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zoom RSS 稀代の策士、由井正雪(ゆい しょうせつ)の深慮遠謀。偽造された証拠を埋めたのはどこなの?

<<   作成日時 : 2016/03/16 08:04   >>

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★歴史★
問題:慶安の変は、慶安(けいあん)4年(1651年)の春から夏にかけて起きた事件です。首謀者は軍学者由井正雪。浪人たちを組織して武装蜂起。倒幕を企てました。
■徳川幕府の2代目秀忠と3代目家光の時代に大名の改易が相次いだそうです。お取り潰しにあった元藩士たちは浪人となって江戸に流れ込みます。収入と誇りを失った武士の惨状を見た由井正雪は、ついに立ち上がることを決意します。
■慶安の変から180年後。大坂町人の惨状を見かね、私財を擲って(なげうって)米を買い求め、それでも足りないとついに武装蜂起を決意した元与力大塩平八郎(へいはちろ)。由井正雪とちょっと重なる部分があります。ただし、大塩平八郎は純粋な信念・行動の人に見えますが、由井正雪はもう少し屈折した人物らしい。
■言葉を換えて言えば、由井正雪は策略家の側面があったらしい。ある逸話でもその一端が紹介されています。現静岡市で染物屋の息子として生まれましたが、町人よりも武士になりたかったらしく、手習いの師匠である浪人について武芸も習ったらしい。師匠の留守を狙って軍学書を読んだりしたようです。残念ながら難しい漢字が多かったのでほとんど読めなかったのですが、「太閤記」は平仮名が多く、なんとか読めたらしい。生まれの卑しい秀吉が天下を取る話は、正雪少年を勇気づけ、自分も天下をという望みを持つようになった…と参考資料*1には記されていました。
■軍学者としては楠木正成に憧れていた正雪は、14歳のとき、正成を真似て菊水の旗を染めたらしい。生家が現静岡県由比の染物屋だですから、親父に無理をいったのかな。自分で染めたのかな。さらに一巻の偽系図を作成し、それらを証拠に自分は楠木正成の末裔であると吹聴したようです。残念ながら、周囲には信じて貰えず、失笑を買っただけだったようですが。
◇*HP「菊水の旗 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E8%8F%8A%E6%B0%B4%E3%81%AE%E6%97%97&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwiRpujN_uvKAhXJOJQKHQDVBIcQ_AUIBygB&biw=853&bih=421&dpr=2.25
失意の正雪は菊水の旗と偽系図を唐櫃(からびつ)に納め、ある山の麓、とても目立つ松の木の根元に埋めたそうです。
◇*HP「唐櫃 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E5%94%90%E6%AB%83&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwikuqrU_-vKAhVDmZQKHWPyBhgQ_AUICCgC&biw=1097&bih=542&dpr=1.75
■大人になって江戸に出てきた由井正雪は、軍学者として徐々に売り出し、大名や旗本の屋敷にも出入りするようになっていきます。ある日、門弟を集めて夢の話をしたらしい。
「去る夜、楠木正成と夢の中で会った。正成が枕元に立って、『正雪は、我が末裔である。○○山の松の根に、その証拠の品がある』と言われて、声も姿も消えて夢から覚めた」。
■弟子たちは言います。「聖人に夢なし(聖人は心が正しく、雑念がないので夢を見ない)といいますが、正夢ということもおありでしょうから私が行って見てきましょう」。でも正雪は、なかなかの食わせ者です。「ただ、そのようなこと、信用できるものではない」と言って取り合わない素振りをしたらしい。
■血気盛んな若侍4、5人が馬で夜を日についで、○○山の松の根の下に出掛け、丁寧に掘って唐櫃を探し出し、菊水の旗と系図を見付けたとのこと。江戸に持ち帰り、正雪に見せると、正雪は不思議そうな顔付きをし、「なんということか。武神は正雪を見捨ててはおいでなされぬ」と何度も涙を落としたようです。
■この噂が江戸中に広まり、評判はうなぎ登りになったらしい。埋めた当時は中学生ぐらいの年齢でしょうが、それにしてはなかなかの策略家といえそうです。
■ところで、由井正雪が菊水の旗と偽系図を埋めた山というのは、次のどの山だったのでしょうか?
[い]富士山
[ろ]浅間山(群馬県)
[は]賎機山(しずはたやま)
[に]妙義山(みょうぎさん)
[ほ]天保山(てんぽうざん)
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[は]賎機山(しずはたやま)(?)
説明:参考資料*1には夢のお告げの部分に次のように記されていました。「正雪は、我が末裔である。お前の生国駿府浅間山の松の根に、その証拠の品がある」。駿府、現静岡県で浅間山と呼ばれている山は、葵区にある賎機山だそうです。南北に伸びる山で南半分が浅間山(せんげんさん)と呼ばれているらしい*6。南側の麓には静岡浅間神社があるらしい。
◇*HP「静岡浅間神社 から 〒421-3103 静岡県静岡市清水区由比 - Google マップ」
