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zoom RSS 劇場型か快楽型か、新形式の犯罪、「暗夜突盲人」が登場したのはいつごろなの?

<<   作成日時 : 2014/09/06 07:20   >>

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★歴史★
問題:落語の枕で語られるお話です。ある侍が、新しく買い求めた刀の切れ味を確かめたくて、夜の辻斬りに出ます。若者が来ました。やめておこう。失敗したときに逃げられるとまずい。壮年の男が来ます。妻子がいるとすれば気の毒だ。年寄が来た。こいつならもう元は取っているのだから斬っても構わないだろう。よし覚悟しろと思うと、向こうからまた提灯がいくつも来ます。なかなか適当なカモが見つかりません。
■諦めて帰ろうとすると、橋の脇に薦(こも)をかぶった乞食がいます。高いびきで寝ています。こいつなら、嘆く者もいないだろう。寝ているのだから斬り損じもあるまい。よし、こいつにしよう。新しい刀をスラリと抜くや、思い切って切り捨てます。ズシン。なかなかの手応え、切れ味です。機嫌よく家に帰ります。
■翌晩、友人がたずねて来たので昨晩のことを自慢します。スッパリと切れて2つになってしまったぜ。へぇ、その刀を貸してくれ。俺もやってみたい。よせよせ、おぬしの腕前では、失敗するのは目に見えとる。なんだと。よし、行ってくる。新しい刀を奪うように持ち出した友人も、なかなか適当なカモを見つけることができません。
■帰り際、友人も薦をかぶった乞食を見つけます。よし、こいつにしよう。新しい刀をスラリと抜くや思い切って切り捨てます。ズシン、なかなかの切れ味だなと思いきや、乞食がむっくり起き上がります。まったくいてえったらありゃしない。毎晩毎晩なぐって行くのはどいつだ。悪さもいい加減にしろ。
■笑い話ではなく、江戸時代には似たような連続殺人事件があったそうです。記録によれば「暗夜突盲人(読み不明、あんやもうじんつき?)」と記されているらしい。闇夜に目の不自由な按摩さんを突き殺したようです。物乞いや他種の身体障害者も犠牲になったそうです。かなり卑怯な犯罪者ですね。もちろん落語の枕とは異なり、こちらでは実際に被害者たちは亡くなっているらしい。
■では、この連続殺人は、いつごろ起こったのでしょうか?
[い]寛永(かんえい)(1624〜1644年)のころ
[ろ]元禄(げんろく)(1688〜1704年)のころ
[は]享保(きょうほう)(1716〜1736年)のころ
[に]文化(ぶんか)(1804〜1818年)のころ
[ほ]安政(あんせい)(1854〜1860年)のころ
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[に]文化(ぶんか)(1804〜1818年)のころ
説明:文化(ぶんか)3年(1806年)に続発した事件だそうです。しかも犯人は1人ではなかったようです。四谷で1人の加害者…武士が捕まったようです*1。でもそれ以外にも犯人はいたのかもしれません。
■四谷の武士も、金目当てではなかったらしい。もちろん恨みでもありません。都市型の犯罪といいますか、一種の快楽殺人かもしれませんし、瓦版で名前が売れるのが嬉しいという劇場型犯罪なのかもしれません。変わっているのはひょっとしたら犯人が複数いたかもしれない点ですね。快楽型にせよ劇場型にせよ、個人の歪んだ心から生まれる犯罪かと思われます。複数でやる犯罪とは思えないのですが。ひょっとしたら模倣犯なのかな。
■江戸時代の江戸は、殺人事件の面でも、かなり先進的だったようです。この事件の80年ほどあと、1888年(明治21年)に、ロンドンで切り裂きジャックの事件が起きています。売春婦ばかりが5人以上殺された事件ですね。こちらは純粋に快楽型殺人なのかな。金は奪われなかったようです。そのかわり、被害者の身体は解剖のように切り裂かれ、子宮とか膀胱、腎臓といった臓器が持ち去られたらしい。猟奇性だけに限れば、霧の都の事例のほうがだいぶ強いようですね。
◆参考*1:書籍「江戸のアンダーワールド」初版63頁、太陽編集部編、ISBN4-582-63387-0、平凡社
◇*2HP「切り裂きジャック - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%87%E3%82%8A%E8%A3%82%E3%81%8D%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
現代もそうですが、平和すぎるとよくないんですかね〜(≧◇≦)
吉原からの帰りを狙った辻斬りも出ていたようですね。
吉原に続く土手道は、柳が植えてあり隠れるのはもってこいだったようです。

落語のオチで思い出しましたが、同心たちの刀は刃挽きしてあったそうで、殺さずに捕まえることが目標だったようですね。
いまの警官の拳銃も麻酔銃とかゴム弾にできないんですかね?
ねこのひげ
2014/09/07 06:31
コメントをありがとうございます。

 平和すぎるとよくない…という話は、ときどき耳にしますね。
 科学は戦争時に大きく飛躍します。
 われら庶民も戦時中は助け合って暮らすしかないので、生活保護費の二重取りとか、孤独死などの哀れな犯罪・出来事は減るらしい。
 かといって、求めて喧嘩をすることもないのでしょうけれど。

 「御用だ!」の人たちの刀が切れなかったというのは驚きました。
 先端はどうだったのかな。突いて殺すことはできたのでしょうか。刃の部分部分で切れたり切れなかったりすると、手品用の刀みたいではありますけど。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2014/09/07 09:28

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