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zoom RSS 「社会的促進」の実験。観客の有無で記録が異なったのはどんな動物を使った実験だったの?

<<   作成日時 : 2014/06/27 09:21   >>

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★科学★
問題:社会学の用語に社会的促進という言葉があるそうです。心理学用語集というネット上の記事によれば、「F・H・オ-ルポートにより提唱された概念。多数の人が集団内で同様の作業を行うという状況下では、作業が促進され作業量が増大するというもの」らしい*1。
■オールポート(オルポートとも)とは、フロイド・ヘンリー・オールポートという心理学者を指すようです。シラキュース大学で教鞭を執った人とのこと。「アメリカにおける実験社会心理学の基礎を築いた人」と書いている頁がありました*2。どうでもいい話ですけど、四の字固めで知られる覆面レスラーのデストロイヤー氏は、シラキュース大学教育学部の大学院出身らしい。肉体も脳味噌も人並はずれて健康な人のようです。
■社会的促進は、「見物者や共同行動者の存在により動機づけられるという、見物効果や共同作業の場合の共行動効果だけでなく、評価的な他者の存在・自己提示の動機などに左右されるものである」とも説明されています。早い話が、ゴルファーはギャラリーが多いほど張り切るし、児童は父兄参観で気分が高揚するということかな。
■児童だけじゃないな。先生も頑張ります。小学校のころ、素町人の担任は、父兄参観日の前日になると、本番の授業で使う教材…絵グラフなんかを頑張って作っていましたね。出来のいい数人が居残りで手伝わされたものです。もちろん普段はそんなことは絶対になさいません。
■ちゃんとわかりやすい授業をしていますよ。そう見せたかったのでしょうね。人間的といえば人間的です。でも遊ぶ時間が減っちゃうわけで、帰り道はみんなでぼやきましたけど。
■ところで、社会的促進を唱えたミシガン大学の心理学者の1人は、ある動物を実験台にしてその存在を確信したらしい。観客の前で駆けっこをするのと、いない状況で駆けっこをするのでは、前者のほうが「断然速く走る」ことを確認したようです。
■ではその動物とは次のどれでしょうか? (実験台として走った動物はいないかもしれませんし、複数かもしれません)
[い]馬
[ろ]豚
[は]ネズミ
[に]ゴキブリ
[ほ]蛇
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[に]ゴキブリ
説明:実験したのはロバート・ザイアンスという人物です。1960年代後半、トウヨウゴキブリという種類のゴキブリを小さな模型の競技場で走らせたらしい。競技場は透明なプラスチック製の縦横高さ50cmほどの立方体だったようです。まんなかを真っ直ぐ横切って走路が設けられました。
■走路の端には出発点があり、反対の端には到着点があります。到着点は真っ暗であり、出発点にゴキブリが立つと、背後から150Wの電球の強い光を浴びる仕掛けになっていたようです。明るさを嫌うゴキブリの習性で、自然とゴール目指して突っ走るわけですね。
■走路の両脇には、透明のプラスチックの箱、別名観客席が設けられました。箱にはゴキブリがぎっしり入れられたようです。
■選手のコンディションは実験当日に最高潮に達するよう、調整されたらしい。一週間前に暗い箱に入れ、リンゴのカケラをたっぷり与えておいたとのこと。
■ザイアンスは、観客がいる状態といない状態の2回、ゴキブリを走らせたそうです。他のゴキブリが観ているときのほうが、「(選手は)断然速く走ることを発見した」とのこと。
■これこそが社会的促進に違いないとザイアンスは主張したそうです。「他人の目は、非特異的な覚醒効果をもたらし、与えられた状況下で起こり得るあらゆる反応を活発にする可能性がある」。
■ザイアンスは、さらに走路にごく単純な迷路をつくり、実験してみたとのこと。この場合には観客がいる場合のほうが迷路を解くのに時間が掛かったそうです。
■人間の場合においても、単純な作業では、他人の眼があるほうが効率はあがるそうです。また、複雑な判断や思考を要求される作業では、他人がいると効率が下がるらしい。望遠レンズのついたカメラで調べたところ、道の脇に座っている人がいるとその前を通過するジョギング走者の速度が上がるそうです。でも入学試験で運悪く監督者の間近に座った受験者は、いつもの力が出ないのかもしれません。
■ザイアンスの実験は、実験台に使った動物はちょっと妙なものでした。でも、ひょっとすると一片の真理をえぐり出しているのかもしれませんね。
◆参考*1:HP「社会的促進:心理学用語集」
http://www.1-ski.net/archives/000205.html
◇*2HP「Allport,F.H. (1890-1978) | あした考える2006」
http://blue.ap.teacup.com/metaphor/118.html
◇*3書籍「奇想天外な科学実験ファイル」初版163〜167頁、アレックス・バーザ著、ISBN978-4-7678-0719-5、エクスナレッジ

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
なぜゴキブリなんかで実験したんでしょうね?
もう少し、別の動物なんかでも試してみたら違った結果がでたのかも・・・・
人間でも似たような結果が出ているから、ゴキブリで試したのかな?
ねこのひげ
2014/06/29 08:43
コメントをありがとうございます。

 勝手な憶測ですが、古い実験室にやたらとゴキブリがいて、大量の実験動物をタダで入手できるから…という理由かもしれません。
 貧しい実験室、貧しげな社会学者の像。目に浮かんでくるようです。あまり詳細な想像はしたくないな。
 ホントはきっと別の理由があるのでしょうけど。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2014/06/29 12:40

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