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zoom RSS 落語界の隠語。「今夜はスイバレだからキンチャンカマルよ」とはなんのこと?

<<   作成日時 : 2015/01/22 08:24   >>

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★日本語★
問題:題の問題の答は、「雨のおかげで客が入るぜ」という意味だそうです。スイは雨。降ることはバレル。キンチャンは金を持ってくるという意味で客のことだそうです。カマルは「加える」の意で客が多く来るということらしい。隠語は仲間内だけで通用すればいいのでしょうけれど、それにしてもこれは難解です。そういえば今日の東京地方はスイバレの予報です。傘が必要らしい。
■落語家の隠語は幇間(ホウカン、たいこもち)の隠語と重なり合うところが多いらしい。たとえば「キンチャン」は幇間にとっても客の意だそうです。6代目春風亭柳橋(りゅうきょう)の落語「お見立て」の枕では、次のような話が語られます。昔の吉原では、「♪金ちゃん金十郎、金ちゃんの須弥山(しゅみせん)やっかいだ」という浮かれ言葉があったらしい。幇間が鳴り物に合わせて歌ったりするそうです。客は「♪そいつはまたありがてぇ」なんて調子を合わせます。
■どんな意味かというと、金ちゃんは客ですね。金十郎は馬鹿という意味らしい。須弥山は頭のことだそうです。やっかいだは、でっかいな。つまり、「お客は馬鹿だ、お客の頭はでっかいな」と、悪口を言っているそうです。まぁ、客が酔ってから歌うらしく、気づかれないので、喧嘩になることはないようです。けっして「ありがてぇ」といえるお話ではないのですが。
■落語家の隠語としていちばんよく知られているのは、「タレ」と「ロセン」かもしれません。「タレ」は女性、あるいは女性器を指すそうです。同様にロセンは男性あるいは男性器です。「タレをかく」というのはそんな行為をすることを意味するらしい。
■昔の楽屋の便所には、次のような張り紙がされていることがあったようです。「朝顔の 外へこぼすな 棹(さお)の水」。脇に「露先に注意」。これが語源なのかな。
■北海道では囲炉裏や火鉢の灰ならしを炉線と呼ぶそうです。落語家が北海道へ旅興行に行くと、びっくりすることがあるらしい。「ちょっと隅に立っている炉線をとってください」なんて言われることがあるようです。
◇*HP「灰ならし - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E7%81%B0%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%97&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=ZLfQU8P8HMam8AW_xYGACQ&ved=0CAgQ_AUoAQ&biw=1920&bih=1025
■本日は落語業界の隠語の解読クイズです。次の発言はそれぞれどんな意味でしょうか? かなり難しい。ひとつでもわかれば推理力のある人といえるでしょう。
[い]「あいつのワコはもとシャダレしていて、しまいに蝶々になったんだよ」
[ろ]「あの師匠もよい人だったが急に六字になった」
[は]「カブってからどこかでセイでも引こうか」
[に]「源四郎がひどいのでワリがツブレルから、タロセコだ。家へ帰ってサイコノセてカンタン」
[ほ]いくら世話場でもドジボオは食えないよ
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]「あいつのワコはもとシャダレしていて、しまいに蝶々になったんだよ」
■女性をタレと呼ぶのは一般ですが、細かくいえば、若い小娘・おぼこ娘はシンダレ。年増はマダレ。年寄はバアダレ。芸者がシャダレ。女郎はチョウチョウ。人妻はワコだそうです。
□つまり、問題の発言は、「あいつのかみさんはもともとは芸者だったけど、女郎にもなったのさ」という意味らしい。ちょっとした転落人生なのかな。見そめられて堅気に戻れたのかもしれませんけど。
[ろ]「あの師匠もよい人だったが急に六字になった」
■6字は「南無阿弥陀仏」だそうです。亡くなってしまうことを「6字になる」と表現するらしい。これは宗旨が違っても、たとえば法華の人でも真言の人でもおなじらしい。法華の場合は「南無妙法蓮華経」で7字。真言宗では「オンアボキャベイロシャノウ…」と唱えると落語では言われます。光明真言(こうみょうしんごん)というお経の場合だとすると23字になるのかもしれません*2。
[は]「カブってからどこかでセイでも引こうか」
■「カブる」は、寄席などが終わることらしい。「はねる」ともいいますね。セイは清酒の省略形だそうです。「引く」は飲むことらしい。「終わったら飲みに行こうか」と、サラリーマンもよく言いますよね。
□さる業界の方々は、酒を飲むことを「キス引く」と表現なさるとうかがったことがあります。酒はキス。引くが飲むだという話でしたね。落語家と言葉遣いが似ています。
□「♪キス引けキス引け、キスぐれて〜」という歌を聞いたことがあります。旋律は「♪網走番外地」とそっくりでした。
[に]「源四郎がひどいのでワリがツブレルから、タロセコだ。家へ帰ってサイコノセてカンタン」
■寄席と落語家は、利益の分配において緊張関係にあるのかもしれません。歩合興行の場合、客が300人来ていても、楽屋へは250人とサバを読むことがあるようです*1。源四郎は誤魔化(ごまか)すことを言うそうです。泥棒も源四郎と呼ぶらしい。
□歩合の給金がワリ(割り)。ツブレル(潰れる)は少なくなることだそうです。タロは金、セコは悪いことらしい。サイコは飯です。ノセルは食う。カンタンは「邯鄲夢の枕」から寝ること*3。
□全体では、寄席が派手に誤魔化すので歩合の給金が少ない。ちょっとしか貰えない。帰って飯を食って寝てしまおう。そんな意味なのかな。
□なお、サイコをノセルは、金馬師匠の落語「三人旅」にも登場する言葉です。「ラハが北山だなぁ。サイコでもノセヨウか」。これは「腹が減ったな。飯でも食うか」という意味だそうです。
[ほ]いくら世話場でもドジボオは食えないよ
■「世話場」は、貧乏なことらしい。ドジボオは薩摩芋のことだそうです。ドジボオは安くて美味い食品の代表格だったようです。ご存知のとおり、今でも美味い。ちょっと高くなったようですが。
□ドジボオにはオナラという副産物があります。落語家は高座で「ブッ」とやるわけにいかない。で、「食えない」のかな。
◆参考*1:書籍「浮世断語(うきよだんご)」文庫初版117〜130頁、3代目三遊亭金馬著、ISBN978-4-309-40936-8、河出書房新社
◇*2HP「般若心経、光明真言 : 般若心経、光明真言を唱えてみよう! : ようこそ、こんごういんへ。 真言宗豊山派 金剛院」
http://www.kongohin.or.jp/recite.html
◇*3HP「夢が末尾につく言葉。「京の夢大坂の夢」ってどんな意味なの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201407/article_15.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
日本人は昔から言葉遊びが好きなようですからね。
ねこのひげの知っているのは、せいぜい言葉を逆にするくらいですが・・・ジャズをズージャと言ったりするやつですね。
女子高生や中学生は自分たちだけに通じる隠語を作り出して使ってますね。
親にばれないようにという事でしょうけどね。
ねこのひげ
2015/01/22 17:09
コメントをありがとうございます。

 以前に「渋谷語事典」という本を読んだときには驚きました。10のうち1つか2つぐらいしか意味がわかりませんでしたね。
 焦リート/アリェンティスト/イキリコ豚/イタ告/いもる/ウッケンジー/エク/おっさん/ガーリック/ガツ盛り、ガチ盛り、ナチュ盛り…
 肩をすくめるしかありません。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2015/01/22 22:38

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