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zoom RSS 漢検2級程度。決まり文句の書き取り。堪忍袋のオが切れるのオはどう書くの?

<<   作成日時 : 2013/12/02 08:37   >>

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★日本語★
問題:漢検2級程度、高校修了時の漢字力があれば正解できるかもしれない書き取り問題です。
■題の問いの答えは「緒」です。「緒」は「繊維をよった細長い線状のものの総称」だそうです。要するに紐(ひも)とか糸、綱などはみんな緒と呼べるらしい。あまりに太い綱の場合は、「細長い」という定義から外れるかもしれませんが。
■「尾」という答えは間違いです。「尾」が切れるでは、トカゲやカニなどの自切行為になってしまいます。カニは尾ではなくて足を切るようですけど。辞書の定義によれば、自切は「外敵に襲われるなどの強い刺激を受けると、体の一部を自ら切り捨てて生命を守る現象」とのこと。
■本日は、決まり文句に出てくる熟語や漢字の書き取りです。次の言葉の片仮名部分を漢字に直してください。
[い]流行り(はやり)スタリのある服
[ろ]何事にも当たってクダケロ
[は]人間万事サイオウが馬
[に]シサクは知を生ず
[ほ]孟母サンセンの教え
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:
[い]流行り(はやり)スタリのある服は廃りと書く
■「廃」という漢字は、常用漢字表では「ハイ、すたれる、すたる」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」では、「ハイ、やめる、すてる」という字音・字訓があります。「廃校」とか「荒廃」、「廃人」などといった景気の悪い熟語をつくる漢字です。
□覚醒剤を続けていると廃人になると聞きます。脳味噌の働きに変調をきたすようです。「覚醒剤やめますか。人間やめますか」という公共広告の文案は、単純ですが素晴らしく鋭利な表現ですね。
[ろ]何事にも当たってクダケロは砕けろと書く
■「砕」という漢字は、常用漢字表では「サイ、くだく、くだける」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」では、「サイ、くだく、ひく」と言う字音・字訓があります。「砕石」とか「破砕」、「粉砕」といった元気のいい熟語をつくります。
□「砕」という漢字を使った四字熟語には、「粉骨砕身(フンコツサイシン)」などという凄いのがありますね。骨が粉になり、身が砕け散るぐらいに一所懸命に努力するのかな。かつてエジプトでは、欧州の考古学者たちによって、30万体ものネコのミイラが発掘されたそうです。でも今では100体ぐらいしか残っていないらしい。残りの29万9900体はどうなったのか。粉砕され肥料にされたそうです*3。文字通りの粉骨砕身ですね。
[は]人間万事サイオウが馬は塞翁と書く
■「塞」という漢字は、常用漢字表では「サイ、ソク、ふさぐ、ふさがる」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」では「とりで」という字訓も加わっていました。敵の進路をふさぐからかな。「要塞」という熟語をつくります。
□「ふさがる」という意味では「閉塞」という熟語をつくります。病院でときどき聞く言葉ですね。閉塞性血管障害とか閉塞性動脈硬化なんて頭につく場合があります。腸管閉塞とか胆管閉塞などお尻につく場合もあります。気のせいかあちらこちらが痛くなるような単語群ではあります。
□「翁」という漢字は、常用漢字表では「オウ」とい音読みだけがあります。漢和辞書「字通」では「くびげ、おきな」という字訓もありました。そもそもは鳥の首毛を指す漢字だったそうです。それで「羽」という部品が使われているのかな。鬚毛(あごひげとほおひげ)にたとえて、のちに老翁を指す語となったそうです。
□なぜ、御年寄はヒゲが特徴なのでしょうか。昔は電気カミソリがなかったので、みんな小型の刃物で剃っていました。いまのように繊細・鋭利なカミソリではありません。場合によっては包丁で剃った人もいたでしょう。
□年をとると、手の細かい制御ができなくなっていきます。若い人が平気で出来ることでも御年寄には難しかったりします。刃物では血だらけになってしまう。伸ばすしかない。それで御年寄はヒゲが特徴になった…というのは素町人の勝手な憶測です。信じないほうがいいでしょう。
[に]シサクは知を生ずは思索と書く
■「索」という漢字は常用漢字表では「サク」という音読みだけです。漢和辞書「字通」では「なわ、もとめる、つきる」という字訓もありました。そもそもは象形文字だそうです。縄をよりなう形だそうです。「説文解字(セツモンカイジ)」という古い漢字字典に掲載されている字体はたしかにそんなふうに見えます。
▼「索」という漢字の古い字体
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□「思索は知を生ず」という言葉は初めて知りました。現代では、あまり使われませんね。思索から生ずる「知」ってどんなものなのかな。現代では実験や調査、結果の分析という行為から知が生まれることが多いようです。
[ほ]孟母サンセンの教えは三遷と書く
■「遷」という漢字は、常用漢字表では「セン」という音読みだけです。漢和辞書「字通」には、「うつる、うつす、かわる」という字訓もありました。「遷都」、「変遷」などの熟語をつくります。「遷移(センイ)」という熟語もよく使われますね。「うつりかわり」という意味だそうです。植物遷移は植物が移り変わっていく様子という意味らしい。食物繊維に読みが似ていますけど、意味はまるで異なります。
□孟母三遷は、教育ママの走りのようです。墓場のそばに住んでいたら葬式ゴッコばかりする。市場の近くに引っ越したら商人の駆け引きのマネばかりする。学校の近くに引っ越したら礼儀作法をまねるようになったというのですが。環境が大切なのはわかりますが、学校の近くに引っ越したとしても礼儀作法をまねたり、勉強のまねごとをする子供がいるはずもない。不自然で無理のあるたとえ話に聞こえます。
◆参考*1:書籍「2008年度版 漢字検定 問題と解説 2級」、ISBN4-405-03682-9、新星出版社
◇*2HP「文化庁 | 常用漢字表の内閣告示等について | 「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)」
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/kokujikunrei_h221130.html
◇*3HP「猫を神格化した初めての文明は?」
http://blog.q-q.jp/201304/article_9.html
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
むかしは髭は剃るのではなく抜いていたようですね。
歌舞伎の毛抜きなどもありますが・・・
学校のそばに住んでいただけで勉強をするようになれば苦労はしませんよね。
孟子はよほど周りに影響されやすい人だったんですかね。
ねこのひげ
2013/12/06 01:26
コメントをありがとうございます。

 髭は剃るよりも抜くほうが早いかもしれませんね。
 たしか月代も最初は抜いていたと聞きます。感染症に冒される例が多かったので、戦後時代から剃るようになったんでしたね。

 落語の枕でも、どの師匠だったか、「学校のそばに住んだからといって子供が勉強をするようになるなら楽なのですが、そうはいきません」とか言っていたような気がします。環境は大切でしょうけれど、環境だけで人生が決まるわけでしょうしね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2013/12/06 12:41

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