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zoom RSS 手洗いをするとインフルエンザ、普通の風邪、食中毒を防げるの?

<<   作成日時 : 2015/03/17 09:54   >>

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★科学★
問題:シェークスピアの殺人戯曲「マクベス」には、加害者マクベス夫人の強迫的手洗いの場面が描かれているそうです。彼女は1回に15分もかけて手をこするらしい。被害者の血がついた手を清める意味があると言われています。汚れを落とすのではなく穢れを払う行為らしい。心の病気を疑われて、臨床心理士が呼ばれるんだったかな。
■手洗いは子供のころからしつけられてきました。家庭でも学校でもやたらと手を洗え手を洗えと促されます。やや反抗的な傾向のあった素町人は、うるさく言われると洗いたくなくなります。で、よくさぼりました。昔は学校でも家庭でも温水が使えませんでしたから、冬場はとくに手を抜きましたね。そのせいなのかどうか。よく風邪をひいて学校を休む子供でした。仮病もありましたけど。
■外で遊んで泥だらけになっている手や足は、衛生面だけでなく、家や教室を汚さないという面からも洗うことが勧められます。これはまぁ納得がいく話です。でも流行性感冒、いわゆるインフルエンザや季節を問わない普通の風邪、食中毒の予防という点でどの程度の効果があるのでしょうか?
[い]インフルエンザにも風邪にも食中毒にも有効性が認められている
[ろ]インフルエンザや風邪には有効だが食中毒には効果がない
[は]インフルエンザには有効だが普通の風邪や食中毒には効果がない
[に]インフルエンザにも風邪にも食中毒にも効果が認められてない
[ほ]はっきりとはわかっていない
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ほ]はっきりとはわかっていない
説明: Wikipediaの手洗いの項を眺めますと、達成する清浄度や目的から手洗いを3つに分類しています。1つは外出から戻ったときの手洗い。日常手洗いと呼んでいます。2つ目は調理をする人がする手洗い。衛生的手洗いと呼んでいます。3つ目は手術時手洗いで、外科手術の前に医師や看護師が行なう手洗いです。病院ドラマではよくそんな場面が映し出されますね。このクイズで取り上げるのはもちろん日常手洗いの効果についてです。
◇*HP「手術時手洗い - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%89%8B%E8%A1%93%E6%99%82%E6%89%8B%E6%B4%97%E3%81%84&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=g2UHVd-3LsLQmAWrroJ4&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1280&bih=632
■手洗いで効果が認められるのは、寄生虫あるいはその卵などの比較的大きな生物を洗い流すことだそうです*1。細菌やウイルスなどの微細な連中には、ホントに有効かどうかは断言できないらしい。
■なぜでしょうか。手洗いには多少の技能が必要であり、下手な人はあまり効果が期待できないようです。また、水で洗うのか石鹸を使うのか、その他の殺菌剤を使うのかといった点でも効果はわかれるようです。さらには洗う時間が短すぎてもあまり意味は持たないらしい。
■水で簡単に洗うだけのような手洗いは、細菌やウイルスを広げるだけだそうです*1。寺や神社の手水舎(ちょうずや/てみずしゃ)で柄杓(ひしゃく)で水をかける作業は、清めるという心理上の効果はあっても清潔にするという衛生上の効果はないのでしょう。
◇*HP「手水舎 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%89%8B%E6%B0%B4%E8%88%8E&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=gHIHVfuGHIiY8QWurIGAAQ&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1280&bih=632
30秒以上をかけて石鹸を使った丁寧な手洗いには細菌やウイルスを洗い流す効果が認められるそうです。でも実際にやってみると、たった30秒とはいえ、この手洗いはなかなか大変ですね。
