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zoom RSS 動脈の梗塞(こうそく)で壊死した部位を蘇らせる方法を開発。血管再生の鍵はどんな手法なの?

<<   作成日時 : 2015/12/01 08:23   >>

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★科学★
問題:動脈硬化は血管の内側の壁に中性脂肪やコレステロールなどがたまり、血管が硬く、厚くなる病気だそうです。血管の内側が厚くなると、行き着く先は血管の目詰まりですね。この状態を梗塞とよぶらしい。
■動脈硬化で足の末梢動脈が狭まったり詰まったりして血液が行きわたらなくなる病気があります。末梢動脈疾患と呼ばれるものらしい。足の動脈が詰まると、栄養や酸素を運んでいた血液がその先に届かなくなります。爪先(つまさき)のほうから細胞が死んでいきます。壊死(えし)ですね。悪化すると、足を切断しなければなりません。たとえば下の写真です。ちょっと衝撃があるかもしれません。覚悟のない方は飛ばしてください。
◇*HP「末梢動脈疾患 潰瘍 壊死 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%9C%AB%E6%A2%A2%E5%8B%95%E8%84%88%E7%96%BE%E6%82%A3+%E6%BD%B0%E7%98%8D%E3%80%80%E5%A3%8A%E6%AD%BB&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&biw=1280&bih=632&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwicq_K_nrnJAhWGFpQKHRjSAmoQ_AUIBigB#imgrc=A7bn-rlrhmbaQM%3A
■末梢動脈疾患は、高血圧や高脂血症・肥満・糖尿病の人に多くみられるそうです。高齢の男性に多いらしい。70代では15〜20%が発症しているという推測もあるようです。あいにく素町人はいくつかの条件を満たしています。まだ70代ではありませんが、有力な候補者として名乗りを挙げてしまいそうです。困ったな。
■日本での患者数が数十万人といわれる末梢動脈疾患です。症状の明らかな患者には、血管を広げたり、血液を固まりにくくしたりする薬を使った治療が行なわれてきました。重症の場合には、カテーテルとよばれる細い管を入れて血管を広げる手術、あるいはバイパス手術という脇道を造る手術なども行なわれてきました。これらの手法は効果は高いようです。ただし、部分麻酔や全身麻酔が必要になるようです。とくに全身麻酔は高齢者には負担が大きいとのこと。
■2000年前後から、高齢者にも楽に治療が受けられる手法が実施されているそうです。処置は比較的簡単らしい。効果も高く、壊死した部分の皮膚やその下の組織が再生されたりするそうです。残念ながら、指がとれてしまった場合に新しい指が生えてくる…というほどの魔術的な効果はないようです。でも典型的な症例、壊死した部分近辺の傷口がいつまでもふさがらない状態は改善されるらしい。肌や肉があらたにうまれ、シャワーや風呂も問題がなくなるらしい。
■では、高齢者にも優しい手法とは次のどのやりかたなのでしょうか?
[い]患者本人の血管から採取した万能細胞を注射する
[ろ]患者本人の濃縮した血液を注射する
[は]患者本人の耳の毛細血管を採取し、梗塞した患部の近くに埋め込む
[に]患者本人の粘膜細胞を採取し、梗塞した患部の近くに埋め込む
[ほ]豚の赤血球から造られた薬を、梗塞した患部に注射する
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ろ]患者本人の濃縮した血液を注射する
説明:東京都健康長寿医療センターで実施されている治療法だそうです。
■まず、患者の腕の静脈などから血液を採取します。濾過装置を使って単核球(たんかくきゅう)という成分を集めます。他の成分は体に戻すらしい。
■単核球は白血球の一種とのこと。血管を造り出す能力を持っているそうです。単核球が濃縮された血液を100mlほど確保できたら、それを濃縮し、20mlほどにします。確保するまでに3〜4時間ほどはかかるらしい。
■濃縮された血液を50〜100回にわけて、血流が滞っている場所の筋肉に注射するとのこと。1回の注射は0.2mlらしい。チョン・チョン・チョンと針を刺していく感じなのかな。注射にかかる時間は15分ぐらいだそうです。
■東京都健康長寿医療センターでは、採血と注射を2週間の期間を空けて2度行なっているらしい。注射前後の検査を含め、全体では3〜4週間の入院が必要だそうです。退院後は様子を確認するための定期的な通院が必要らしい。
■単核球は、太い血管から細い血管を枝分かれさせたり、新しく血管を造る効果があると考えられているそうです。直径1mm以下の細い血管が患部に網の目のように造られるとのこと。足の先のほうまで血液が流れるようになるらしい。
■注射から1ヶ月ほど経過すると、効果が表われてくるとのこと。痛みが消え、皮膚の欠損が治り始めるらしい。東京都健康長寿医療センターの中澤達(たつ)部長によれば、平成16年(2004年)以降、高齢者を中心に30例以上の治療例があり、そのうち8割の患者で効果を確認したとのこと。
■高齢者なら1ヶ月の入院も仕事に差し支えたりすることはなさそうだし、処置も採血と注射だけのようです。負担の小さな優れた治療法に思われます。ただし、副作用もあります。ひとつはもし癌がある場合には、悪化する可能性があること。癌細胞は増殖用の栄養補給のため、さかんに新しい血管を造ろうとするらしい。血管再生治療は、この活動を後押しする可能性があるとのこと。
■もうひとつの副作用は懐具合に悪影響を及ぼす点です。治療費は少なくとも70万円ぐらいはかかるらしい。入院費は別なのかな。治療効果の高い方法ですが、いまのところ事例が少ないのは、そんな理由があるのかもしれません。
◆参考*1:雑誌「濃縮した血液で血管を再生」Newton (ニュートン) 2015年7月号12〜13頁、ニュートンプレス

