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zoom RSS 中世ヨーロッパでの離婚訴訟。不能裁判とはどんなもの?

<<   作成日時 : 2014/04/16 16:57   >>

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★歴史★
問題:昔のヨーロッパでは宗教の影響なのでしょうか、女性から離婚を要求するのが難しかったそうです。旦那が不能な場合にのみ別れられたとか*1。
■現代の婚姻制度においても、性的不能が離婚の理由になる例はあります。たとえば、Wikipediaの「婚姻の無効」の項によれば、アメリカ合衆国ニューヨーク州では次のような理由があれば婚姻は無効になるらしい。「婚姻の未完成(夫婦間での性交渉がないこと)/別居状態/結婚後1年以内/お互いの了解/重婚」*2。
■「結婚後1年以内」というのはどういうことなのかな。ニューヨーク州では、1年目はお試し期間であり、どちらか一方が「やっぱ、や〜めた」と言い出せば、無効になるのかな。
■それはともかく、昔の欧州の話です。当時の現地人たちには、配偶者の不能はどのように判定されたのでしょうか。次の中から正しいものを選んで下さい。(正しいものは無いかもしれませんし、複数かもしれません)

[い]かかりつけの医者の証言による
[ろ]召使いの証言による
[は]とくに証言や証拠は必要なく、陪審員の心証だけで決まった
[に]娼婦が選ばれ、密室内で時間内に射精する試験を通れば不能の疑いが晴れた
[ほ]検証会が開かれ、時間内に実地にカミサン相手に性行為ができれば不能の疑いが晴れた
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[ほ]検証会が開かれ、時間内に実地にカミサン相手に性行為ができれば不能の疑いが晴れた
説明:なんとも不思議なのですが、参考資料*1によれば、実際にそんなことが行なわれたらしい。「夫は見学者のまえで、自分が夫のつとめを果たせるかどうかを実地に示してみせなければなりません」とのこと。
■17世紀のフランスにランジェ侯爵夫妻という若いご夫婦がいたらしい。結婚6年目だったようですが、カミサンのほうが実家の家族に「自分はまだ生娘のまま」と告げたようです。驚いた家族は離婚を請求するよう勧めたらしい。
■その結果の検証会が、1659年(万治(まんじ)2年)にパリで開かれたようです。物見高いは人の常ですから、裁判所の前には野次馬が集まったらしい。もちろん上品な野次が飛び交ったのでしょう。傍聴席ではありませんので、退出を命じられることもありませんし。
■まずランジェ侯爵夫人が身体検査を受けます。判定はすでに処女ではないというもの。夫人は驚きますが、ひょっとしたら驚いたふりをしただけかもしれません。即興の流行歌では、「ランジェ侯爵も6年間、何もしなかったわけじゃない」とはやし立てられたとか。
■その日のうちなのか、しばらく日が経ってからなのかはよくわかりません。公開お床入りが実施されたらしい。鑑定人が15人選ばれます。旦那の側から注文をつけていいのでしょうか。「妻が入浴し、髪をほどいて垂らしておくように」とランジェ侯爵は望んだらしい。時間が来ます。旦那は、「生卵を2つもってこい。1発で子供を産ませてやる!」と叫んだようです。でもなかなか上手く行かないらしい。参考資料*1には汗だくになって下着を2度も取り替えたとありました。昔のかたは全裸にはならないのでしょうか。それとも公開だから、ふだんと違うのかな。
■ランジェ侯爵は悪戦苦闘したようですが、とうとう時間切れになってしまったようです。どのぐらいの時間かな。ショートの20分かな。それとも御休憩の2時間かな。泡御殿ならお金さえ払えば延長も効くのですけど、それはできなかったようですね。
■ランジェ侯爵は情けない顔つきで「これじゃ、面目丸潰れだ!」と叫びながらベッドから引きずりだされたそうです。裁判所は1659年2月8日に夫妻に結婚の解消を命じたらしい。パリではインポテンツの男性に「ランジェ侯爵」というあだ名を奉るのが流行ったとか。
■ランジェ侯爵は、ほどなく再婚したらしい。新しい妻は熱心に可愛がったようで、続けて6人も子供を産ませたそうです。ランジェ侯爵は不能でもなければ不妊の原因でもなかったらしい。検証会の判定は誤っていたのでしょう。まぁ、赤の他人が見ている前では立たないほうが自然かもしれません。それにしても、変な制度ですね。
◆参考*1:書籍「世界悪女大全」文庫初版76〜77頁、桐生操(みさお)著、ISBN4-16-767984-1、文藝春秋社
◇*2HP「婚姻の無効 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A9%9A%E5%A7%BB%E3%81%AE%E7%84%A1%E5%8A%B9

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
マリー・アントワネットも寝室で寝ているところを庶民に覗かれてビックリしたらしいですね。
フランスでは、すべてを見せるという習慣があったとか・・・・
オーストリアや他のヨーロッパ諸国には、そんな習慣はなくフランスだけだったようですが覗かれたらたまりませんね。
そういえば、いまでも愛人や隠し子がいても平気ですね。
ねこのひげ
2014/04/21 02:41
コメントをありがとうございます。

 我が国でも愛人は別に法的・道徳的な問題にはなりません。その証拠に現大阪市長は、御堂筋の規制緩和問題で「みなさん、愛人を2、3人住まわせて下さい」と発言していたとか。

 もちろん冗談なのですが、それにしても2〜3人もの愛人を同時に囲うのは60代の人間にはむずかしい。仮に財布は持ったとしても、心臓が持ちません。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2014/04/21 08:48

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