町人思案橋・クイズ集

アクセスカウンタ

zoom RSS 2週間前に台風の発生を予測。計算には最新のスーパーコンピュータで何時間かかるの?

<<   作成日時 : 2016/01/05 08:28   >>

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

画像
★科学★
問題:京(けい)というスーパーコンピュータの愛称を聞いたことがあると思います。神戸市の理化学研究所に設置されているそうです。理化学研究所と富士通が共同開発し、平成24年(2012年)に9月28日に共用を開始したらしい。その前年の6月と11月には計算速度を競うスーパーコンピュータの計算性能番付において、2期連続となる「世界第1位」を獲得しました。平成26年(2014年)には4位にまで落ちちゃいましたけど。でも、Graph500という「大規模データ解析性能」の番付では平成27年(2015年)で1位だそうです。それぞれにどんな意味があるのかは、素人にはよくわかりません。ともあれ、世界でも珍しいほど素速く計算できる機械であることは間違いないようです。
■京は、民主党政権によって平成21年(2009年)11月に事業仕分けの対象になりました。事業はいったん凍結されたらしい。でも、学者や技術者の猛反発にあい、後に予算が復活されます。蓮紡(れんほう)孃という担当者の「2位じゃダメなんでしょうか?」という発言が話題になりましたね。
■蓮紡孃はタレント議員です。言動から察するに中身は薄いらしい。任命したのは大金持ちの坊ちゃん総理、鳩山由紀夫クンだそうです。こちらも言動から察するに常軌を逸した人物らしい。憲政史上最低の人物と評されたこともある強者です*4。この2人組に危うく将来を閉ざされそうになった京です。幸い、多くのノーベル賞受賞者などが立ち上がり、強硬な反対論を展開したため、なんとか実用化にこぎつけられたようです。
■話を本題に戻しましょう。京の利用では、昨年、台風の発生を2週間前に予測するという面白い成果があったらしい。海洋研究開発機構の中野満寿男(ますお)特任研究員らの研究チームは、実際に台風の発生の予測に成功したとのこと*1。
■台風の発生は熱帯で起きる周期的な大気の変動と関わっているそうです。5月〜11月に起きる大気の変動は、北半球夏季季節内振動(BSISO、Boreal Summer Intraseasonal Oscillation)と呼ばれているとのこと。幅数千kmにもわたる積乱雲群が、1 か月から2 か月かけて、南北方向に周期的に移動する現象だそうです。
■フィリピン沖でBSISOによって起こる西風と貿易風である東風がぶつかるところで台風が発生しやすいそうです。BSISOや西風の発生を予測できれば、台風の発生も予測できる可能性があるとのこと。
■予測のためには雲の発生、成長、消滅、降雨など、雲にまつわる現象を物理法則を元に精密に模擬実験する必要があるらしい。まず地球全体を14km四方のマス目に区切って情報を得ます。中野特任研究員らのチームは、NICAM(ニッカム)と呼ばれるプログラムを使いました。マス目内の気温・海水表面温度・風速・風向・気圧・水蒸気量などの大量データを入力し、2004年8月1日〜31日まで、模擬実験開始日を1日ずつずらし、30日予測を31回行なったそうです。31回目は9月末までの予測が出るのでしょうね。
■その結果は、BSISOとそれに伴う西風の発生だけでなく、8月に発生した8個の台風のうち、6個の発生が再現されたとのこと。「BSISOや、それに伴う西風を精度よく予測できれば、台風の発生も予測できる可能性を示した」らしい。
■さて、ここで問題です。中野特任研究員たちが行なった1回の模擬実験には、京を使って何時間の計算が必要だったでしょうか? 下の中からいちばん近い値を選んで下さい。
[い]13秒
[ろ]13分
[は]13時間
[に]1.3日
[ほ]13日
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[は]13時間
説明:1回につき13時間ですから、31回ですと400時間ほど京を利用したわけですね。たいへんな作業だったのでしょう。
■ちなみに京は、毎秒1京回ほど計算できるそうです。万・億・兆・京の京です。浮動小数点演算で1秒間に10の16乗回の演算ができるらしい。
■平成28年(2016年)現在のパソコンの典型例ではCorei7で50GFLOPS前後とのこと。これは1秒間に500億回ぐらい演算ができることを意味しているようです。単純に計算すると、スーパーコンピュータ京は我が家のPCの20万倍ほど計算速度が速いらしい。数字が大き過ぎて、凄さが実感しにくいのが残念ですが。
■すでに京の次、京の100倍の性能を持つスーパーコンピュータが計画されているらしい。総額1000億円程度の開発費で平成25年(2013年)から開発に着手し、平成32年(2020年)ごろに稼働させる予定らしい。京の開発費が1110億円だったようですので、ほぼ同額ですね。この超高速計算機が実現すれば、地震や津波による被害予測の精度は飛躍的に向上すると言われています。もちろん創薬や新素材開発など、多くの応用が考えられています。
■中野特任研究員たちは、ひとつの可能性を実証したわけですが、まだ台風の強さ・大きさや進路などの予測にはいたっていないそうです。台風予測の精度をあげるためには、今後、マス目をさらに細かくし、より大量のデータから計算させる必要があるらしい。京になるのか、それとも後継機のスパコンになるのかはわかりませんが、台風の災害を最小限にとどめるような模擬実験ができることを期待します。
◆参考*1:雑誌「台風の発生を、2週間前から予測できた」Newton (ニュートン) 2015年4月号9頁、担当編集者島田翔輔、ニュートンプレス
◇*2HP「京 (スーパーコンピュータ) - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%AC_(%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF)
◇*3HP「「蓮紡」の検索結果 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/w/index.php?search=%E8%93%AE%E7%B4%A1&title=%E7%89%B9%E5%88%A5%3A%E6%A4%9C%E7%B4%A2&go=%E8%A1%A8%E7%A4%BA
◇*4HP「鳩山由紀夫 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B3%A9%E5%B1%B1%E7%94%B1%E7%B4%80%E5%A4%AB
◇*5HP「「京」の100倍 最速スパコン 文科省、7年後稼働目指す - 産経ニュース」
http://www.sankei.com/life/news/130508/lif1305080002-n1.html

ぬけられます→科学雑学クイズ一覧

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
驚いた

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
1秒間に500億回ですか、すごいですね〜
ねこのひげのパソコンはCorei7ですが、それでも遅いと思う事があります。
いずれ、京並のパソコンが出てくるんでしょうかね。
ねこのひげ
2016/01/11 07:23
コメントをありがとうございます。

 いま我々が家庭で使っているPCでも、NASAがアポロ計画で利用していた計算機より遙かに高性能なんだそうです。十数年後、あるいは数十年後には、京とおなじ性能のPCでお母さんがキンピラゴボウのレシピを検索している…なんて状態になるのかな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/01/11 16:43

コメントする help

ニックネーム
本 文
2週間前に台風の発生を予測。計算には最新のスーパーコンピュータで何時間かかるの? 町人思案橋・クイズ集/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる