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zoom RSS ボルタ電池の発明者、アレッサンドロ・ボルタの奇妙な実験とは?

<<   作成日時 : 2014/04/15 09:26   >>

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★科学★
問題:19世紀の前半は、電気についての研究が多くなされた時代です。1800年(寛政(かんせい)12年)にボルタが取り扱いやすい電池、電堆(でんつい)を発明します。銀板(銀貨)と亜鉛板を使い、食塩水を浸したフェルトをはさんで文字どおり堆く(うずたかく)積み重ねたものでした。1.1ボルトぐらいの電圧が生じたそうです*5。今の乾電池よりも少し低いぐらいですね。
■なお、使われた材料は銀ではなく銅であると記した書籍やHPも散見します。塩水を浸したフェルトではなく紙だったという主張も見かけます。ここでは参考資料*4の書籍「化学マジック・タネ明かし」に従いました。また、何枚積み重ねると1.1ボルトになったのかは、調べた限りではわかりませんでした。口絵の写真はWikipediaのボルタの項にあった電堆です。この色はどちらかというと銅の色に見えますけどね。
■ともあれ、以来、多くの研究者が自分で電堆を作ってさまざまな実験をしました。とくに電気分解は人気があったようです。かのマイケル・ファラデーの師匠筋にあたるというハンフリー・デービーという学者は、250個ものボルタ電池をつなげたらしい。もし1.1ボルトの電堆であり、直列ならば265ボルトぐらいにはなるのかな。草木灰の電気分解からカリウムを発見します。その他、ナトリウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マグネシウムと、合計6つの元素の発見者になったらしい*2。
■化学に強いかたはピンと来たかもしれません。みんな周期表の左端に近いですね。1族と2族ばっかり。電気分解で見つけたのでこんな偏りが生まれたのかな。
■なお、イタリアに来たナポレオンの前でボルタが実験して見せたときには、600個のボルタ電池を直列につないだらしい。放電させたそうです。ナポレオンは感激してボルタに伯爵の爵位を与えたとか*4。火花パチパチだけで伯爵は凄いですね。
■ところで、科学・化学業界に大きな衝撃を与えたアレッサンドロ・ボルタ氏は、不思議な実験も行なっているらしい。なにしろ、先輩であるルイジ・ガルバーニ氏は解剖した蛙の足に電気を流してヒクヒクさせるといった実験をしていたそうです。学校で習いましたね。こんな人たちですから、おかしな実験も大好きだったのかな。では、その珍なる実験とは次のどれでしょうか?
[い]解剖した人間の足に電気を流してヒクヒクさせる実験
[ろ]眠くなった人に電気刺激をあたえて不眠不休で働かせる実験
[は]岩盤に酸性の液体を垂らしながら電気を流し、穴をあける実験
[に]ゆであがったスパゲッティに電気を流してニョロニョロさせる実験
[ほ]遠隔操作で拳銃を発射する実験
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ほ]遠隔操作で拳銃を発射する実験
説明:参考資料*1には、次のように記されています。
■「…ライデン瓶に蓄えた電気をコモからミラノまでの約50kmの距離で送り、ピストルを発射させた。導線で電流を送るために、木の板を使って地面から絶縁した。この発明は電信の考え方と同じであり、電気を使った通信のさきがけとなった」(140415現在)。
■ちょっと危ない話ですね。もしこの話が事実なら、アリバイ工作に使えそうです。現在の警察には通用しませんけど、当時の警察なら騙せたかもしれません。
■ただし、ちょっとこのお話、素直に信じていいのかどうかはわかりません。元ネタはイスラエルの教育・研究機関にあったものらしい。なにしろ50kmです。21世紀のわれわれが利用しているUSBのケーブル長の限界は…たしかUSB1.1のころは5mでしたっけ。最新のLANケーブルの最大伝送距離はカテゴリー7(CAT7)と呼ばれる商品で100mと聞きました。送る内容が違いますから単純には比較できませんけど。
■でも考えてみると、電信という装置もありますね。この場合はずいぶん遠くまで有線で信号が送れています。実用的な電信が発明されるのは、1827年(文政(ぶんせい)10年)にボルタが82歳で亡くなった7年後の1835年(天保(てんぽう)6年)だそうです。
■1821年(文政(ぶんせい)4年)には、フランスのアンドレ=マリ・アンペールという科学者が検流計という装置を使った装置なら電信が可能と実験して見せたらしい。1824年(文政(ぶんせい)7年)には、ピーター・バーローという英国人科学者がアンペールの主張に従って実験しても200フィート(61m)しか届かない、実用性が低いとケチをつけているようです*6。ちなみに、アンペールは電流の大きさの単位アンペアに名前を残した人。バーローは、初期のモーターを発明した人らしい。そういえばボルタも電圧の高さの単位ボルトに名前を残しています。
■50kmに渡って木の板を地面に引いたことになります。直線距離でいえば東京⇔神奈川県平塚市ぐらいの遠距離です。材料の調達も工事もかなり大変です。もちろん実験後に撤去するのも一騒動のはず。う〜ン、拳銃の遠隔操作はホントだったのでしょうか。疑惑は晴れません。NHKの「大科学実験」という番組で試してもらいたいですね。そんな予算はないか。
◆参考*1:HP「アレッサンドロ・ボルタ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%BF
◇*2HP「イオンを命名したのは「ロウソクの科学」のおじさんなの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/200902/article_38.html
◇*3HP「ルイージ・ガルヴァーニ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%8B
◇*4書籍「化学マジック・タネ明かし」新書初版134頁、山崎昶(あきら)著、ISBN4-06-132755-0、講談社
◇*5雑誌「イオンと元素」Newton別冊46頁、ニュートンプレス
◇*6HP「電信 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E4%BF%A1

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世界最古の電池かもしれないバグダッド電池。いつごろのもの?
●●●●★科学★●● 問題:イタリア人の物理学者、アレッサンドロ・ボルタがボルタ電池と呼ばれる装置を発明したのは1800年(寛政(かんせい)12年)ちょうどのことだったらしい。その6年前、1794年(寛政(かんせい)6年)にも、ボルタ電堆(でんつい)と呼ばれる原始的な電池を開発しているそうです。18世紀最後の年に作られたのはその改良型らしい*2*3。 ■ところがそれよりはるか以前に、イラクの首都バグダッドの郊外あたりでは、電池らしきものが作られていたらしい。復元してみたり、再現実験をや... ...続きを見る
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コメント(2件)

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金銭的に無理でしょうね。
行って撃ったほうが早そうですし・・・・('◇')ゞ
ねこのひげ
2014/04/21 02:43
コメントをありがとうございます。

 ひょっとしたらボルタはものすごい金持ちだったのかもしれませんけれど。
 お金持ちだったら、口の固い殺し屋を雇ったほうがいいのかな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2014/04/21 08:57

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