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zoom RSS 流星の昔の呼び名。「涙星」と呼ばれていたの?

<<   作成日時 : 2015/09/24 09:36   >>

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★日本語★
問題:流れ星を見たことがありますか。多くの場合、あっという間に消えてしまいます。素町人のように近視で視力に自信がない者は、あれは確かに流れ星だったのかな…とボンヤリ考えてしまうことがあります。
■ごく短い出現時間のうちに、願い事を3回唱えると叶うらしい。とはいえ、平均の出現時間は1秒ぐらいとのこと*1。「金が欲しい」を3回素速く言ってみましたが、どんなに頑張っても1.2秒ぐらいはかかります。惜しいところで金持ちになる機会を逃しているのかな。
■中国や西洋では、流れ星は不吉なものとされているらしい。たとえば、「三国志」に登場する諸葛孔明(ショカツコウメイ)。彼の陣営に赤く大きな流星が3度流れたそうです。稀代の軍師はそれで自分の死を悟ったとのこと。「マッチ売りの少女」では、少女の祖母が「流れ星は誰かの命が消えようとしている象徴」と語っているそうです*1。
■さて、現在は流星(リュウセイ)、あるいは流れ星と呼ばれる天体ですが、かつては別の呼び方がされていたらしい。では、平安時代の中頃、清少納言女史の記した「枕草子」では、流れ星はなんと呼ばれていたのでしょうか? 下の選択肢から選んで下さい。
[い]なみだぼし
[ろ]よばひぼし
[は]ほうきぼし
[に]いりやぼし
[ほ]こうらぼし
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[ろ]よばひぼし
説明:「枕草子」の第229段には、「星はすぼる。彦星。みやう星。夕づつ。よばひ星をだになからましかば、まして」とあるそうです*2。現代語訳によれば、「星は、昂(すばる)がいい。彦星。明けの明星。宵の明星。よばい星は尾さえなかったとしたら、いっそうすばらしいのに」という意味らしい。
■「枕草子」の初稿成立は長徳(ちょうとく)2年(996年)前後と推定されているらしい。その50〜60年前ぐらいに成立したと見られている辞書、「和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう、和名抄とも)」でも、流れ星を「与波比保之(よばひぼし)」と読んでいるそうです。
■「よばひ」と聞くと、「夜這い」かなと、つい桃色の想像をしてしまいます。暗闇に乗じた秘密の交合場面。ときにはかなり強引なやりかただったりして。でも、「和名抄」に掲載された「よばひ」は、「呼び続ける」意があり、求婚の意だそうです。欲情にまかせた一夜限りの行為ではなく、継続性のある婚姻関係を求めているらしい。
■ちょっと気になるのは、「よばい星」に尾がついているような話になっている点です。尾が顕著なのはどちらかといえば彗星のほうですよね(口絵参照)。流れ星に尾なんて見えるのでしょうか。残像が尾に見えたのかな。もし、清少納言女史が流星と彗星を取り違えているのなら、その場合の正解は、[は]のほうきぼし(帚星)になるかもしれません。
■ちなみに、多くの流れ星は、彗星から生まれるそうです。彗星はちいさな塵やゴミを撒き散らしながら地球の公転軌道付近を横切ることがあります。残された塵やゴミの雲の近く、あるいはその中を地球が進む時、それらの一部が地球の重力に引き寄せられ、大気圏に突入して燃えます。太陽の光の届かない夜の側の場合には、流れ星として認識されるらしい。流れ星はいわば宇宙の「燃えるゴミ」なのかな。
■余談です。日本の企業が人工の流れ星を作って商売にしようとしているらしい。ビー玉ぐらいの大きさの「流れ星の素」を小型の人工衛星に積み、注文に応じて発射するようです。大気圏に突入する際に急激に加熱されて輝くらしい。天然の流れ星が1秒前後しか見えないのに比べ、2〜3秒ほども輝いているらしい。10粒から100粒ぐらい放出すると、シャワーのように見せることもできるのだとか。
■面白い発想です。大規模な催事では使えるのかなと思えます。ただし、いまのところ、1粒が100万円前後になる見込みらしい*5。残念ながら個人では手の届きにくい料金ですね。
◆参考*1:HP「流星 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%81%E6%98%9F
◇*2書籍「枕草子」初版286/551頁、松尾聰/永井和子訳注、ISBN978-4-305-70422-1、笠間書院
◇*3HP「枕草子 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%95%E8%8D%89%E5%AD%90
◇*4HP「和名類聚抄 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E5%90%8D%E9%A1%9E%E8%81%9A%E6%8A%84
◇*5HP「願いはかなうか? 女性起業家が挑む「人工流れ星」  :日本経済新聞」
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO91580880Q5A910C1000000/

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一度、流星雨というのを見てみたいと思ってましたが、一粒100万円では注文するわけにはいきませんね。
ドバイあたりの富豪が見せてくれないかな?
ねこのひげ
2015/09/27 06:04
コメントをありがとうございます。

 たしかにこんな道楽に金を出せるのは石油成金の人たちだけかもしれません。
 1粒だけなら、日本の芸能人が結婚披露宴で見せるなんてこともできるかな。おそらく日本中、ひょっとすると周辺国からも見えるのですから、素晴しい売名になるでしょうね。
(^^;) 
ねこのひげ様<素町人
2015/09/27 11:35

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