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zoom RSS 大国主命(おおくにぬしのみこと)が正妻を娶るとき、相手の親から課された試練とはどんなもの?

<<   作成日時 : 2015/09/02 09:12   >>

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★歴史★
問題:大国主命は、ワニ(鰐鮫(ワニザメ)?)に皮を剥がれたウサギを助けたことで知られます。組織が破壊された皮膚に蒲(がま)の穂の花粉を塗布するのでしたね。皮膚科の専門医たちも思いつかない奇跡的な自然療法といえるでしょう。伝説としては「因幡の白兎」の名で知られます*1。
■大国主命は、兄弟が80人もいたらしい。徳川幕府11代将軍家斉(いえなり)氏も子宝に恵まれ、わかっているだけで53人の子持ちだったようです*2。でも大国主命のお父さんには負けるのかな。
■大国主命は日頃から兄の神々のイジメにあっていたらしい。そこへ八上比売(やがみひめ)という女性をめぐる恋の鞘当て(さやあて)が持ち上がります。兄の神々は策略をもって大国主命を殺してしまいます。西洋人も神話で犯したという兄弟殺しですね。
■大国主命の母親である刺国若比売(さしくにわかひめ)が高天原(たかまがはら)の神産巣日(かみむすび)という神様に懇願します。神産巣日により派遣された2人のドクターX、𧏛貝比売(きさがいひめ)と蛤貝比売(うむがいひめ)の失敗しない手術のおかげで、大国主命は蘇生したらしい。
■大国主命が生き返ったことを知った兄の神々は、再び命を狙います。大木を切り倒し、罠を作り、大国主命をはめて殺してしまいます。このときは母親である刺国若比売が助けて蘇生させ、「あなたはここにいたら兄たちに殺される」と言い、木の国の大屋毘古(おおやびこ)の元に逃げるよう勧めます。
■大屋毘古のところまで逃げた大国主命ですが、追ってきた兄たちが引き渡しを求めたそうです。大屋毘古は大国主命を逃がします。母親である刺国若比売は、今度は須佐之男(すさのお)のいる根の国を向かうよう勧めます。
■根の国にたどりついた大国主命は、娘の須勢理毘売(すせりびめ)とあって一目惚れします。須勢理毘売もまんざらでもないらしい。ところが須佐之男は、いろいろ無理難題をふっかけてきます。花嫁の父の複雑な心境なのでしょうか?
■本日の問題は、須佐之男が大国主命に課したさまざまな試練についてです。下の選択肢のうち、「古事記」に記されているものはどれでしょうか? (記された試練は無いかもしれないし複数かもしれません)
[い]百足(むかで)と蜂のいる部屋に入れられた
[ろ]蛇のいる部屋に入れられた
[は]火のついた炭の上を素足で歩くよう命じられた
[に]草原に入るよう命じられ、火を放たれた
[ほ]滝にうたれるよう命じられ、上から石を落とされた
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[い]と[ろ]、[に]が古事記に記された試練
説明:最初に課された試練は[ろ]の「蛇のいる部屋に入れられた」だそうです。映画のインディ・ジョーンズみたいですね。須勢理毘売は大国主命に比礼(ひれ)と呼ばれる布を渡し、蛇に食いつかれそうになったら3度振るように伝えます。この呪い(まじない)のおかげで、大国主命は助かります。
■次には[い]の「百足(むかで)と蜂のいる部屋に入れられた」です。これも百足・蜂専用の比礼で難を逃れます。
■須佐之男は次に草原に矢を放ちます。矢を拾ってくるよう大国主命に命じます。大国主命が草をかき分けて中に入ると、草原に火が放たれます。火の包囲網に焼かれそうになった大国主命のもとに鼠が謎の言葉を吐きます。「内はほらほら、外はすぶすぶ」。大国主命がその場を踏むと鼠の穴に転げ落ちます。火は草を焼き尽くしましたが、大国主命は助かります。ちなみに鼠の暗号は、「穴の内側は広い、穴の入り口はすぼまって狭い」と解釈するものらしい。
■鼠が矢を拾ってきてくれます。須勢理毘売は諦めて葬式の準備をしていたようですが、不死身の大国主命は岳父(嫁の父)須佐之男のいいつけどおり、矢を持って帰ってきます。これが[に]の試練です。
■最後に須佐之男は頭の虱(しらみ)をとるように言いつけます。見ると頭には百足がいました。大国主命は須勢理毘売からもらった椋(むく)の実を噛み砕き、おなじくもらった赤土を口に含んで吐き出します。須佐之男は、百足をかみ殺したのか、愛いやつ(ういやつ)だと寝てしまいます。
