町人思案橋・クイズ集

アクセスカウンタ

zoom RSS 表外の読み。「彼女は確り者だ」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2014/03/24 07:37   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

画像
★日本語★
問題:表外の読みは、ご承知のとおり、漢字自体は常用漢字表に掲載されているものの、読みは掲載されていないものです。
■例題の読みは、「しっかり者」と読みます。「確」という漢字には、表内の読み「カク、たしか、たしかめる」というという音読み・訓読み以外に、「しっか(り)」という訓読みもあるわけですね。
■本日は、漢検1級に出題されるかもしれない表外の読みを問題にします。表外の読みに関する次の説明で正しいのはどれでしょうか? なお、振り仮名部分は読みには入れていません。(正しい選択肢はないかもしれませんし、複数かもしれません) 

[い]「幹」という漢字は、「から」と読むこともある
[ろ]「乾」という漢字は、「ひ」と読むこともある
[は]「患」という漢字は、「グン」と読むこともある
[に]「貫」という漢字は、「ぬき」と読むこともある
[ほ]「堪」という漢字は、「たま」と読むこともある
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:[い]と[ろ]、[に]、[ほ]が正しい
説明:[い]「幹」という漢字は、「から」と読むこともある(○)
■「から」と読むのは、「幹竹割(り)」の場合だそうです。ネット上の「大辞泉」も「大辞林」も紙の「日本国語大辞典(小学館)」も、「からたけわり」で調べるとこの表記が表示されます。真っ向幹竹割は、「幹竹を割るように物を縦に勢いよく切り裂くこと」だそうです。
□「唐竹割り」という表記も見るような気がします。ただし、なぜか手元の辞書には記載されていませんでした。
□「幹竹」だけですと、真竹(マダケ)あるいは布袋竹(ホテイチク)、淡竹(ハチク)の異名と記されているようです。
□「幹竹を割ったよう」という形容があるらしい。「(まっすぐきれいに割れるところから)心がさっぱりとしているさまのたとえ」だそうです。「竹を割ったよう」と同じなのでしょう。幹竹は、他の種類にもまして、さらにまっすぐに割れるのかな。
[ろ]「乾」という漢字は、「ひ」と読むこともある(○)
■「ひ」と読むのは「乾物」の場合だそうです。乾物屋さんの場合は「カンブツヤ」と読みますが、乾物だけだと「ひもの」とも読むらしい。江戸時代、日本から中国への代表的な輸出品は俵物三品(たわらものさんひん)だったそうです。ふかひれ、干しアワビ、干し海鼠(なまこ)とのこと。みんな乾物ですね。中華料理の重要な食材になったようです。
□「乾」という漢字は、常用漢字表では「カン、かわく、かわかす」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」によれば、「はためく」という字訓もあるとのこと。そもそもは旗がひらめく、はためくという意味だったらしい。転じて「勇ましいさま」もあるらしい。
□「はためく」→「かわく」の意味の変遷は、素人には旗のはためき→洗濯物のはためき→乾くという連想しか出てきません。ホントはどうなのでしょうか。
[は]「患」という漢字は、「グン」と読むこともある(×)
■正しくは、「ゲン」と読む場合があるらしい。「苦患(クゲン)」という言葉があるそうです。仏教用語であり、「地獄におちて受ける苦しみ」とのこと。転じて、この世での苦しみや悩み、苦悩も苦患と呼ぶらしい。
□「患」という漢字は、常用漢字表によれば「カン、わずらう」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」では「うれえる」という字訓も見られました。熟語はいっぱいあるのですが、普段使うようなものはありません。内憂外患(ないゆうがいかん)という四字熟語ぐらいのものでしょうか。「国内の心配事と、外国との間に生じるやっかいな事態」ですね。最近、外国と戦争をしなくなったので、内憂外患という言葉はあまり使われません。むしろ会社などの状況を描写するのに使われたりします。「創業者一族と生え抜き重役たちの激しい派閥抗争に加え、長引く需要停滞で、A社は内憂外患の様相を呈している」。業界紙にありそうな文ですね。
[に]「貫」という漢字は、「ぬき」と読むこともある(○)
■「ぬき」と読むのは、たとえば「指貫(ゆびぬき)」の場合です。家庭科の授業で使いました。指輪みたいに指にはめる道具です。「針の頭を押さえる裁縫用具」だそうです。他にも建築用語として、「柱と柱、束(つか)と束の間を横に貫(つらぬ)いてつなぐ材」のことを「貫(ぬき)」と呼ぶらしい。
□苗字でも使われています。引退した政治家で綿貫(わたぬき)民輔(たみすけ)という人がいました。建設大臣や衆議院議長、その他を務めたらしい。
□「貫」という漢字は、常用漢字表では「カン、つらぬく」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」では、「ぜにさし、ひく」という字訓もありました。「貫」という漢字の上の部品の横棒は、貝を貫いている姿らしい。で、銭緡(ぜにさし)という読みが生まれ、「貫く」という意味も生まれたのかな。
▼説文解字(古い漢字字典)の「貫」の字
画像

[ほ]「堪」という漢字は、「たま」と読むこともある(○)
■「たま」と読むのは、「堪らない」という場合だそうです。「矢も盾も堪らない」でも使われています。「思い詰めて、こらえることができない。気がせいて、じっとしていられない」という意味ですね。
□「堪」という漢字は、常用漢字表では「カン、たえる」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」では、「タン、すぐれる」という字音字訓も記されていました。旁のほうは竃(かまど)の上に鍋を置く形だそうです。器物を焼成するように万物を造成するという意味があったようです。焼成したあとは、ものにたえ、堅固になるので「すぐれる」という意味が出てきたそうです。
▼説文解字の「堪」の字
画像

◆参考*1:書籍「本試験型 漢字検定1級試験問題集09年版」成美堂出版編集部編、ISBN978-4-415-20421-5、成美堂出版
◇*2HP「文化庁 | 常用漢字表の内閣告示等について | 「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)」
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/kokujikunrei_h221130.html
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林
ぬけられます→日本語雑学クイズ一覧

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
漢字というのは面白いですね。
それを捨ててしまった国がありますが、かわいそうな気がします。
ねこのひげ
2014/03/30 06:33
コメントをありがとうございます。

 言葉の文化は断絶させてはいけないと言われます。
 大陸の人たちは、大きな損をしています。先祖には立派な人が多くいたのに、今の人はそれを味わえず、実感もできないのでしょう。
 我が国でも、そこまで酷くはないのですが、少しばかり断絶しているようです。なるべくつなげる努力をすべきでしょう。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2014/03/30 21:29

コメントする help

ニックネーム
本 文
表外の読み。「彼女は確り者だ」はなんと読むの? 町人思案橋・クイズ集/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる