在では江東区東陽一丁目と呼ばれているようです。
▼洲崎
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◇*HP「洲崎神社 - Google マップ」
https://www.google.co.jp/maps/place/%E6%B4%B2%E5%B4%8E%E7%A5%9E%E7%A4%BE/@35.6683359,139.7973497,14z/data=!4m5!1m2!2m1!1z5rGf5p2x5Yy644CA5bee5bSO!3m1!1s0x60188906d94a6573:0xfcc82b75e86d689d?hl=ja
□巣の絵がある判じ物をもう1つ。下の絵は隅田川と読むらしい。す(巣)+みだ(弥陀)+がわ(側)。弥陀(みだ)は阿弥陀の省略形です。篩(ふるい)の側(がわ)の中に鎭座しているということらしい。この場合の側は、「物のまわりを取り囲んだり覆ったりしているもの」の意だそうです。「側がプラチナの時計」などと表現したりしますね。
▼隅田川
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□余談です。ちょっと前に、蜘蛛の糸と同等の強さ・伸縮性をもつ繊維を量産できる技術が開発されたと報じられていました。山形のスパイバーという研究開発型企業が成功させたらしい。ゴールドウィンと提携して、さまざまな製品を生み出していくようです。究極の伸縮性があるのかな。運動着に向いているのかもしれません。売り出されたらぜひ試してみたい。
■[に]うめ(梅)+わ(輪)+か(蚊)=うめわか。梅若です。隅田川と荒川に挟まれた地域です。人買いにさらわれた梅若丸が12歳で亡くなったという場所らしい。「尋ね来て 問わば応えよ 都鳥 隅田川原の 露と消えぬと」という辞世の歌を残したといわれます。梅若の失踪を知った母親は絶望のあまり狂女と化すらしい。能などに描かれる梅若伝説ですね。
▼梅若
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◇*HP「墨田区立梅若小学校 - Google マップ」
https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%A2%A8%E7%94%B0%E5%8C%BA%E7%AB%8B%E6%A2%85%E8%8B%A5%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1/@35.7303221,139.7981286,14z/data=!4m2!3m1!1s0x60188f1da530d073:0x9737e56e0f1f6ddc?hl=ja
■[ほ]櫂(かい)に斜めに筋が入っています。すじ(筋)+かい(櫂)=すじかい。筋違(すじかい)です。日光街道と中山道が交差する場所だったらしい。筋開見附門と呼ばれる江戸城の門があったようです。
▼筋違
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□筋違の名前は、残念ながら町名にも地域の通称名としても残されていません。わずかに飲食店の名前に「すじかい」の文字列が見られました。このあたりだったのかな。たしかに地図上で斜めに交差している道が見えますが。
◇*HP「純米酒バー・すじかい - Google マップ」
https://www.google.co.jp/maps/place/%E7%B4%94%E7%B1%B3%E9%85%92%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%81%99%E3%81%98%E3%81%8B%E3%81%84/@35.6930478,139.7543818,14z/data=!4m6!1m3!3m2!1s0x60188c021e8766b7:0x7f78d9e94af47cb2!2z57SU57Gz6YWS44OQ44O844O744GZ44GY44GL44GE!3m1!1s0x60188c021e8766b7:0x7f78d9e94af47cb2?hl=ja
■[へ]箕(み)という農具は、穀物をふるって、殻(から)やごみをふり分けるのに使われるらしい。左下は鯛です。尻尾がありません。み(箕)+た(鯛)=みた。三田です。慶應大学のある場所ですね。鎌倉時代に成立した「吾妻鏡」にはすでに三田の地名が記されているらしい。幕末には島原藩の中屋敷があったようです。福沢諭吉が払い下げを受けて慶應義塾を移転させたとのこと。元は芝新銭座(しばしんぜにざ?、現在の浜松町駅の北側あたり)に構えていたのが手狭になったようです。
▼三田
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◇*HP「三田駅 - Google マップ」
https://www.google.co.jp/maps/place/%E4%B8%89%E7%94%B0%E9%A7%85/@35.646993,139.7321702,14z/data=!4m2!3m1!1s0x60188bb6eb0147d5:0xba008c44b44e184f?hl=ja
◆参考*1:HP「歌川広重の「江戸名所百景」に描かれた風景。現在のどこの町なの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201503/article_9.html
◇*2書籍「江戸の判じ絵」初版28〜33頁、岩崎均史(ひとし)著、ISBN4-09-626131-9、小学館

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
いや〜っなかなか面白いですね。
頭の体操になります。老化防止にもなるかな?
風情のある名前は残して欲しいですね。番号だけというのはどうもね。
ねこのひげ
2016/04/03 07:07
コメントをありがとうございます。

 古い町の名前がどんどん消えていくのは困ったものです。昔の高樹町とか霞町という名前よりも南青山○丁目のほうが地価が上がるらしいので、住民の気持としては理解できるのですが。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/04/03 23:22

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