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zoom RSS 表外の読み。「閑人」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2014/05/26 10:46   >>

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★日本語★
問題:ご承知のとおり、表外の読みは、漢字自体は常用漢字表に掲載されているものの、読みは掲載されていないものです。
■題の問題の読みは「ひまじん」ですね。「閑」という漢字は、常用漢字表には「カン」という音読みしか掲載されていません。「閑静」とか「繁閑」、「閑居」といった熟語を作ります。残念ながら「ひま」というよく使われる訓読みはないらしい。不思議ですね。
■ビートルズを離脱したジョン・レノン氏は、昭和46年(1971年)に「閑人」を讃える歌を発表し、大ヒットとなったようです。「想像してごらん、天国なんて無いんだ」で始まるあの曲ですね。ん? 題名はわずかに違ったかな。
■「閑」という漢字には、「ならう」という表外の読みもあるそうです。探してみましたが、使用例が見つかりませんでした。参考資料*1には「音律に閑う」という例文が挙げられていました。どんな意味かな。
■本日は、表外の読みについての問題です。漢検1級程度、かなり難しい問題です。表外の読みに関する次の説明で正しいのはどれでしょうか? なお、振り仮名部分は読みには入れていません。参考資料*1の答えを正解とします。(正しい選択肢はないかもしれませんし、複数かもしれません) 
[い]「緩」という漢字は、「ぬる(い)」と読むこともある
[ろ]「環」という漢字は、「たま」と読むこともある
[は]「岐」という漢字は、「ちまた」と読むこともある
[に]「機」という漢字は、「はずみ」と読むこともある
[ほ]「宜」という漢字は、「むべ」と読むこともある
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:[い]と[は]、[に]、[ほ]が正しい
説明:
[い]「緩」という漢字は、「ぬる(い)」と読むこともある(○)
■「緩」という漢字は、常用漢字表では、「カン、ゆるい、ゆるやか、ゆるむ、ゆるめる」という読みが記されています。弊クイズの流儀…振り仮名部分を読みに含めない…でいえば、訓読みは「ゆる」しかないことになります。
□でも、「てぬるい」をATOKやMS-IMEで変換すると「手緩い」となります。Googleで「手緩い」を検索すると900万件近くが引っかかります(140526現在)。そんなに珍しい使い方ではないと思われます。
□なお、常用漢字表には「ぬるい」と読む漢字は掲載されていません。「温」という漢字も、「ぬるい」という読み方はないらしい。国語学者やお役人たちは「ぬるい」という読みを嫌っているようですね。理由は不明ですが。
[ろ]「環」という漢字は、「たま」と読むこともある(△)
■参考資料*1によれば、「また」という表外の読みがあるそうです。でも「たま」はありませんでした。
□ただし、人名には「たまき」と読む場合があります。国産オペラ歌手の最高傑作といわれる三浦環もそうですね*3(口絵参照)。
□「また」と読むのは、「中原環鹿を遂う(ちゅうげんまたしかをおう)」などの例があるそうです。鹿は帝位を表すらしい。「天下の中央で帝王の位を得ようと争う」といった意味だそうです。政権与党の総裁選挙は「環鹿を逐う」なのでしょうね。
□なお、漢和辞書「字通」には「たま」という字訓も掲載されていました。円形の玉、輪という意味があるらしい。こちらに従えば、△ではなくて○かな。
[は]「岐」という漢字は、「ちまた」と読むこともある(○)
■「岐」という漢字は、「岐阜」とか「分岐」とか「多岐」といった熟語を作ります。常用漢字表には、「キ」という音読みだけが記されています。でも「ちまた」と呼ぶ場合があるらしい。たとえば「岐の神」は「ちまたのかみ」と読むそうです。道祖神のことらしい。人々の通行の安全を守る神様ですね。
□道が分かれる場所が「ちまた」だそうです。勝手な憶測を申し上げれば、「道が股になっている(分岐している)場所」だから「みちまた」→「ちまた」になったのかな。
□なお、町中で賑やかな場所のことも「ちまた」と呼びます。こちらは「巷」という漢字が使われますね。「岐」は使われないようです。常用漢字表には、「ちまた」と読む漢字はないようです。「巷」は掲載されていません。
□岐阜県の名前は、織田信長が命名した岐阜の町名から来ているともいわれます。「阜」は「丘」を意味するとのこと。全体としては「丘が分かれる場所」なのかもしれません。なんとなく山国の風景が連想されますね。
[に]「機」という漢字は、「はずみ」と読むこともある(○)
■「機」を「はずみ」と読むのは、たとえば、「事の機でついカラオケへ」とか、「転倒した機で右の足首を捻挫してしまった」などと使われるようです。
□「機」という漢字は、常用漢字表によれば「キ、はた」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」によれば、「ばねじかけ」とか「きざし」、「はたらき」などの字訓もあるとのこと。機械風のもの全般に使える漢字なのかな。
[ほ]「宜」という漢字は、「むべ」と読むこともある(○)
■「宜」を「むべ」と読むのは、「宜乎(むべなるかな、もっともだなぁ)」などの例があるようです。百人一首の22番目、文屋康秀(ぶんやのやすひで)という人の句でも使われています。「吹くからに 秋の草木の しをるれば 宜山風を 嵐といふらむ」。
□五代目古今亭志ん生は、泥棒の落語の枕で「石川や 浜の真砂(まさご)は 尽きるとも むべ山風を 嵐といふらむ」と、わざと間違えて笑いを取っていました。「石川や 浜の真砂(まさご)は 尽きるとも 乙女の姿 しばしとどめむ」とボケたのも聞いたことがあります。
◆参考*1:書籍「本試験型 漢字検定1級試験問題集09年版」成美堂出版編集部編、ISBN978-4-415-20421-5、成美堂出版
◇*2HP「文化庁 | 常用漢字表の内閣告示等について | 「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)」
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/kokujikunrei_h221130.html
◇*3HP「世界的プリマドンナ三浦環(たまき)は、34歳も年下の彼氏と同棲していた? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/200611/article_52.html
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
暇人という言葉を見ると自分のことを言われているような気がして赤面しますです。(≧◇≦)

岐阜の岐は中国の岐山・・・伝説の炎帝が本拠とした土地と言われており、阜も同じような伝説の地で、信長が両方にあやかろうとして岐阜と名付けたということらしいです。
ねこのひげ
2014/06/01 06:43
コメントをありがとうございます。

 中国の地名や聖人などに由来する説は強いようですね。
 町人はもうひとつの仮説を立てています。ご存知のとおり、信長は斎藤道三の娘、濃姫を正室に迎えています。義父の領地だから岐阜。失礼しました。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2014/06/01 12:33

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