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zoom RSS ワインの栓に使われるコルク。防水なのに通気性があるの?

<<   作成日時 : 2014/03/04 10:24   >>

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★科学★
問題:コルクをご存知だと思います。いちばんなじみがあるのは葡萄酒の栓ですね。素町人がふだん飲むような安物ですと、金属製の蓋がついている場合もあります。螺旋状の道具は不要です。そういえば最近は壜も合成樹脂だったりします。ちょっと味気ないけれど、ゴミ箱にそのまま捨てられるのは楽でいいですね。
■コルクは、昔はキルクとも呼ばれていました。明治生まれの母方の祖父・祖母たちはキルク派でした。たしかにコルクは木からとれるようです。
■コルクガシと呼ばれる木らしい。樹高が15〜20mになるそうです。ブナ科コナラ属の常緑高木とのこと。地中海沿岸が原産地だそうです。この木は樹皮が分厚くなるようです。樹皮のいちばん外側は梅の木のような色をしています。凹凸のある固いもののように見えます*2。残りの部分がコルク層と呼ばれます。こいつが原材料らしい。剥がして加工するようです。
■気の長い話ですが、コルク層を1回剥がすと10年ぐらいはほうっておくらしい。われわれの皮下脂肪の場合、半年もあれば厚さ5cmぐらいは蓄積されることがあります。コルクの場合はなかなか短期間では太らないようですね。剥がすとき、コルク層を形成する生きた部分は残しておきます。あとは時の流れにまかせるようです。
■本日は、ワインの栓でお世話になっているコルクについての雑学クイズです。次の説明のうち、正しいものを選んでください。 (正しい説明はないかもしれませんし、複数かもしれません)
[い]コルク層はコルクガシを好むカシバチなどの害虫から身を守るために分厚くなっていったと考えられている
[ろ]レインウェアに使われる新素材のように防水だが通気性がある
[は]いちばん最初に剥がされたバージン・コルクは高い値段がつく
[に]スペースシャトルにも使われている素材である
[ほ]昔は地中海沿岸で生産されたが、現在では南米が最大の生産地である
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ろ]が正しい
説明:
[い]コルク層はコルクガシを好むカシバチなどの害虫から身を守るために分厚くなっていったと考えられている(×)
■カシバチという蜂はおそらく存在しないと思います。思いつきで作った名前です。「菓子鉢」なら百貨店の食器売り場で見られるかもしれませんけど。
□正しくは、「コルク層は火事や夏に生じる熱風から身を守っている」と考えられているらしい。コルクが剥きだしだと燃えてしまいそうですが、いちばん外側の樹皮は高温にも強い素材なのかな。コルク層は空気を含みます。で、生きている部分まで高温が届かないのでしょう。
□そういえば、セコイアという大きな木も山火事に耐える樹皮を持っており、そのことで生存競争を勝ち抜いてきたと聞きます*3。こちらは30〜50cmも厚みのある樹皮が耐火壁の役目を果たすらしい。
[ろ]レインウェアに使われる新素材のように防水だが通気性がある(○)
■エントラントとかミクロテックス、ゴアテックスなどといった防水通気素材は、雨具だけでなく、スポーツ用品、登山用品などに多く使われていますね。水は通さないけれど空気は通す。
□コルクにも似たような性質があるそうです。多孔質で細胞膜が厚いらしい。生体の最小単位を細胞と名付けたのは、ロバート・フックという人らしい。そのとき顕微鏡で観察されたのはコルクの薄片だったそうです*7*8。細胞膜が厚いのでよく見えたのかな。
□ワインの栓に使われだけあって、液体は漏らしません。わずかながら通気性もあるらしい。空気を多く含んで保温性も高い。用途に適しているらしい。
[は]いちばん最初に剥がされたバージン・コルクは高い値段がつく(×)
■コルクガシを植えて数年たったころに、最初の樹皮の剥ぎ取りを行うそうです。このときに収獲された樹皮はバージン・コルクと呼ばれるらしい。表面に亀裂や凹凸が多く、加工製品の素材としては失格だそうです。園芸材料に使われたりするようですね。そこから約10年が経過した2回目の収獲からは、ワインの栓などに使える高品質のコルクが得られるようです。
[に]スペースシャトルにも使われている素材である(△)
■スペースシャトル内で、いっさいコルクが使われていないという保証はありません。でも使われているという話も聞きません。△にさせていただきました。
□使われているのは、バドミントンで使うシャトルコックです。お尻の部分、ラケットで激しく打たれる部分にはコルクが使われているらしい*5。ウソかホントか、スマッシュの初速は時速400kmだそうですが、その目にも見えない速さは、コルクの反発力が産んでいるのかもしれません*6。
□なお、野球のボールでは芯にコルクが使われるようです。コルクの反発力を生かしているのかな*4。平成15年(2003年)のシーズンには、サミー・ソーサ選手は、コルクを詰めた改造バットを試合で使用し、規定違反で罰金を払わされたらしい。それほど反発力があるのでしょうね。
[ほ]昔は地中海沿岸で生産されたが、現在では南米が最大の生産地である(×)
■正しくは、「いまでも地中海沿岸が主な生産地である」だそうです*1。多いほうから順に並べてみました。括弧内の「%」は、全世界の生産量に対する割合です。
---ポルトガル(約52%)
---スペイン(29.5%)
---イタリア(5.5%)
---アルジェリア(5.5%)
---モロッコ(3.7%)
---チュニジア(2.5%)
---フランス(1.1%)
ここまでで、約99.8%なのかな。つまり、この地域以外ではほとんど作られていないような状況らしい。チリやカリフォルニアなど、ワイン生産量の多い地域では、作ってもおかしくなさそうですけどね。
□ちなみに日本でも見られるアベマキという木では、幹の割れ目にコルク層が見られるそうです。関東から西に自生しているらしい。かつては、コルク採取のために栽培されていたこともあるとのこと*10。
◆参考*1:HP「コルク - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%82%AF#.E3.82.B3.E3.83.AB.E3.82.AF.E3.82.AC.E3.82.B7
◇*2雑誌「樹皮をはがされ、”裸”にされたコルクガシ」Newton (ニュートン) 2014年2月号98〜99頁、担当編集者浅見智子、ニュートンプレス
◇*3HP「セコイアの木が災いを転じて福となすのは山火事なの? 虫害なの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/201304/article_5.html
◇*4HP「野球殿堂博物館夏休み特別企画 夏休み自由研究のすすめ 野球で自由研究!|公益財団法人野球殿堂博物館」
http://www.baseball-museum.or.jp/jiyu-kenkyu/tool.html
◇*5HP「http://www.rsfuji.co.jp/join/shittlecock/shuttlecock.htm」(シャトルコックの検証)
http://www.rsfuji.co.jp/join/shittlecock/shuttlecock.htm
◇*6HP「バドミントン - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%89%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3
◇*7HP「コルク層 | ニューワイド学習百科事典 | 学研キッズネット」
http://kids.gakken.co.jp/jiten/3/30011820.html
◇*8HP「細胞の話。肉眼で見えるほどに大きな細胞は人間にもあるの? 町人思案橋・クイズ集/ウェブリブログ」
http://blog.q-q.jp/200904/article_30.html
◇*9HP「コルク層の細胞−中学|NHK for School」
http://www2.nhk.or.jp/school/movie/clipbox.cgi?das_id=D0005401838_00000&keepThis=true&TB_iframe=true&width=920&height=480
◇*10HP「アベマキ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%99%E3%83%9E%E3%82%AD

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
キルクと呼ばれていたのは知りませんでした。
テレビの紀行番組でコルクガシの皮をはがして、コルクを作っているのを見たことがあります。
分厚い皮だと感心しました。
あのコルク栓の長さあるんですからね。
ねこのひげ
2014/03/06 18:17
コメントをありがとうございます。

 キルクはひょっとしたら方言かなとも思いましたが、◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉などの辞書にも掲載されているようですね。

 コルクづくりは日本の林業に似て凄く気の長い仕事ですね。次の収獲まで10年もかかるなんて、ちょっと信じられません。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2014/03/06 22:48

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