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zoom RSS 表外の読みの問題。「厳つい肩」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2015/03/30 07:51   >>

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★日本語★
問題:「表外の読み」は、漢字そのものは常用漢字表に掲載されているものの、読みは掲載されていない読みです。
■たとえば、「延」という漢字は常用漢字表では「エン、のびる、のべる、のばす」という音読み・訓読みが掲載されています。これが「表内の読み」です。でも、「延縄(はえなわ)」という場合には「はえ」と読みます。「心のありよう。心構え」という意味の「こころばえ」も辞書によれば「心延え」です。「はえ」は「表外の読み」です。教科書や新聞ではあまり使われないかもしれません。でも、日本語を豊かな表現にしているひとつの要素です。
■題の問題の答は「いかつい」です。「柔らかな感じがしない、ごつい」という意味らしい。体つきや顔つきの描写で使われますね。「厳つい肩」はおそらく三角筋と呼ばれる肩の筋肉が発達し、肩幅が広く見える姿なのでしょう。三角筋を鍛えると上半身に逆三角形ができて男性的に見えるらしい。でもあまり鍛えすぎると、三角筋が邪魔をして手を上げにくくなるとのこと。シュワちゃんなどは、真上には手があがらないのかな。
■では本番です。下の言葉の読みを考えて下さい。みんな表外の読みになっています。
[い]互に起きては歩哨に立ったの「互」
[ろ]後込みするの「後」
[は]娘を嫁に行るの「行」
[に]努力した効がないの「効」
[ほ]紅の布の「紅」
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]互に起きては歩哨に立ったの「互」はかたみと読む
■つい「たがいに」と読んでしまいますが、それでは問題になりません。屁理屈を申し上げれば、「たがいに」の場合は「互いに」かな。
□「かたみに」はもともとは「片身に」だったらしい。意味としては「たがいに、かわるがわる」だそうです。ここでは「順番に起きて見張りをした」という意味でしょうね。
[ろ]後込みするの「後」はしりと読む
■「後込み」は「ある事をするのに、気後れしてぐずぐずとためらうこと。うしろの方に下がること」だそうです。「尻込み」と表記することのほうが多いのかな。
□童謡の「♪箱根八里」にも「後」を「しり」と読む例が出てきます。
---箱根の山は、天下の嶮(ケン)
---函谷關(カンコクカン)も ものならず
---萬丈の山、千仞(センジン)の谷
---前に聳(そび)へ、後方(しりえ)にさそう…
□まぁ、人間や四つ足の後の方といえば尻でしょうから、ごく自然な読みではあります。
□ちなみに函谷關は中国河南省にある著名な関所だそうです。
◇*HP「函谷関 - Google マップ」
https://www.google.co.jp/maps/search/%E5%87%BD%E8%B0%B7%E9%96%A2/@34.632714,110.924861,4z?hl=ja
[は]娘を嫁に行るの「行」はや(る)と読む
■これは知りませんでした。「嫁に行く」なら誰でも知っているでしょう。「嫁に行る」は「嫁に遣る」だと思っていました。
□参考資料*1に問題の事例が掲載されていました。漢和辞書「字通」にも「行」という漢字の意味として「ゆく、やる」が掲載されています。でもいままで見たことがなかったな。ネットで調べても使用例は見つかりません。
[に]努力した効がないの「効」はかいと読む
■これも知りませんでしたね。「甲斐がない」という事例ならいくつも調べがつくのですが、「効」を使った例は参考資料*1だけでした。「育てた効がない」。難しい読みですね。
[ほ]紅の布の「紅」はもみと読む
■「ベニ」あるいは「くれない」と読んでも間違いではありません。でも「もみ」と読むと教養が忍ばれます。
□「紅(もみ)」は紅花(べにばな)を揉んで染めるところからついた名前だそうです。そういえば、秋になると色づく紅葉も「もみじ」と読みますね。
◇*HP「ベニバナ - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%99%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83%8A&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=cw-6VI30MITRmAXhr4L4Aw&ved=0CAgQ_AUoAQ&biw=1280&bih=575
□赤いきれも「もみ」と呼ぶそうです。「紅絹の布」と書いて「もみのきれ」。昔は眼病に効果があると思われていたらしい。眼を拭くときに使われたそうです。落語の「文違い」で女郎を騙す色男は眼病のふりをしています。その治療費が欲しいと女郎に金を作らせるのですが、色男は紅絹のハンカチーフを使っていることになっています。
◆参考*1:書籍「本試験型 漢字検定1級試験問題集09年版」成美堂出版編集部編、ISBN978-4-415-20421-5、成美堂出版
◇*2HP「文化庁 | 常用漢字表の内閣告示等について | 「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)」
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/pdf/jouyoukanjihyou_h22.pdf
(pdfファイルを開こうとすると警告が表示されます。文化庁の頁です。ウイルスに感染している可能性はかなり低いと思われますが、自己責任で開いて下さい)
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「漢字源」藤堂明保、学習研究社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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コメント(2件)

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紅(モミ)→紅葉(モミジ)そういえばそうですね。
漢字は興味深いですね。
これを捨て去った国があることが信じられません。日本も危うくでありましたけどね。
ねこのひげ
2015/04/05 06:53
コメントをありがとうございます。

 大陸の中国人がもし賢ければ、将来には繁体字を使えるように戻すでしょうね。
 賢くなければ、ずっと簡体字のままで、文化的な敗北を味わうことになるでしょう。いまのところ、負け戦の可能性のほうが大きそうですけど。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/04/05 09:18

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