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zoom RSS 福沢諭吉の「物理学の要用(ようよう)」からの漢字読み問題。「開闢」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2014/10/27 08:06   >>

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★日本語★
問題:福沢諭吉はご存知のとおり、幕末から明治にかけて活躍した教育家ですね。慶應義塾大学の創立者といわれます。「学問のすすめ」が代表作でしょうか。冒頭の「天は人の上に人をつくらず」という言葉はよく知られています。これをもじった「人は人の上で人をつくる」という言葉も一部にはよく知られています。
■本日は福沢諭吉の「物理学の要用」という短文からの読み問題です。「要用」というのは現代ではあまり使われない言葉ですね。「必要」とほぼおなじ意味らしい。この文章は、「時事新報」という新聞の社説だそうです。明治15年(1882年)に福沢自身が創刊した新聞らしい。
■見出しの問題の答は「カイビャク」です。「開闢」は「天と地が初めてできた時。世界の始まりの時」という意味らしい。現代物理学でも宇宙の誕生が話題になっています。ビッグバンにインフレーション。宇宙が無から生じたというお話、光の速度よりも速く宇宙が膨張したというお話は、素人には理解不能です。思考停止状態に陥らざるを得ませんね。
■では脳味噌を再起動して、「物理学の要用」という社説からの読み問題です。下の熟語はそれぞれなんと読むのでしょうか。例によって、青空文庫の振り仮名を正解とします。
[い]河図
[ろ]勁敵
[は]卜筮
[に]瓦斯
[ほ]等閑
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]河図はカトと読む
■「河図」は、「中国、伏羲(ふっき/ふくぎ)氏の世、黄河に現れた竜馬(りゅうめ)の背に書いてあったという図」だそうです。伏羲氏は紀元前3350〜3040年に生きていたという中国の伝説の帝王らしい*3。
■竜馬の背の図から易の八卦(はっけ)が作られたというお話があります。画像検索で調べてみると、白と黒の碁石状のものをさまざまに配置した図とか、文字の書かれた図などが表示されました。
◇*HP「河図 - Google 検索」(画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%B2%B3%E5%9B%B3&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=bgCxU_quJojHkAXO1YH4BQ&ved=0CAkQ_AUoAg&biw=1536&bih=798
□画像をごらんになるとわかりますが、なんとなく麻雀の卓を真上から写したようなのもあります。麻雀という遊戯は易の八卦に似ているのでしょうか。調べてみると、八卦のほうは正八角形であり、あまり似ていないようですね。
◇*HP「八卦 - Google 検索」
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%B2%B3%E5%9B%B3&hl=ja&rlz=1T4GGHP_jaJP523JP523&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=bgCxU_quJojHkAXO1YH4BQ&ved=0CAkQ_AUoAg&biw=1536&bih=798#hl=ja&q=%E5%85%AB%E5%8D%A6&tbm=isch
□「物理学の要用」では次のように使われていました。「天文をうかがって吉兆を卜(ぼく)し、星宿の変をみて禍福を憂喜し、竜といい、麒麟(きりん)といい、鳳鳥(ほうちょう)、河図(かと)、幽鬼、神霊の説は、現に今日も、かの上等社会中に行われて、これを疑う者、はなはだ稀まれなるが如し」。我が国では迷信は少なくなってきたが、支那では今でもはびこっていると言っている部分です。
[ろ]勁敵はケイテキと読む
■「勁敵」は、「強敵」と言い換えることができるようです。
□「勁」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ケイ、つよい、かたい」という字音・字訓があります。「雄勁壮大(ユウケイソウダイ)」という四字熟語に使われます。雄のように力強く壮大という意味らしい。勁草書房という出版社もありましたね。「勁草」は強い風にも倒れないしぶとい草らしい。
□「物理学の要用」では次のように使われていました。「いずれも皆、真理原則の敵にして、この勁敵(けいてき)のあらん限りは、改進文明の元素は、この国に入るべからざるなり」。[い]の文章に続いていました。「この国」は支那のことです。
[は]卜筮はボクセンと読む
■「卜筮」は「占い」だそうです。
□「卜」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ボク、うらなう、うらかた」という字音・字訓があります。象形文字とのこと。「獣骨や亀版を灼(や)いて、そのひびわれによって吉凶を卜うこと」だそうです。ひび割れをそのまま漢字にしたらしい。
□最近、いちばん人気の高い女子アナは、「水卜(みうら)」という苗字らしい。珍しい姓です。愛称は「ミトちゃん」とのこと。
□「筮」という漢字も常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ゼイ、めどぎ、うらなう」という字音・字訓があります。「めどぎ」は現在で言えば筮竹(ゼイチク)です。昔は蓍萩(めどはぎ)の茎を使ったのでこんな名前らしい。50本一式の細い棒だそうです。「黙って座ればピタリと当たる」という題の小芝居用の小道具ですね。
□古い「筮」という漢字の真ん中あたりには、なんとなく「河図」で見られたような図柄がありますね。気のせいかな。
▼金文(青銅器などに刻まれた文字)の「筮」








