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zoom RSS 極限環境微生物は、細胞分裂の速度も極限に近いの?

<<   作成日時 : 2015/07/03 10:04   >>

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画像
★科学★
問題:極限環境微生物という連中をご存知でしょうか? 高い温度、高い圧力、高い塩分濃度、強い酸、強いアルカリなどの環境下でも暮らしていける連中だそうです。
■たとえば、深海には300度Cの熱水が海底下から噴き出す熱水噴出孔があります。周辺でも海水は100度Cぐらいになるらしい。熱水の噴き出す穴の中やその周辺では、温度や圧力に負けない極限環境微生物が生きているそうです。ときどき、テレビの科学番組で取り上げられたりしますね。
◇*HP「熱水噴出孔 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E7%86%B1%E6%B0%B4%E5%99%B4%E5%87%BA%E5%AD%94&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&biw=1536&bih=758&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=uiyVVfCyBoTsmAWfyYvAAw&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ
■なお、水は1気圧の部屋の中では100度Cまでしか温度は上げられませんが、2気圧の圧力鍋の中では120度Cぐらいまであげることができます。たとえば水深5000mの海底ですと501気圧もありますので、温度は上げ放題…なのかな。
■1960年代から海底、あるいはその下にある地殻の生命圏を調べる研究が進められたそうです。深海探査艇などを使ったのでしょう。その結果、海底の下には、驚くほど多くの生物が棲んでいることがわかったらしい。海底の下、約800mまでの範囲では、1立方cmあたり100万を超える微生物が存在するとのこと。海底下800mも掘ったことも凄いけれど、そんな深くまで無数の微生物が暮らしていることもなかなか驚きですね。
■ちなみに、そこらの野原の土の中には、1gあたり100〜1000万ぐらいの微生物が生きているという説があります*1。1gあたり細菌だけで数億〜数十億という説もあるらしい*2。これだけ膨大な数になりますと実際に勘定はできません。部分から全体を推し量ったりするのかな。やり方によって推定値が大きく変わってくるのかも。
■いずれにせよ、里山の土の中ほどではないかもしれませんが、物凄い圧力のかかる地球の深い部分にも多くの微生物は棲んでいるらしい。大陸棚以外の海底、光がほとんど届かない海底なんて死の世界かと思っていました。誤解だったようです。
■ところで、海底下に金属の筒をねじ込み、引き出して採取した地層の細菌の中には、細胞分裂の速度が極めて遅い奴がいたらしい。一般の細菌ならば、1〜数時間に1回ぐらいは細胞分裂するようです。大腸菌はとくに速いらしい。最適な生育環境ならば、20分に1回細胞分裂するとのこと*4。
■では、海底下200m強の地層から採取したのんびりした微生物は、どのくらいの周期で分裂したのでしょうか? いちばん近い周期を選んで下さい。
[い]1週
[ろ]1ヶ月
[は]1年
[に]一昔(10年)
[ほ]1世紀
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ほ]1世紀
説明:参考資料*3の科学雑誌によれば、「1000年から1万年に1回のペースで分裂をしているのではないか、と考えられている」とのこと。選択肢の周期はどれも近いとはいえませんけど、いちおう1番近いのは[ほ]ですね。
■海底下219mに棲んでいた細菌は、約46万年前に堆積した地層にいたらしい。ネアンデルタール人が登場する26万年ほど前、原人の世界です。
■仮に1万年に1回のペースで細胞分裂を繰り返したとすれば、最初1匹だった細菌は35兆ぐらいに増えている計算です。ただし、1匹も死ななかったとした場合ですけど。
■余談です。細菌の寿命はどうやって定義するのでしょうか。我々は生まれてから死ぬまでという簡単な定義です。細菌の連中は分裂して誕生した瞬間からさらに自分が分裂するまでなのかな。もしそう規定すると、細菌のくせに生物の中でいちばん長寿なのかもしれません。
■知っている限りでの最長寿の生物は、マツ科の針葉樹トウヒの1本です。平成20年(2008年)4月にスウェーデンのダーラナ県という地域で発見されたとのこと*5。樹齢が9550年だったようです。それに等しいか、さらに少し上回る細菌が海底下にいるかもしれない。それもウジャウジャいるかもしれない。なんとも奇妙です。
