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zoom RSS 北原白秋(はくしゅう)の詩集「邪宗門(じゃしゅうもん)」からの読み問題。「伴天連」は何と読むの?

<<   作成日時 : 2015/01/26 08:14   >>

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★日本語★
問題:北原白秋は、明治18年(1885年)1月25日に生まれ昭和17年(1942年)11月2日に亡くなっています。130年前の昨日、熊本県で産声をあげたようです。近代日本を代表する詩人・歌人の1人ですね。
■童謡の作詞家としても知られています。「♪この道」、「♪あわて床屋」、「♪雨」、「♪城ヶ島の雨」、「♪からたちの花」、「♪ペチカ」、「♪待ちぼうけ」、「♪砂山」等々、知られている歌だけでもたくさんあります*5。
■非文学的な野次馬にとっては、戦前に姦通罪で逮捕されちゃった人として知られています。「汝の隣人の妻」とできちゃったらしい。なかなか情熱的な人のようです*1。戦後だったら、法律上の罪に問われることはなかったのでしょうけれど。
■「邪宗門」は北原白秋の処女詩集だそうです。明治42年(1909年)に発表されたらしい。24歳ぐらいだったのかな。官能的・唯美的な象徴詩作品とのこと。口絵はもう少し若いころの写真かもしれません。早稲田の学生だったらしい。
■「邪宗門」という言葉は、「邪悪な宗教」という意味らしい。「豊臣政権及び徳川幕府(江戸幕府)が用いた一種の政治用語」だそうです*2。キリスト教が邪宗門とされましたが、それ以外にも日蓮宗の一派とか、時代時代の新興宗教で政権に認められなかったものは邪宗門と呼ばれたようです。
■本日は北原白秋氏の誕生日を記念して、「邪宗門」からの読み問題です。題の問題の答は「バテレン」だそうです。「キリスト教伝来に際して渡来した宣教師・司祭」らしい。転じてキリスト教の俗称にもなりました。
■では本番です。次の言葉の読みはなんでしょうか?
[い]鬱黄
[ろ]呪咀
[は]泥濘
[に]亜刺比亜
[ほ]波爾杜瓦爾
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]鬱黄はウコンと読む
■鬱黄は鬱金と同じだそうです。ターメリックとも呼ばれます。香辛料であり、着色料でもあります。金色、あるいは黄色に染める際に使われるのでしょうか。
□カレーライスにも鬱金が入れられます。カレーの黄色は鬱金の色だそうです。辛子や沢庵などを黄色に見せるためにも鬱金が使われるらしい。食卓ではだいぶお世話になっているようですね。
□「邪宗門」では「魔国のたそがれ」という詩の中で次のように使われていました。「そのかみの 激(はげ)しき夢や 忍(しの)ぶらむ。鬱黄(うこん)の百合(ゆり)は 血(ち)ににじむ 眸(ひとみ)をつぶり、…」。黄色い百合を描いているのかな。
[ろ]呪咀はのろひ(のろい)と読む
■「邪宗門」では、「呪咀」は「のろひ」と振り仮名が振られていました。恐らく呪詛と同じ意味に使われているものと思われます。
□「呪咀」は音読みすると「ジュソ」になるようです。似た言葉に「呪詛(ジュソ)」があります。「神仏や悪霊などに祈願して相手に災いが及ぶようにすること」だそうです。直接殺せば犯罪ですが、呪咀や呪詛が成功して相手が死んだら完全犯罪になるのかな。
□「詛」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ソ、のろう、そしる、ちかう」という字音・字訓があります。
□「咀」という漢字も常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ソ、かむ」という字音・字訓があります。「咀嚼(ソシャク)」という熟語を造ります。よく噛むことかな。
□「邪宗門」では「接吻の時」という詩の中で次のように使われていました。「あなあはれ、あなあはれ、二人がほかの 霊(たましひ)の ありとあらゆる その呪咀(のろひ)」
[は]泥濘はぬかるみと読む
■「泥濘」は「雨・雪などで泥がゆるんでぬかるところ」だそうです。普通なら「デイネイ」ですが、そこが詩なんでしょうね。
□「濘」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ネイ、デイ、ぬかるみ、どろ」という字音・字訓があります。
□「邪宗門」では「濃霧」という詩の中で次のように使われていました。「濃霧はそそぐ……甘く、また、重く、くるしく、 いづくにか凋(しを)れし花の息づまり、 苑(その)のあたりの泥濘(ぬかるみ)に落ちし燕や、月の色 半死の生に悩(なや)むごと ただかき曇る」。
