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zoom RSS 流行の旗振り役、歌舞伎役者の舞台衣装。団十郎縞はどれなの?

<<   作成日時 : 2015/03/20 08:10   >>

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★日本語★
問題:ネットもテレビもなかった江戸時代。定期発行の新聞も週刊誌もなかったころには、流行は多く芝居から始まったそうです。役者が着ている服の模様はみんなが注目していたらしい。芝居が大ヒットすれば、登場人物の服の色、模様、形が商品としてよく売れたようです。呉服屋さんや手拭い屋さんが商品を売る際には、役者の名前を冠して売ったようですね。
■現在にもそんな模様が引き継がれています。たとえば口絵にあるのはいわゆる市松模様です。白と黒のように2種類の色の方形を上下左右互い違いになるように並べたものですね。この模様は元禄(げんろく)年間(1688年〜1704年)に流行します。このときは敷瓦(しきがわら)と呼ばれたらしい。
■江戸中期になって初代佐野川市松という役者が舞台衣装に用いて再度流行します。それ以来、市松模様という言葉が定着していったらしい。
◇*HP「佐野川市松 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E4%BD%90%E9%87%8E%E5%B7%9D%E5%B8%82%E6%9D%BE&hl=ja&biw=1265&bih=572&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=C8sGVZrpC4fp8gWwwYGoAg&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ
多くの画像の中に喜多川歌麿の美人画「ビードロを吹く女」が見えます。切手の図柄にも採用され、とても高価ですね。彼女も市松模様を身につけていたわけか。気がつきませんでした。
■本日の問題は、団十郎縞(だんじゅうろうじま)という紋様がどんなものかという問題です。団十郎はいうまでもなく市川団十郎(正しくは團十郎)という名優の名前がついているわけですね。では、下に並んだ模様のうち、団十郎縞はどれでしょうか?
[い]▼
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[ろ]▼
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[は]▼
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[に]▼
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[ほ]▼
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[ヘ]▼
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(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[へ]
説明:[へ]は別名三筋格子(みすじごうし)とも呼ばれます。7代目市川団十郎が家紋である三升(みます)を崩して格子縞にした紋様だそうです。文化文政期(1804〜1830年)に流行したとのこと*1。
◇*HP「三升 市川家 家紋 - Google 検索」
https://www.google.co.jp/search?q=%E4%B8%89%E5%8D%87&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=F1e3VJGtNMPImwXTsYL4DA&ved=0CAkQ_AUoAg&biw=1280&bih=599#hl=ja&tbm=isch&q=%E4%B8%89%E5%8D%87%E3%80%80%E5%B8%82%E5%B7%9D%E5%AE%B6++%E5%AE%B6%E7%B4%8B
■[い]も団十郎に少し縁のある紋様だそうです。よく見ると三升が要素として使われていますね。こちらは六弥太格子(ろくやたごうし)と呼ばれます。嘉永(かえい)2年(1849年)に演じた河原崎座の8月狂言「一谷武者画土産(いちのたにむしゃえのいえづと)」で、8代目団十郎は岡部六弥太(ろくやた)という役を演じて人気を博すそうです。そのときの裃の紋様とのこと。
■[ろ]のちょっととぼけたような紋様は三津五郎縞(みつごろうじま)と呼ばれます。3代目板東三津五郎の家紋である「三つ大(みつだい)」にちなんで作られたらしい。文化(ぶんか)11年(1814年)に発表されたものとのこと。
◇*HP「三つ大 家紋 板東三津五郎 - Google 検索」
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%92%E5%90%B9%E3%81%8F%E5%A5%B3+%E5%88%87%E6%89%8B+%E5%80%A4%E6%AE%B5&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=d1QLVdKaEMH18QWAuIGACg&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1903&bih=930&dpr=1#hl=ja&tbm=isch&q=%E4%B8%89%E3%81%A4%E5%A4%A7%E3%80%80%E5%AE%B6%E7%B4%8B%E3%80%80%E6%9D%BF%E6%9D%B1%E4%B8%89%E6%B4%A5%E4%BA%94%E9%83%8E
ちなみに、先日惜しまれつつ亡くなった「おていちゃんのお兄さん」は、5代目板東八十助(やそすけ)から10代目板東三津五郎を襲名していました。
■[は]の模様は鎌輪奴(かまわぬ)と呼ばれます*2。鎌と輪と「ぬ」の駄洒落らしい。そもそもは明暦(1655〜1658年)から元禄の頃(1688年〜1704年)まで町奴の間で流行したそうです。後に文化年間(1804〜1818年)に7代目団十郎が舞台で着用したところから一時流行したそうです。団十郎縞とは呼ばれないようですが、縁のある模様のようです。
■[に]の4本の縦縞と鐶(かん)をつないだ形を合わせた紋様は、芝翫縞(しかんじま)、あるいは芝翫つなぎと呼ばれるそうです。文化(ぶんか)11年(1814年)6月、江戸中村座の歌舞伎狂言「双蝶蝶曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」で放駒長吉(はなれごまのちょうきち)に扮した大坂の人気役者3代目中村歌右衛門(俳名、芝翫)がその衣装に用いてから流行したとのこと。ちなみに鐶は「机・箪笥(たんす)などの抽斗(ひきだし)につける金属製の取っ手」だそうです。
◇*HP「鐶 和箪笥 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E9%90%B6&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=c163VIPCAYjX8gXB3IHYCg&ved=0CAgQ_AUoAQ&biw=1280&bih=599#hl=ja&tbm=isch&q=%E9%90%B6%E3%80%80%E5%92%8C%E7%AE%AA%E7%AC%A5
■[ほ]の模様もちょっとトボけた味わいがあります。片仮名の「キ」という文字が見えますね。この模様は菊五郎縞(きくごろうじま)、あるいは菊五郎格子と呼ばれます。江戸時代の役者3代目尾上菊五郎が用いて広まった格子縞の紋様らしい。4本の縞と5本の縞とを格子に組み、その目に「キ」の字と「呂」の字とを交互に置いて「キ九五呂」とし、菊五郎の名を表わしたようです。これもまた駄洒落ですね。手拭や浴衣などに用いられるようです。
■この他にも5代目岩井半四郎が流行らせた「半四郎鹿の子(はんしろうかのこ)」、落語にも取り上げられている名優中村仲蔵(なかぞう)が着ていた仲蔵縞など、まだまだ役者がらみの紋様はあるようです。
▼半四郎鹿の子
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▼仲蔵縞
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◆参考*1:書籍「文様の手帖」初版、尚学図書・言語研究所編、ISBN4-09-504021-1、小学館
◇*2HP「模様の名前の読みかた。「亀甲」はなんと読むの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201005/article_7.html

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コメント(2件)

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流行りというのは江戸時代も現代も変わりませんね。
”聖子ちゃんカット”なんてのが流行って女の子は猫も杓子もという時代もありましたね。
ねこのひげ
2015/03/22 10:45
コメントをありがとうございます。

 流行に逆らうのはそれなりにエネルギーが必要ですよね。多くの人はそんなことにエネルギーを浪費したくないのでしょう。
 ネクタイを太くしたり細くしたりするのも、逆らわないほうが楽だから。まっ、男性の大半はそんなものです。でも、女性はもっと真剣に流行に参加するようですけど。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/03/22 17:13

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