□「物理学の要用」では次のように使われていました。「たとえば、儒者が易経(えききょう)を講ずれども、ただその論理を講ずるのみにして、卜筮(ぼくぜい)を弄(もてあそ)ぶを恥ずるが如し」。日本の儒者は中国の儒者とちがって怪力乱神(非合理の存在や現象、幽霊とか呪いなど)は語らないよという主張の中で使われていました。
[に]瓦斯はガスと読む
■「瓦斯」は、気体とくに燃料用の気体を指します。英語のgasの音訳・当て字なのでしょうね。
□「斯」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「シ、さく、これ」という字音・字訓があります。「此、是」と似通っており、「斯学(シガク)、斯世(シセイ)」という熟語を造ります。それぞれ「この学問分野、この世」という意味らしい。
□「物理学の要用」では次のように使われていました。「欧州近時の文明は皆、この物理学より出でざるはなし。彼の発明の蒸汽船車なり、鉄砲軍器なり、また電信瓦斯(ガス)なり、働の成跡は大なりといえども、そのはじめは錙朱(ししゅ)の理を推究分離して、ついにもって人事に施したる者のみ」。「錙朱」とは「わずかな目方、ごく小さなもの」だそうです。「蒸気船車その他は、はじめは小さな物理法則を追究してついに人に役立つような形に応用しただけだ」と言っているらしい。
[ほ]等閑はトウカンと読む
■「等閑」は「物事を軽くみて、いいかげんに扱うこと」だそうです。「なおざり」と言い換えることができるようです。「等閑視」という形で使われることも多いですね。森鴎外(おうがい)は「伊沢蘭軒(らんけん)」という文章の中で次のように使っています。「此人物は学界の等閑視する所でありながら、わたくしに感動を与ふることが頗(すこぶる)大であつた」。「この人は学界の人たちはまるで重要視しなかったけれど、自分には大きな感動を与えた」という意味の文章らしい。
□「物理学の要用」では次のように使われていました。「その大を見て驚くなかれ、その小を見て等閑(とうかん)に附するなかれ」。[に]の文章のあとに続いていました。小さいからといってなおざりに見てはならないと警告を発しているようです。
◆参考*1HP「福沢諭吉 物理学の要用」(青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/46686_25533.html
◇*2HP「文化庁 | 常用漢字表の内閣告示等について | 「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)」
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/pdf/jouyoukanjihyou_h22.pdf
(pdfファイルを開こうとすると警告が表示されます。文化庁の頁です。ウイルスに感染している可能性はかなり低いと思われますが、自己責任で開いて下さい)
◇*3HP「伏羲 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8F%E7%BE%B2
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「漢字源」藤堂明保、学習研究社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
いまでも、迷信ははびこっているようですね。
赤サンゴの密漁船が大量に小笠原近海に来ているのも、中国では赤が幸運を呼ぶといわれ、富の象徴だからみたいですね。
香港で超高層ビルの真ん中に穴があるのでなんだろう?と思ったら、龍道だそうで、龍が降りてくる妨げにならないようにしているそうです。
風水によるものだそうです。
日本ではそこまでやらんな〜(*_*)
ねこのひげ
2014/10/28 02:44
コメントをありがとうございます。

 文明国であるはずのわが国でも、テレビや雑誌ではさんざん占いをとりあげます。赤ん坊の命名に字画にこだわる人も少なくありませんし、「パワー・スポット」とかいう言葉も定着してきたようです。
 嘘かホントか、レーガン大統領は任期中に占星術で政策を決めたことがある…という噂も聞きますね。
 合理主義はいまでもとても弱い存在なのかもしれません。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2014/10/28 11:01

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