◇*HP「トウヒ - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%88%E3%82%A6%E3%83%92&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=bDiVVYT3MZTj8AXipKXYDw&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1536&bih=758
◇*HP「スウェーデン - Google マップ」
https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3+%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%8A%E7%9C%8C/@61.066205,14.436189,6z/data=!4m2!3m1!1s0x4667d90f946ad8a7:0x3034506de8c8a90?hl=ja
■話が脇道にそれました。極限環境微生物の一部の細菌が1000〜1万年もかけてのんびり分裂するのは、栄養を取り込む速度がとても遅いからとのこと。栄養分は炭素などだそうです。食事の速度は大腸菌の10万分の1とのこと*3。栄養があまりないので遅くなるのかな。それとも時間の流れがまるで違うのかな。
◆参考*1:HP「土壌微生物の世界|土と向き合う 深掘!土づくり考|土づくりのススメ|営農PLUS|農業|ヤンマー」
http://www.yanmar.co.jp/campaign/agri-plus/soil/articles/articles03.html
◇*2HP「土の中の微生物:さまざまな働きを利用する (常陽新聞連載「ふしぎを追って」) (情報:農業と環境 No.116 2009年12月)」
http://www.niaes.affrc.go.jp/magazine/116/mgzn11610.html
◇*3雑誌「深海にも広がる微生物の世界」Newton (ニュートン) 2015年6月号44〜45頁、ニュートンプレス
◇*4HP「微生物学・感染症学 - Google ブックス」
https://books.google.co.jp/books?id=pCkjE8kb0pIC&pg=PA16&lpg=PA16&dq=%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C%E3%80%80%E7%B4%B0%E8%83%9E%E5%88%86%E8%A3%82%E3%80%80%E9%80%9F%E5%BA%A6%E3%80%80-%E3%81%8C%E3%82%93%E3%80%80-%E7%99%8C&source=bl&ots=OkP9C3iN2H&sig=wBB-ESgN6x80nItza0xfT76aruo&hl=ja&sa=X&ei=mi-VVfGjGobwmAXC24QQ&ved=0CDMQ6AEwAw#v=onepage&q=%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C%E3%80%80%E7%B4%B0%E8%83%9E%E5%88%86%E8%A3%82%E3%80%80%E9%80%9F%E5%BA%A6%E3%80%80-%E3%81%8C%E3%82%93%E3%80%80-%E7%99%8C&f=false
◇*5HP「世界でいちばん長生きした木は鶴や亀よりもご長寿なの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/200904/article_40.html

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漢検準1級程度の難読熟語。「椿事」はなんと読むの?
●●●★日本語★●●● 問題:題の問題の答は「チンジ」です。珍しい出来事を意味します。珍事と同じですね。また、思いがけない重大な出来事も椿事と呼ばれます。「椿事出来」は「チンジシュッタイ」としても時々使われます。椿事が起こることです。「人間の腕が往来に落ちていたというのは、勿論一つの椿事出来(しゅったい)に相違ないが、それが彼の羅生門横町であるだけに、一層ここらの人々を騒がせた」。これは岡本綺堂(きどう)の「半七捕物帳」での使用例です。 ■なぜ椿なのでしょうか。「荘子(そうじ)」という... ...続きを見る
町人思案橋・クイズ集
2015/10/26 07:34

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
100年に一回細胞分裂するとは、ずいぶんと気長な生き物ですね。
それを発見した学者も凄いですね。
よくわかったものです。
ねこのひげ
2015/07/05 04:09
コメントをありがとうございます。

 勝手な推測ですけれど、栄養が乏しく、かつ過酷な環境ですので、生命活動自体がものすごくゆっくりしているのかもしれません。そのおかげで、嘘のようにゆっくりと次世代が誕生するのかな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/07/05 11:43

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