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zoom RSS 人は死ぬ間際に何を感じるの?

<<   作成日時 : 2014/01/21 10:52   >>

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★科学★
問題:日露戦争が迫ってきた明治35年(1902年)1月23日。寒い場所での軍事行動に備えるためだったのでしょうか。日本陸軍第8師団歩兵第5連隊は、雪の八甲田山に行軍訓練に出発しました。あいにく天候が悪く、遭難してしまいます。数日後には訓練参加者210名中199名が死亡するという惨事になってしまいました。
■のちに新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨(ほうこう、さまよい)」で紹介される事件です。昭和52年(1977年)には映画にもなり、その年の映画配給収入の1位を獲得したそうです。高倉健・北大路欣也・三國連太郎・加山雄三らが出演していたらしい。「天は我々を見放したか」という台詞は、流行語にもなりました。ちなみに、2位は松田優作の主演作「人間の証明」。3位は渥美清の主演作「八つ墓村」です。それぞれの映画も「母さん、僕のあの帽子どうしたんでしょうね」とか「祟りじゃ〜! 八つ墓の祟りじゃ〜!」などみんな流行語になりました。残念ながら2位3位の主演俳優はお二人とも鬼籍に入られました。八甲田山の出演者は多くが存命でまずは目出度い。
■閑話休題。八甲田山で亡くなった人々は、多くが凍死でした。かけつけた救援隊の見た現場には、ちょっと不可思議な姿があったようです。それは次のどれでしょうか? (不可思議な姿はないかもしれませんし、複数かもしれません)
[い]木に登ったまま死んだ者がいた
[ろ]裸で死んだ者がいた
[は]大の字で死んだ者が数多くいた
[に]銃を構えたまま死んだ者が数多くいた
[ほ]目を開けたまま死んだ者が数多くいた
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ろ]裸で死んだ者がいた
説明:零下何度という寒さの中で脱衣すれば、あっという間に死がやってくるでしょう。ひょっとしたら自殺なのでしょうか。あるいは軍隊特有のイジメで、下っ端の兵士が命じられていやいや裸になったのでしょうか。どうもそうではないようです。裸の死者たちは、暑さを感じて自ら脱いだらしい。
■外気温と体温との差が、暑さ寒さを感知する鍵になるようです。当たり前ですが、真夏には体温である36〜37度Cに近いような外気温になることがあります。まれには日本国内でも42度Cなんてこともあるようですね。暑さを感じます。真冬で外気温が零度という場合には、体温との差が36〜37度Cもありますので寒く感じます。
■人間は凍死に近づくと、平熱に比べて体温が10度以上も下がることがあるようです。体温が2〜3度下がった状態では意識は正常でただ寒い寒いと震えるぐらいらしい。もっと下がって体温が30〜33度Cぐらいになると、外界に対して無関心になり、心拍数も低下するそうです。
■体温が25〜30度Cぐらいまで下がると錯乱や幻視が始まり、20〜25度Cでは昏睡・仮死状態。20度C以下ですとほぼ死亡だそうです*3。
■元々の体温が36.5度Cだった人が0度Cの外気に触れていると、差は36.5度あり、寒さを感じています。ところが凍死状態になり、たとえば26.5度Cまで体温が下がると、差は26.5度に縮まります。で、さきほどよりも「10度Cも暑く」感じるようになり、錯乱状態でもあるので服を脱いでしまうのではないか。
■以上は、元東京都監察医務院長の上野正彦博士の意見です。博士によれば、こうした説は教科書には掲載されておらず、あくまでも独自の考え方であるとのこと*2。医学にまるで知識のない素町人には、先生の説が正しいのかどうかはわかりません。不自然さは感じられないので、直感としては当たっているような気がしますけど。
■重い病気などで死ぬ直前の人も同様なのだそうです。「体温が34度Cくらいに下がり始めると、体はとても冷たいにもかかわらず、本人は暑いと感じながら死んでいく」とのこと。死ぬ間際には暑さを感じることが多いのでしょうか。走馬燈のように昔の出来事が頭をめぐっているものかと思っていましたけど。あれは虚構の世界だけなのかな。なんだか味気ないですね。
◆参考*1:HP「八甲田雪中行軍遭難事件 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E7%94%B2%E7%94%B0%E9%9B%AA%E4%B8%AD%E8%A1%8C%E8%BB%8D%E9%81%AD%E9%9B%A3%E4%BA%8B%E4%BB%B6
◇*2書籍「ヒトはこんなことで死んでしまうのか」初版113〜115頁、上野正彦( まさひこ)著、ISBN4-7573-0254-1、インデックス・コミュニケーションズ
◇*3HP「低体温症 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%8E%E4%BD%93%E6%B8%A9%E7%97%87

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ねこのひげも若いころ暖房器具のまるっきりないところで、冬の最中、徹夜で仕事をしたことがあり、朝日が出てきて体にあたると思わず「アチチ・・・」と叫んだら、周りにいた連中に笑われた覚えがあります。
実際に暑かったのですが・・・・
その後、他の連中も「アチッ」と叫んだりしました。
みんな凍死しかけていたのかな?
ねこのひげ
2014/01/26 07:36
コメントをありがとうございます。

 なるほど、朝日で火傷するような感覚があったわけですね。そういうものなのか。他のかたもアチッというわけですから、勘違いではなさそうですよね。不思議ですね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2014/01/26 12:18

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