■チャンス到来、大国主命は須佐之男の髪を部屋の柱に結びつけ、大きな石で出入り口を塞ぎます。大刀や弓矢、須勢理毘売の琴を持ち、須勢理毘売を背負って逃げだそうとします。運悪く琴が立木に触れて鳴り響きます。須佐之男は目を覚まします。結ばれた髪を解くのに時間がかかります。大国主命と須勢理毘売が葦原中津国(あしはらのなかつくに)に通じる黄泉比良坂(よもつひらさか)まで逃げたところで須佐之男は2人の姿を見つけたらしい。次のように叫びます。「そのお前の持つている大刀や弓矢を以つて、大勢の神をば坂の上に追い伏せ河の瀬(せ)に追い撥(はら)つて、自分で大國主の命となつてそのわたしの女(むすめ)のスセリ姫を正妻として、ウカの山の山本に大磐石(だいばんじやく)の上に宮柱を太く立て、大空に高く棟木(むなぎ)を上げて住めよ、この奴(やつ)め」。大国主命はその通りに大勢の神を追い払い、国を作りましたとさ。
■なお、大国主命は「大きな国を治める神様」という意味らしい。この名前で呼ばれるのは、須勢理毘売と結ばれた以後のことであり、それまでは大穴牟遅神(おおなむぢ)・大穴持命(おおあなもち)・大己貴命(おほなむち)などと呼ばれていたそうです。このクイズでは話がややこしくなるので、大国主命で通してしまいました。
■大国主命は出雲大社に祀られている神様らしい*3。縁結びの神として知られます。数々の試練を乗り越えて須勢理毘売と結ばれたからでしょうか。
■なお、兄の神々たちが殺人計画を実行する原因となった八上比売も、大国主命と結婚したらしい。重婚かな。八上比売は正妻の須勢理毘売を恐れたそうです。生んだ子供を木の股に差し挟んで実家に帰ったらしい。その子の名前は木の俣(また)の神とよばれるそうです。昔、中日ドラゴンズの正捕手に木俣達彦という選手がいました。八上比売の子孫かもしれませんね。
■補足です。神話の当時、宇宙は3つに別れていたらしい。ひとつが高天原。神様たちがいるところでしょうね。もうひとつが黄泉の国。こちらは須佐之男など特殊な神と死者がいるところらしい。真ん中に葦原中津国という地上の国があったようです。平成27年(2015年)現在では、高天原と黄泉の国の所在は確認できていないらしい。我らが生きているところですので、葦原中津国だけは間違いなく存在しているようです。
■なお、ご紹介したお話は参考資料*4に記されていたものです*4。「古事記」「先代旧事本紀(せんだいくじほんぎ)」などの書物に記されているようです*5。「日本書紀」では大国主は須佐之男の息子であるとする説や6代目・7代目の子孫説もあるとのこと*3。このあたりは少し混乱しているのでしょうか。
◆参考*1:HP「因幡の白兎 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%A0%E5%B9%A1%E3%81%AE%E7%99%BD%E5%85%8E
◇*2HP「徳川家斉 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%B3%E5%B7%9D%E5%AE%B6%E6%96%89#.E5.AE.B6.E6.96.89.E3.81.AE.E5.AD.90.E3.83.BB.E5.A6.BB.E5.A6.BE
◇*3HP「大国主 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%9B%BD%E4%B8%BB
◇*4書籍「日本史こぼれ話 古代・中世 続々編」新書初版15〜16頁、笠原一男/ 児玉幸多編、ISBN4-634-59310-6、山川出版社
◇*5HP「大国主の神話 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%9B%BD%E4%B8%BB%E3%81%AE%E7%A5%9E%E8%A9%B1

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
このあたりの神話は、日本の国の支配を巡る争いを描いたものなのでしょうね。
ギリシャ神話や北欧神話なんかもそんな感じがします。
ねこのひげ
2015/09/06 07:26
コメントをありがとうございます。

 いつも不思議に思うのですが、神話の中になぜ卑弥呼の話が出てこないのでしょうか。
 それとも一種の隠喩として登場しているのかな。天照大神が卑弥呼だったりするのでしょうか。そんなわけないか。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/09/06 11:28

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