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zoom RSS 脊髄の完全断裂でも回復する可能性のある治療法。どこの組織を移植するの?

<<   作成日時 : 2015/09/08 09:23   >>

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★科学★
問題:2代目のスーパーマン役をつとめたクリストファー・リーヴという俳優をご存知でしょうか。落馬事故で脊髄を損傷し、首から下が麻痺してしまったらしい。車椅子生活を余儀なくされました。その後、「裏窓」のリメーク版などに主演しましたが、2004年(平成16年)に心不全を起こして亡くなったそうです。52歳だったらしい。まだ若いのに残念なことでした。
◇*HP「クリストファー・リーヴ - Google 検索」
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%96&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=egEvVdyNKIbOmwXN74CwCw&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1280&bih=632#hl=ja&tbm=isch&q=%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B4
■映画「裏窓」はヒッチコックの名作ですね。1955年(昭和30年)の作品らしい。ジェームス・スチュアートとグレース・ケリーが主演していました。足を負傷して車椅子生活を送るカメラマンのお話です。
■リーヴ氏の場合、脊髄が完全に断裂してしまったようです。脊髄は首から下の神経の大元締めです。命令を送ったり情報を収集したりする集配センターのような役割を果たしているらしい。脊髄が完全に断裂すると、断裂部位より下につながった神経とは情報のやりとりができなくなります。再生する可能性はほぼゼロであり、リーブ氏のような不自由な生活を強いられるようになるらしい。
■ちなみにWikipediaの脊髄損傷の項によれば、受傷の原因は、交通事故が4割以上。高所からの落下が3割弱だそうです。運動中の事故は5%余りであまり多くはないようです。日本では毎年約5000人が脊髄を損傷し、累計では約10万人が苦しんでいるようです。
■脊髄は直径が1cmほど。長さは40cmほどの柱状だそうです。損傷したといっても、一部分でも切れずにつながっていたりすると、回復訓練などで生活ができる状態に戻ることもあるようです。ただし、本人や周囲の努力、それに若干の運も必要なのでしょうけれど。
◇*HP「「脊髄」の検索結果 - Yahoo!検索(画像)」(画像)
http://image.search.yahoo.co.jp/search?p=%E8%84%8A%E9%AB%84&aq=-1&oq=&ei=UTF-8
■末梢の神経は負傷しても再生することがあるらしい。でも脊髄のような中枢の神経は再生されない。最近まで、そう思われていたようです。ところがここ数年、患者の体の一部分を移植する手術により、完全に断裂している脊髄でも再生される事例が出てきているそうです。
■山中伸弥(しんや)博士を擁するわが日本国としては、iPS細胞(人工多能性細胞)による再生医療を連想してしまいます。iPS細胞から脊髄の神経細胞を再生し、移植するのではないか。
■でも、参考資料*1によるとそうではないらしい。自分の体の一部分の細胞をあまり手を加えずにそのまま移植するとのこと。そんなことで神経が再生できるのかと素人は不思議に感じます。でも、すでに実際の治療に取り入れられ、多少なりとも効果がみられているとのこと。
■では、脊髄損傷の患者に移植するという体の一部分とは、どこの組織なのでしょうか? 次の中から選んで下さい。
[い]口腔(こうくう)内
[ろ]鼻腔(びくう)内
[は]上腕部
[に]大腿部
[ほ]大腸
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ろ]鼻腔内
説明:その組織の名前は「嗅粘膜(きゅうねんまく)」というものだそうです。鼻の穴の奧にある部屋、鼻腔の天井付近にあるらしい。嗅粘膜の内部には匂いの情報を脳に伝える嗅神経が張りめぐらされているとのこと。
◇*HP「嗅粘膜 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E9%BC%BB%E8%85%94&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0CAcQ_AUoAWoVChMIpsy03ZTmxwIVQmGmCh39_w-N&biw=1097&bih=542#hl=ja&tbm=isch&q=%E5%97%85%E7%B2%98%E8%86%9C&imgrc=fYBqMHqeQoAurM%3A
■一般に言えば神経という組織は再生しにくいものらしい。ところが嗅神経は再生を繰り返す例外的な神経だそうです。それを含む嗅粘膜には、次のような特徴があるらしい。
(1)神経がのびるのに必要な栄養物質が豊富に存在する
(2)新しい神経細胞を生みだす「神経幹細胞」を含む
(3)神経が容易に内部に入りこむことができる
「嗅粘膜は神経の再生をうながす組織」といえるそうです。
■手術は、背中側から開いて行なわれます。脊髄の損傷部位にはグリア瘢痕(はんこん)と呼ばれるかたい組織が生成されているそうです。この組織の中には神経繊維が伸びないらしい。まず、グリア瘢痕を切除します。そこに患者本人の鼻腔内から得た嗅粘膜を移植して縫合するだけらしい。嗅粘膜の働きで時間とともに神経繊維がつながっていく例があるらしい。
■日本では平成20年(2008年)に初めてこの手術が行なわれたようです。平成27年(2015年)3月までで8例しか移植手術の実績はないらしい。損傷後1年以上のあいだ、下半身がまるで動かない人が対象になるようです。少しでも動く場合、つまり神経が少しでもつながっている場合には、せっかくのつながりに傷をつける可能性があるので、対象外になるらしい。
■8例の中では5例について運動機能の一部を取り戻したとのこと。下半身完全麻痺の状態から、膝を伸ばすなどの運動ができるようになったらしい。そこまで回復しない患者でも、座位の際に体を支えるのが楽になったという報告があるようです。
■平成23年(2011年)には保険診療と組み合わせて受けることができる先進医療に認定されたとのこと。現在のところは大阪大学医学部附属病院だけで行なわれている手術らしい。でも、今後は施設数も徐々に増えていく見込みがあるそうです。
◆参考*1:雑誌「鼻の組織で脊髄を再生」Newton (ニュートン) 2015年5月号14〜15頁、担当編集者井上達彦、ニュートンプレス
◇*2HP「クリストファー・リーヴ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B4

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コメント(2件)

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鼻の粘膜で脊髄が再生とは・・・面白いというか、不思議な話ですね。
まだまだ人間には未知な部分があるようですね。
ねこのひげ
2015/09/13 04:27
コメントをありがとうございます。

 累積で10万人もの人が脊髄損傷で苦しんでいるとは知りませんでした。ほんのわずかではありますが、希望が生まれつつあるようですね。
 今後は、iPS細胞の応用で脊髄が移植されたりするといいのですが。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/09/13 17:34

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