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zoom RSS 危ないけれど美味い。河豚(ふぐ)のような食材が、フランス料理にもあるの?

<<   作成日時 : 2015/08/28 08:34   >>

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★科学★
問題:河豚は美味いけれど危ない。危ないけれど美味い。美味とヒヤヒヤ感が相俟って(あいまって)、日本料理でも最高に愛されている食材の1つですね。
■河豚については、川柳にも多く詠まれています*1。「河豚は喰いたし、命は惜しし」という決まり文句もありますね。それほど人の心を掴んできた食材なのでしょう。
■恐い思いをしてでも美味いものが喰いたい。フランス国の人々もそう思っていたらしく、ある食材は危険であるにもかかわらず、通人・粋人の心を掴んでいるそうです。ではそれは次のどれでしょうか? 勝手ながら、参考資料*4の書籍「化学トリック=だまされまいぞ!」に掲載されている食品を正解とします。
[い]木の実の一種
[ろ]魚の一種
[は]甲殻類(海老や蟹)の一種
[に]果実の一種
[ほ]茸の一種
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ほ]茸の一種
説明:この茸は、シャグマアミガサタケ(赭熊網笠茸)と呼ばれる種類だそうです。鶏頭(けいとう)という植物の頭の部分のように、派手な赤い襞のついた傘がついています。
◇*HP「シャグマアミガサタケ - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E9%80%A3%E7%8D%85%E5%AD%90&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&biw=1536&bih=718&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=hNexVOaYOsPEmAWQ54CAAQ&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ#hl=ja&tbm=isch&q=%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%82%BF%E3%82%B1&spell=1
■赭熊とは、「赤く染めたヤクの白い尾の毛」とのこと。仏具である払子(ほっす)や舞台上の鬘(かつら)などに使われるものらしい。歌舞伎の連獅子(れんじし)、能の石橋(しゃっきょう)と呼ばれる演目があります。使われている赤い鬘が赭熊なのかな。
◇*HP「払子 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%89%95%E5%AD%90&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=ZdexVLu7LIXUmgXSpoLgCQ&ved=0CAgQ_AUoAQ&biw=1536&bih=718
◇*HP「連獅子 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E9%80%A3%E7%8D%85%E5%AD%90&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&biw=1536&bih=718&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=hNexVOaYOsPEmAWQ54CAAQ&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ
◇*HP「能 石橋 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E9%80%A3%E7%8D%85%E5%AD%90&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&biw=1536&bih=718&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=hNexVOaYOsPEmAWQ54CAAQ&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ#hl=ja&tbm=isch&q=%E8%83%BD%E3%80%80%E7%9F%B3%E6%A9%8B
■シャグマアミガサタケのなにが危険なのでしょうか。含まれているジロミトリンというアルカロイド(植物性塩基)が毒性のもとらしい。国によっては毒茸として食用を認めていない例もあるそうです*4。
■ジロミトリンは体内で分解され、モノメチルヒドラジンという物質を生じるとのこと。これが有毒な物質だそうです。消化器官、肝臓、膀胱に著しい機能障害を与えるとのこと。発癌性もあるらしい。とんでもないやつですね。重症の場合には死に至るようです。
■シャグマアミガサタケを食用にするには、調理の前にしっかりと毒を除く必要があるとのこと。茹でこぼしという処理を何度も水を替えて行なうべし…と料理の本には記されているそうです。熱湯による加水分解処理を行なうと有効らしい。有毒成分を除去してしまえばいいわけですね。
■ただし、茹でこぼしをする場合には、換気をキチンとしておく必要があるらしい。モノメチルヒドラジンは沸点が87.5度Cだそうです。茹でこぼしをしていると、空気中に大部分が逃げ出すらしい。その蒸気を吸ってしまうと、悪影響が出ます。軽ければ頭痛ぐらいで済むらしい。最悪の場合は痙攣や昏睡状態をもたらし、もちろん死の可能性のあるようです。
■毒性はともかくとして、モノメチルヒドラジンは、科学の最先端でも利用されている物質だそうです。たとえばスペースシャトルではスラスターと呼ばれる姿勢制御用の推進装置の燃料として利用されたことがあるらしい。モノメチルヒドラジンは還元性が強力で、発煙硝酸と出会うと爆発的に反応するそうです。ロケットの液体燃料推進剤として使えるわけですね。
■ただ、事故があるとロケットの発射場の周辺に有毒物質を撒き散らす結果になるかもしれません。で、だんだん使われなくなってきたとのこと。ロシアでは現在でも多段式ロケットの上段用に使われているという噂はあるようですが*4。
■なお、「シャグマ」のつかないアミガサダケも西洋の食通に珍重されているとのこと*3。でも、若干の毒性、微量のヒドラジンを含んでいるそうです。やはり茹でこぼしが必要らしい。キノコは専門家でも間違えることがあると言われます。貰ったキノコや自分で採取したキノコを不用意に口にすると酷い目にあう可能性があるようです。ご用心を。
◇*HP「アミガサタケ - Google 検索」
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%82%BF%E3%82%B1&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=HdkZVYGMKeG2mAXE-IDwBg&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1280&bih=608
◆参考*1:HP「「河豚(ふぐ)の客 また死にたいと ( )に来る」。括弧の中に入る言葉は? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201412/article_10.html
◇*2HP「シャグマアミガサタケ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%82%BF%E3%82%B1
◇*3HP「アミガサタケ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%82%BF%E3%82%B1
◇*4書籍「化学トリック=だまされまいぞ!」初版82〜85頁、山崎昶(あきら)著、ISBN978-4-06-257608-6、講談社

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コメント(2件)

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茸は、食用キノコと毒キノコの区別がつきにくいので、シロウトは採取して食べないように言われてますが、毎年死者が出ておりますね。
ねこのひげ
2015/08/30 11:32
コメントをありがとうございます。

 タモリ倶楽部だったと思いますが、茸の専門家が解説するには、「専門家でも完全に見分けることができない場合がある」とのこと。
 茸の食中毒の9割は家庭で起きているそうですが、これは素人の判断ですよね。残りの1割は日頃から茸をよく取り扱う人々が判断を誤ったということらしい。極端にいえば、人工に栽培した物以外は危ないということになるのかな。それじゃ松茸も食べられないか。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/08/30 22:01

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