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zoom RSS 江戸時代、火事のときに三井家の重要書類を守ったのは土蔵なの? 穴倉なの?

<<   作成日時 : 2014/02/26 08:19   >>

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★歴史★
問題:江戸は火事早い土地だといいます。Wikipediaの「江戸の火事」という項によれば、関ヶ原の戦いから大政奉還にいたるまでの267年間で、江戸では49件の大火が発生したらしい。同期間中に大坂では6件、京都では9件、金沢では3件の大火があったとのこと*1。突出して多いようです。
■大火以外の火事も含めると、江戸では1798件ほどあったらしい。とくに19世紀に入ってからの67年間では986件も発生しているとのこと。1年に14件平均です。17世紀中には1年に3件未満だそうです。江戸の繁栄、人口の増加が火事の数も増やしているようです。幕末の治安悪化も件数増につながっていると見られているらしい*1。
■ちなみに大火の定義はとくに定まっていないらしい。Wikipediaの「江戸の火事」の項にも、とくに記されてはいませんでした。山川健次郎(けんじろう?)という明治時代の研究者は、「火元から焼け止まりまでの距離が15町、約1635m以上の火事」を大火の定義としているらしい。この基準では、江戸では93件の大火があったとされています*2。Wikipediaの「江戸の火事」における基準はどんなものなのかな。山川氏の基準よりさらに大きなものらしいのですが。
■そんな火事の頻発する江戸で商売をしていた豪商の1つ、江戸の三井家では、重要書類を守るのにどんな手を使ったのでしょうか? 次の中から選んで下さい。(正しい答えはないかもしれませんし、複数かもしれません)
[い]土間の井戸に投げ込んだ
[ろ]気密性の高い長持(ながもち、収納道具)に入れて池に沈めた
[は]大きな地下倉庫を設けて保管した
[に]堀をめぐらした大きな蔵に保管した
[ほ]平賀源内が開発した石綿製の耐火布にくるんだ
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[い]「土間の井戸に投げ込んだ」
説明:江戸の三井家は、1670年代に呉服商を始めたと言われます。三井家の土間には大きな井戸をしつらえていたそうです。火事が発生すると、番頭は手下を指揮して、保管されている大福帳を井戸に次々と投げ入れたと言われます*3。あとは運を天にまかせたのでしょう。
■大福帳には、取引の内容が記されたのでしょうか。勝手な推測ですが、取引相手の名前、売買された商品、金額、日付なども記されていたのでしょう。三越は「現金掛け値無し」を売りにしていたようですから、掛け売りの入金記録などは省略できたのかもしれません。
■いずれにせよ大福帳を見れば顧客の名前はすべてわかるようですし、販売の履歴もわかるようです。代々の大福帳は、取引先の冠婚葬祭の手引きにも使われたそうです。付き合いの濃淡、その推移も大福帳から読み取れるわけですね。
■代々の大福帳はかなり多量になったらしい。いちいち持ち出して逃げることはできません。で、とりあえず井戸に放り込みます。井戸には水がありますから、燃えてしまうことはありません。当然ながら大福帳は和紙で出来ています。丈夫です。墨で記された文字は、時間が経つと水にくぐってもちゃんと読めるらしい。火事の後始末には、大福帳をそっと乾かす作業が含まれていたのでしょう。
■幾多の大火を運良く乗り切った三井家の大福帳は、現在、国に寄贈されているらしい。以前は文部省資料館に保管されていたそうです。「ちゃんと全部残っている」と参考資料*3にはありました。全然欠落がないのでしょうか。そうだとすれば凄いことですね。
◆参考*1:HP「江戸の火事 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9F%E6%88%B8%E3%81%AE%E5%A4%A7%E7%81%AB
◇*2HP「東京消防庁<消防マメ知識><消防雑学事典>」
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/libr/qa/qa_42.htm
◇*3書籍「樋口清之博士のおもしろ雑学日本史」初版242〜243頁、樋口清之(きよゆき)著、ISBN4-8379-1384-9、三笠書房
◇*4HP「第8回 雌伏の時代から江戸進出へ|コラム「三井を読む」|三井広報委員会」
http://www.mitsuipr.com/history/column/08/index.html

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