https://www.google.co.jp/maps/dir/%E9%9D%99%E5%B2%A1%E6%B5%85%E9%96%93%E7%A5%9E%E7%A4%BE,+%E3%80%92420-0868+%E9%9D%99%E5%B2%A1%E7%9C%8C%E9%9D%99%E5%B2%A1%E5%B8%82%E8%91%B5%E5%8C%BA%E5%AE%AE%E3%82%B1%E5%B4%8E%E7%94%BA%EF%BC%91%EF%BC%90%EF%BC%92%E2%88%92%EF%BC%91/%E3%80%92421-3103+%E9%9D%99%E5%B2%A1%E7%9C%8C%E9%9D%99%E5%B2%A1%E5%B8%82%E6%B8%85%E6%B0%B4%E5%8C%BA%E7%94%B1%E6%AF%94/@35.0454413,138.4009693,12z/data=!3m1!4b1!4m14!4m13!1m5!1m1!1s0x601a4a3c2335b947:0x77683a134970cc7a!2m2!1d138.3753461!2d34.9836305!
■由井正雪の実家があったとされる静岡県清水区由比からは25km近く離れています。かなり遠い。14歳の子供が唐櫃のような大きな荷物を背負ってそんなに遠くまで運ぶというのはやや不自然です。ただし、富士山や群馬県の妙義山、浅間山などまで荷物を運ぶのはさらに時間も費用も手間もかかります。まぁ、実家が堅気の染物屋さんだったという話がホントなら、小遣いを貯め、懇意にしている馬方に依頼して、運搬することはできたかもしれません。頑張れば1日で往復できるぐらいの距離です。
■なお、天保山というのは、大阪にある標高4.5mの人工の山だそうです。平成26年(2014年)まで日本で1番低い山だったそうですが、国土地理院が標高3mの日和山(仙台市)を地形図に掲載したらしく、天保山は日本2位になってしまったらしい*4。
■日和山はかつては標高6.05mであり、天保山に負けていたようです。平成23年(2011年)の東日本大震災による地盤沈下と津波の影響で背が低くなってしまったらしい。おかげで観光名所になれたのかな*5。
◇*HP「天保山 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E5%A4%A9%E4%BF%9D%E5%B1%B1&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&biw=1097&bih=521&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwj9p8CShuzKAhXkXaYKHRbzBJEQ_AUIBygC
◇*HP「日和山 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E5%A4%A9%E4%BF%9D%E5%B1%B1&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&biw=1097&bih=521&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwj9p8CShuzKAhXkXaYKHRbzBJEQ_AUIBygC#hl=ja&tbm=isch&q=%E6%97%A5%E5%92%8C%E5%B1%B1
◆参考*1:書籍「江戸逸話事典」初版77〜78頁、逸話研究会編、ISBN4-404-01593-3、新人物往来社
◇*2HP「哲学者山鹿素行の命日。吉田松陰や大石内蔵助、昭和天皇にまで影響を及ぼしたの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201010/article_19.html
◇*3HP「慶安の変が露見した日。由井正雪はどんな出自の人物だったの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201309/article_6.html
◇*4HP「天保山 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E4%BF%9D%E5%B1%B1
◇*5HP「日和山 (仙台市) - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E5%92%8C%E5%B1%B1_(%E4%BB%99%E5%8F%B0%E5%B8%82)
◇*6HP「賤機山 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%A4%E6%A9%9F%E5%B1%B1

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
14歳ぐらいから考えていたとしたら凄い詐欺師ですね。
現在だったら・・・そういえば美男子のテレビコメンテーターが経歴詐称がバレましたが、あっという間に逃げてしまいましたね。
ねこのひげ
2016/03/20 07:05
コメントをありがとうございます。

 美男子のコメンテーターは、テレビで1度だけ観たことがあります。要領を得ない発言で、司会者が困っているように感じました。
 経歴詐称などがばれなくても、早晩おろされていたのではないか。サンプル数1の精密な調査からは推測しています。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/03/20 09:17

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