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zoom RSS 「因縁」の表外の読み。「因」も「縁」もおなじ読みがあるの?

<<   作成日時 : 2014/02/24 07:39   >>

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★日本語★
問題:表外の読みは、「常用漢字表」には記載されていない読みのことです。
■「因縁」はご存知のように「インネン」と読みます。「因縁をつける」という決まり文句がありますね。「言いがかりをつける」とおなじ意味だそうです。そもそもは、仏教の言葉らしい。「物事が生じる直接の力である因と、それを助ける間接の条件である縁。すべての物事はこの二つの働きによって起こる」という仮説があるそうです。
■「因」も「縁」も、表外の読みとしては、「よすが」という読みがあるそうです。「よすが」は、「物事をするのにたよりとなること。よりどころ。てがかり」だそうです。「思い出のよすが」と言えば、思い出す手がかりになるものです。犯人を思い出すよすがとしては、写真がいちばん効果の高い媒体なのかな。それとも似顔絵や人相書きのほうが特徴をつかみやすいのかな。
■本日は、漢検1級に出題されるかもしれない表外の読みを問題にします。表外の読みに関する次の説明で正しいのはどれでしょうか? なお、振り仮名部分は読みには入れていません。(正しい選択肢はないかもしれませんし、複数かもしれません) 
[い]「円」という漢字は、「まろ」とも読む
[ろ]「果」という漢字は、「はか」とも読む
[は]「回」という漢字は、「めぐ」とも読む
[に]「開」という漢字は、「はだか」とも読む
[ほ]「解」という漢字は、「ほつ」とも読む
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:すべて正しい
説明:[い]「円」という漢字は、「まろ」とも読む(○)
■「まろ」と読むのは、「円やか」という場合だそうです。「円やかな肌触り」とか「円やかな口当たり」などと使われます。
□「円」という漢字は、常用漢字表では「エン、まるい」というという音読み・訓読みがあります。表外の読みとしては「まろ」あるいは「まどか」という読みもされますね。
□「円広志(まどか ひろし)」という歌手兼作曲家がいます。サビで「♪とんでとんでとんでとんで…」と連呼する「♪夢想花(むそうばな)」という歌が大当たりしていましたね。Wikipediaによれば、第9回世界歌謡祭グランプリも獲得しているとのこと。もう35〜6年も前のことらしい。
[ろ]「果」という漢字は、「はか」とも読む(○)
■「はか」と読むのは、「果が行く」とか「果ない望み」などという場合らしい。いずれも「結果」という意味のようです。「結果がどんどん出る」のが「果が行く」なのかな。「いい結果を得られそうもない」のが、「果ない望み」なのでしょう。「はかない」のほうは、「儚い」とも書きます。こちらは国字のようです。
□「果」という漢字は、常用漢字表では「カ、はたす、はてる、はて」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」によれば、「このみ(木の実)」という字訓もあるらしい。象形文字だそうです。
▼金文(金属器に刻まれた文字)の「果」の象形文字
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□まず花が咲き、その後に果実がなる。因果関係に見えます。で、「結果」という意味が生まれたのかもしれません。
[は]「回」という漢字は、「めぐ」とも読む(○)
■「めぐ」と読むのは、「回らす」という場合らしい。「工夫を回らす」とか「踵(きびす、かかと)を回らす」などと使われます。踵を回らすは「引き返す」という意味です。「踵を返す」とも言います。
□「回」という漢字は、常用漢字表では「カイ、エ、まわる、まわす」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」では、「めぐる、かえる、よこしま」という字訓もありました。そもそもは水の回流するさまを表した象形文字だそうです。渦なのかな。そこからすべて旋回するものを表現する漢字として使われているらしい。
▼金文の「回」の象形文字
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□たしかに渦を巻いていますし、ラーメンにのっているナルトみたいにも見えますよね。
[に]「開」という漢字は、「はだか」とも読む(○)
■「はだか」と読むのは、「立ち開る」という場合らしい。ご存知のように、「手足を広げて、行く手をさえぎるように立つ。立ちふさがってさえぎる」という意味ですね。道を塞ぐわけですが、手足は開きます。で、「立ち開る」とも表記するらしい。
□「着物の前が開ける」などとも使われるらしい。「はだ」という読みです。やはり「開く」という意味に近いですね。
□「開」という漢字は、常用漢字表では「カイ、ひらく、ひらける、あく、あける」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」でもおなじでした。
□余談です。隠語では、「開」は「ぼぼ」という読みがあり、女陰を示すそうです。女陰は股間に開いた穴ですので、そんな漢字が当てられているのかもしれません。江戸時代の狂歌師蜀山人(ショクサンジン)の「かなそぎ」という文中に「菩々とは梵語なり。これに開と翩す」という一節があるとか*3。「翩す」は「ひるがえす」と読み、翻訳するというのと似た言葉のようです。梵語に対して「開」という漢字を当てたというほどの意味なのでしょうか。
[ほ]「解」という漢字は、「ほつ」とも読む(○)
■「ほつ」と読むのは、「解れる」という場合のようです。「縫い目が解れる」などと使われます。
□「解」という漢字は、常用漢字表では「カイ、ゲ、とく、とかす、とける」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」もほぼおなじです。最初は、「刀を使って牛の角を切り取る」という意味があったようです。たしかに「解」の字を構成する3つの部品から想像されるのは、そんな場面ですね。物を分ける、さらに解き明かすといった意味まで派生していったらしい。
□余談です。九州地方では、黒板消しのことをラーフルと呼ぶことがあるらしい。文具業界の用語でもあり、文房具のカタログにはつい最近までラーフルと掲載されているものがあったそうです。いまでもあるのかな。
□このラーフルというのは、オランダ語の「rafel」から来ており、そもそもは「ほつれ糸・ぼろきれ」を意味したらしい。欧州では、黒板を消すのに雑巾風の物を使っていたのではないかという推測があるようです*4。
◆参考*1:書籍「本試験型 漢字検定1級試験問題集09年版」成美堂出版編集部編、ISBN978-4-415-20421-5、成美堂出版
◇*2HP「文化庁 | 常用漢字表の内閣告示等について | 「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)」
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/kokujikunrei_h221130.html
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林
◇*3HP「ぼぼとは - 隠語辞典 Weblio辞書」
http://www.weblio.jp/content/%E3%81%BC%E3%81%BC
◇*4番組「気になる言葉謎の外来語『ラーフル』」NHK030204放送

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