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zoom RSS 間違えやすい読みの問題。「手紙を認める」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2016/01/18 08:41   >>

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★日本語★
問題:題の問題の答は「てがみをみとめる」ではありません。文脈からすると「したためる」ですね。「文章などを書く」ことです。昔なつかしい井上陽水(ようすい)の「♪心もよう」には「さみしさのつれづれに手紙をしたためています」という一節がありました。
■認める(したためる)は、その他にも「食事をする」とか「しかるべく処理する」といった意味があるらしい。前者では「昼食にサバ味噌煮定食を認める」などと使うらしい。知りませんでした。日本語は奧が深いな。
■本日は間違えやすい読みの漢字をクイズにしました。文脈によって読み方を変えねばならない例がいくつか含まれています。次の読みはなんでしょうか?
[い]細々と世話を焼く
[ろ]大人の風格
[は]選挙の大勢が決まる
[に]そんなことをしていると大事になる
[ほ]後手に回る
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]細々と世話を焼くは「こまごまとせわをやく」と読む
■「父の跡を継ぎ、30年間定食屋を『細々と』続けていたが、昨年思い切って改装し、カフェに変えてみた」。この場合には「ほそぼそと」読みます。「非常に細いさま」、「かろうじて続いているさま」を表します。「年金だけで細々と暮らす」は「ほそぼそと」になります。
□世話を焼く場合には「こまごまと」と読みます。「細かいところまで行き届きくさま」だそうです。「細々と注意を受ける」も「こまごまと」ですね。
[ろ]大人の風格は「タイジンのふうかく」と読む
■「肉体的にも精神的にも充分に大人になっている」という場合は、「おとな」ですね。でも「大人の風格」では「タイジン」です。「徳の高い人、度量のある人、人格者、大物」の意味らしい。他に「体格のいい人、身分や地位の高い人」の意味もあります。
□大人は「ダイニン」と呼ぶ場合もあるらしい。銭湯などで料金の区別に用いられるとのこと。「大人460円、中人(チュウニン)180円、小人(ショウニン)80円」などと読むそうです。
[は]選挙の大勢が決まるは「タイセイがきまる」と読む
■「人気者の転勤なので送別会には『大勢』の同僚が集まり、別れを惜しんだ」。この場合には「おおぜい」ですね。「多くの人、多人数」を意味します。
□「朝から両軍は拮抗(キッコウ)していたが、小早川秀秋の裏切りで東軍が勢いを得て、昼過ぎには大勢が決まった」。この場合には「タイセイ」です。「物事や世の中のなりゆき」ですね。
[に]そんなことをしていると大事になるは「そんなことをしているとおおごとになる」と読む
■「そのデータはとても大事だ」は、「ダイジ」ですね。「大切、重要、貴重」の意味があります。
□「データの改竄(カイザン)などをすればいずれ大事になるぞ」。こちらは「おおごと」ですね。「重大な出来事、大事件」を意味します。
[ほ]後手に回るは「ごてにまわる」と読む
■「無事に救出された花子さんは、後手に縛られ、目隠しをされ、口にはビニールテープが貼られていました」。この場合は「うしろで」ですね。「手を背中に回すこと」です。
□「今回の新製品開発競争では、我が社は久しぶりにA社の後手に回ってしまった」。この場合は「ごて」ですね。
□余談です。「ごて得」という言葉があります。この場合の「ごて(る)」は「ぐずぐず不平を言う、相手に無理なことをいう」という意味です。話を呑まず、ぐずぐず言ってより高い条件を提示させる。これが「ごて得」だそうです。
□いまでは「ごね得」の方が多く使われているらしい。「ごねる」は、「御涅槃(ごねはん)」に由来する言葉で、本来は「死ぬ、くたばる」の意らしい。先日ごねられた(?)人間国宝3代目桂米朝師の「らくだ」では、「…どぶさってけつかるのかと思うたら、ごねとんのや」という台詞が語られます*3。「寝ているのかと思ったら死んでいるんだ」という意味らしい。
□「捏(こ)ねる」と「ごてる」が混ざり合って「ごてる」に似た意味で「ごねる」が使われ出し、「ごね得」も「ごて得」を凌駕したという成り行きのようです。
◆参考*1:書籍「勘違いことばの辞典」初版、西谷裕子(にしたに ひろこ)編、ISBN4-490-10701-3、東京堂出版
◇*2HP「文化庁 | 常用漢字表の内閣告示等について | 「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)」
http://kokugo.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kijun/naikaku/pdf/joyokanjihyo_20101130.pdf
(pdfファイルを開こうとすると警告が表示されます。文化庁の頁です。ウイルスに感染している可能性はかなり低いと思われますが、自己責任で開いて下さい)
◇*3CD「「特選!!米朝落語全集7『らくだ/京の茶漬』」2分前後、三代目桂米朝、TOCZ-5071、東芝EMI
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「漢字源」藤堂明保、学習研究社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
日本語は難しくも面白いですね。
不正解だった読み方が大勢がそちらを使うようになると正解になってくるとアナウンサーが言っておりました。
ねこのひげ
2016/01/24 05:21
コメントをありがとうございます。

 アナウンサーの言う通りですね。おそらく日本語だけでなく、どの言語でもそうかと憶測しますが、「言葉は多数決で決まる」ようです。
 意味の体系からすれば不合理な言葉も多くの人が使えば正しいことになってしまいます。
 うるさいことを言う者は、変わり者扱いされます。合理的でありたいとか、整った形で覚えやすいようにしたい。あるいはなるべく昔の人と言葉を共有して文化を受け継ぎたい。そんな日本語に対する偏愛は誤解を受けて偏屈な奴という評価を招くようですね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2016/01/24 08:56

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