[に]亜刺比亜はアラビアと読む
■アラビアは中東地域、アラビア語を使う地域なのでしょうね。イランはペルシャ語だそうですからアラビアには入らないらしい。アラビアに含まれるのは、イラクとかシリアとかヨルダンとかサウジアラビアとかUAEとかカタールとかクウェートとかその他沢山の国があるようです。
□「邪宗門」では「濃霧」という詩の中で次のように使われていました。「濃霧はそそぐ……さながらに戦(をのゝ)く窓は 亜刺比亜(アラビヤ)の 魔法の館(たち)の 薄笑(うすわらひ)。 麻痺薬(しびれぐすり)の 酸(す)ゆき香(か)に 日ねもす噎(む)せて 聾(ろう)したる、はた、盲(めし)ひたる 円頂閣(まるやね)か、壁の中風(ちゆうふう)」。
[ほ]波爾杜瓦爾はポルトガルと読む
■「邪宗門」では、「波爾杜瓦爾」は「ほるとがる」と先頭が清音かつ全体が平仮名で読みが付けられていました。スペインの隣国のポルトガルかと思われますので、ここでは勝手に半濁音かつ片仮名にしました。
□「ル、る」を表現する当て字に「爾」を使っているようです。「爾」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ジ、デイ、うつくしい、なんじ、のみ」という字音・字訓があります。「ル、る」という読みはありませんね。なぜこの漢字を使ったのかな。「流/留/瑠/縷/鏤」など、「ル、る」という読みをする漢字があります。決して多くはありませんが。
□「邪宗門」では「邪宗門秘曲」という詩の中で次のように使われていました。「あるは聞く、化粧(けはひ)の料(しろ)は 毒草の 花よりしぼり、 腐れたる石の油に 画(ゑが)くてふ 麻利耶(まりや)の像よ、はた羅甸(らてん)、波爾杜瓦爾(ほるとがる)らの 横つづり 青なる仮名は 美くしき、さいへ悲しき歓楽の 音(ね)にかも満つる」。
□北原白秋が満24歳ぐらいに発表した詩集「邪宗門」は、西洋の絵画を眺めているような気分になりますが、21世紀の散文的な者から見ると、少し言葉がむずかしい。慣れれば楽しく読めるようになるのかな。
◆参考*1:HP「戦前、姦通罪で逮捕されたこともある有名な詩人はだれ? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/200611/article_4.html
◇*2HP「邪宗門 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%82%AA%E5%AE%97%E9%96%80
◇*3HP「北原白秋 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E5%8E%9F%E7%99%BD%E7%A7%8B
◇*4HP「文化庁 | 常用漢字表の内閣告示等について | 「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)」
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/pdf/jouyoukanjihyou_h22.pdf
(pdfファイルを開こうとすると警告が表示されます。文化庁の頁です。ウイルスに感染している可能性はかなり低いと思われますが、自己責任で開いて下さい)
◇*5HP「童謡データベース」
http://doyo.jp/data/lylic-kitahara.htm
◇*6HP「北原白秋 邪宗門」(青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000106/files/4850_13918.html
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「漢字源」藤堂明保、学習研究社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
当時の言葉で読むのも味わいがあってよろしいですがね。
口語訳がついていると親しみやすくなります。
いま『日本国憲法大阪おばちゃん語訳』というのを読んでおりますが抱腹絶倒でありますよ。
ねこのひげ
2015/01/27 12:20
コメントをありがとうございます。

 「大阪おばちゃん語訳」とは目の付け所がいいですね。題名を見ただけでなんとなく面白そうな雰囲気が漂ってきます。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/01/27 18:30

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