■手洗い後にタオルやハンカチで手を拭うと、手洗いの意味が薄れるようです。どちらも細菌は繁殖しやすいし、ウイルスも保持しやすいらしい。時間をかけて手を洗い、細菌やウイルスを洗い流しても、不潔なタオルやハンカチで手を拭いていては、細菌やウイルスが戻ってしまうかもしれません。実際、給食の調理をするような人たちは、衛生的手洗いの後で使い捨ての紙タオルで手を拭う例が少なくないらしい。そうすることで、手に付着した細菌やウイルスの数は洗い終わったとき…滅菌後とほぼおなじに保たれるようです。でも、家庭で使い捨ての紙タオルなんて使っている人は少数派ですよね。いろいろの問題があるため、日常手洗いで細菌やウイルスを完全に除去することは不可能に近いようです。
■インフルエンザはご承知のとおりインフルエンザウイルスによって引き起こされる病気です。普通の風邪は、アデノウイルス、あるいはライノウイルスなどのウイルスによって引き起こされる例が多いらしい*3。食中毒はボツリヌス菌やサルモネラ菌、病原性大腸菌、カンピロバクター等々の細菌で引き起こされるものもあります。ノロウイルスやロタウイルスなど、ウイルスで引き起こされる場合もあるらしい*4。
■細菌の連中は早い奴ですと10分に1回の割合で分裂します。仮に1時間に1回ずつ分裂したとしても1匹の細菌は、24時間後には1600万 匹を越える計算です。病原性大腸菌O-157などは100匹が身体に入れば消化管に騒動を起こしかねないらしい*2。こうしてみると、日常手洗いでインフルエンザや風邪や食中毒から完全にまぬがれるというのは難しそうです。ただし、予防の確率はあがる可能性があります。その確率に賭けて、せっせと手洗いすべきなのかな。
■なお、人間の手には常在菌と呼ばれる細菌がいるそうです。名前通り、いつもいる菌ですね。常在菌は善玉らしい。「常在菌は、バクテリオシン(一種の抗生物質)をつくり出したり、皮脂を分解して脂肪酸をつくって皮膚を酸性にしたりして、からだの外から食中毒菌や病原菌が入り込んで増殖するのを防いでいる」とのこと。常在菌は、手を洗った直後は洗い流されるようです。でも、「しばらくすると増殖して、もと通りに皮膚を覆うようになる。しかし、手を洗い過ぎたり、合成洗剤やシャンプーなどで洗って手荒れを起こすと、黄色ブドウ球菌などが増えるようになる。黄色ブドウ球菌などが増える理由はよくわかっていないが、手荒れ状態になると常在菌が減少し、皮膚の角質層がむき出しになり、酸性から中性に傾くためではないかと考えられている」*1。
■あまり神経質に手洗いをするとかえって汚染を招くのかな。どのあたりが「ほどのよい」ところなんでしょうか。マクベス夫人の1回15分が長すぎることだけは、素人にもわかりますが。
◆参考*1:書籍「日常の生物事典」初版307〜308頁、田幡憲一・早崎博之他編、ISBN4-490-10495-2、東京堂出版
◇*2HP「医療と健康[日本医師会ホームページ]」
http://www.med.or.jp/chishiki/o157/002.html
◇*3HP「風邪 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E9%82%AA
◇*4HP「食中毒 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E4%B8%AD%E6%AF%92#.E3.82.A6.E3.82.A4.E3.83.AB.E3.82.B9.E6.80.A7.E9.A3.9F.E4.B8.AD.E6.AF.92
◇*5HP「手洗い - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%89%8B%E6%B4%97%E3%81%84

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
第二次大戦後、進駐軍がDDTなどを撒いて、ダニやシラミ、回虫などの寄生虫を駆除しすぎたために花粉症などのアレルギー症状が発生するようになったという話がありますね。
なにごとも程々がよいようで・・・
ねこのひげ
2015/03/22 10:52
コメントをありがとうございます。

 害虫や寄生虫も生態系を構成する成員ではあります。急に激しく減らしたりすると、釣り合いが崩れて新種の病気が発生したりする可能性があるのかな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/03/22 17:06

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