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コメント(6件)

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不正が発覚しててんやわんやでしたが、これは凄いですね。
0が一つでも消えてくれると病人としてはありがたいですがね。
ねこのひげ
2015/12/06 16:07
コメントをありがとうございます。

 うちの父親も90歳を越えてからできた足の親指の傷がなかなか治らず、新しい皮膚で塞がることがありませんでした。いま思うと、爪先への血の巡りが悪かったのかもしれません。糖尿病などとは縁がなかったのですが。
 この治療をすれば完治して、もう少し長生きできたのかな。治療費は高いけど、高額医療費の払いもどし制度などを利用できるのかもしれませんし。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/12/06 19:35
我が母は"肥満""本態性高血圧""コレステロール(高脂血症)"…糖尿はなし

医者に"食生活に運動不足は解消させて…"まったく聞かなかった!心筋梗塞…一発アウト!

太股は第2の心臓…よく歩き足の指先まで血液循環させてもらいます。

毎日ランニングする?30分(笑)
sadakun_d
2016/01/06 21:29
心筋梗塞 脳梗塞…生活習慣病は食生活と運動

思うがマラソンランナーには"心筋梗塞 脳梗塞はない"と想像してます

君原健二 宇佐美 元気なもの。その代わり腎臓肝臓はやられる(酒はいかん
sadakun_d その2
2016/01/06 21:34
コメントをありがとうございます。

 たしかに運動不足はいけませんね。でも後期高齢者になると、筋肉が衰えて歩くのすら困難になっていきます。
 父も後期高齢者として長く生きていましたが、最後は運動といってもベッドに座ったり、立ち上がったりを繰り返すだけでした。歩行器を使っても50mも歩けない。付き添っていてもちょっとせつなくなりました。
(^^;)
sadakun_d様<素町人
2016/01/07 20:44
我が町に"グランドゴルフ""ゲートボール"(交流はない(笑)

90歳越えの高齢者は"足腰がしっかりしているイメージ"

農作業は体を鍛えます!(朝のゲートボール、グランドゴルフは年寄りには、最適(笑)。7時ぐらいに試合済ませて"みんなあーコメダ珈琲にイカまいか!"

寝たきり老人に無縁な"老人だけどね"(家族は大変だろうなあ
sadakun_d
2016/01/08 20:25

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