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zoom RSS 本朝第一美人とうたわれた「道綱(みちつな)の母」の子孫。なぜカミサンに嫌われたの?

<<   作成日時 : 2015/12/02 08:35   >>

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★歴史★
問題:「道綱の母」という人物がいます。承平(じょうへい)6年(936年)ごろに生まれたと推測されています。亡くなったのは長徳(ちょうとく)元年(995年)6月2日とのこと*1。藤原倫寧(ともやす)の娘だそうです。倫寧は正四位下・伊勢守だったらしい。天皇に面会する資格を有する中級貴族ですね。
■おなじころ、おなじ藤原姓の道長(みちなが)氏は高級貴族であり、道綱の母が亡くなった年に右大臣に就任。翌年には左大臣に昇進し、当時の政界では最高位にいたらしい。
■さて、道綱の母は、権力者である道長氏とは違った面で幸せだったようです。1つは生まれついての美貌です。「尊卑分脈(そんぴぶんみゃく)」という系図集によれば、本朝第一美人の3人のうちの1人だそうです。残りの2人は誰なのでしょうね。小野小町は入るのかな。佐々木希(のぞみ)は時代が違うかな。
■この美貌ゆえなのでしょうか、道綱の母は藤原道長氏の2代前ぐらいの最高権力者、藤原兼家(かねいえ)氏の妻になっています。ただし、兼家氏には複数の女性がいたらしく、独り占めにしていたわけではありません。兼家氏とのあいだに生まれたのが道綱(みちつな)氏だそうです。道綱氏は異母兄弟である道長氏ほどには出世していませんが、正二位・大納言にはなっています。閣議に出席できる高級貴族です。
■道綱の母のもうひとつ幸せな面は、文学的な才能です。歌人として知られていたらしい。さらに古文の時間に学んだ人もいるでしょう。「蜻蛉(かげろう)日記」という日記作品でも知られています。女流日記の先駆けともいわれているらしい。
■百人一首にも「道綱母」というペンネームで作品が収載されています。53番です。「歎きつつ ひとり寝(ぬ)る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る」。参考資料*2の現代語訳によれば、「嘆きながら、1人で孤独に寝ている夜が明けるまでの時間がどれだけ長いかご存じでしょうか? ご存じないでしょうね」という意味らしい。旦那の寵愛を失ったお妾さんの愚痴みたいに聞こえます。待っていた人は兼家だったのでしょうかね。
■さて、藤原道綱の孫の1人に藤原敦兼(あつかね)という人物がいます。美貌の道綱の母から見れば曾孫(ひまご)に当たるのでしょうね。この人物も大納言にまで出世していますので高級貴族です。
■藤原敦兼氏には不思議な逸話があるようです。あることでカミサンに嫌われてしまうのですが、自分の才能で女性の心を和ませ、愛を取り戻したようです。では、敦兼氏がカミサンに嫌われる原因となったのは次のどれでしょうか?
[い]鼾(いびき)がものすごく大きいこと
[ろ]加齢臭が強いこと
[は]やたらと早起きなこと
[に]夫婦の営みがやたらとしつこいこと
[ほ]不細工なこと
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[ほ]不細工なこと
説明:曾祖母が美貌で知られた女性ではありますが、数代で遺伝子はいろいろまざってしまうのかな。参考資料*5によれば、敦兼氏は「醜怪」だったようです。
■カミサンは修理大夫顕季女(しゅりのだいぶ あきすえのむすめ)という女性だったらしい。華やかな人だったようです。五節の舞(ごせちのまい)という芸能行事の際に、なにがきっかけだったのかはわかりませんが、わが夫の醜さがほとほと疎ましく(うとましく)なったらしい。
◇*HP「五節の舞 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E4%BA%94%E7%AF%80%E3%81%AE%E8%88%9E&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0CAcQ_AUoAWoVChMIs_PnovG0xwIVpximCh1ZdwLa&biw=1280&bih=632
■やがて別居生活に入ったようです。お付きの女房たちもカミサンの顔色をうかがって、亭主である敦兼を敬遠します。敦兼氏は所在ないので篳篥(ひちりき)という管楽器を奏でたり、人の心変わりを内容とする朗詠を歌ったりしたらしい。
◇*HP「ひちりき - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%81%B2%E3%81%A1%E3%82%8A%E3%81%8D&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0CAgQ_AUoAmoVChMI9M2HofK0xwIV4SKmCh1dyQeh&biw=1268&bih=620
■それを聞いてカミサンの心は和み、夫婦の仲は戻ったらしい。めでたし、めでたしですね。これは「古今著聞集(ここんちょもんじゅう)」という鎌倉時代の説話集に記されたお話だそうです。「古今著聞集」では、カミサンのほうを「心が優しい」と褒めているようですけど、きっと敦兼氏の篳篥は、名人級だったのでしょうね。
■余談です。不細工だけれど音楽に才能を発揮した敦兼氏の祖父、藤原道綱という人物も、ちょっと変わった男だったようです。以前に弊クイズでご紹介したことがあります。興味のある方は参考資料*6をどうぞ。
◆参考*1:HP「藤原道綱母 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E9%81%93%E7%B6%B1%E6%AF%8D
◇*2HP「【百人一首講座】歎きつつひとりぬる夜の明くる間は いかに久しきものとかは知る─右大将道綱母 京都せんべい おかき専門店【長岡京小倉山荘】」
http://www.ogurasansou.co.jp/site/hyakunin/053.html
◇*3HP「藤原道綱 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E9%81%93%E7%B6%B1
◇*4HP「藤原敦兼 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E6%95%A6%E5%85%BC
◇*5書籍「日本奇談逸話伝説大事典」初版179頁、志 村 有 弘(ありひろ)・松 本 寧 至(やすし)編、ISBN4-585-06002-2、勉誠社
◇*6HP「天皇の養育係が幼い権力者の卵をだまして金を奪う。そんなことをする奴は誰なの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201501/article_23.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
化け物呼ばわりされている芸人さんでやついいちろうと言う方がおりますが、奥さんが松嶋初音さんといってかわいい女優さんです。
化け物が大好きで化け物と結婚したいと思っていて、やついいちろうさんとあったとき『見つけた!」と思って付き合いだしたそうです。
人の好みは様々ですな。
ねこのひげ
2015/12/06 16:18
コメントをありがとうございます。

 やついいちろう氏を知らなかったので、画像検索してみました。写真で見る限り、整った顔立ちとは言えませんが、愛嬌のある親しみやすい顔のような気がしました。化け物呼ばわりはちょっと可哀そうかな。でもそれで夫婦円満ならいいのでしょうね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/12/06 19:30

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