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zoom RSS カサッ気とヤマッ気のない男はいない…といわれた江戸時代。梅毒の罹患率はどのぐらい?

<<   作成日時 : 2013/11/16 11:52   >>

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★歴史★
問題:落語を聴いていて不思議に思うことの1つが、「瘡っ気(かさっけ)と山っ気のない男はいない」という言葉です。なぜ不思議なのか。この言葉どおりに江戸っ子の男性がみんな梅毒の患者だとすれば、その子孫である我らはなぜ大丈夫なのか。あるいは何かしらの影響を受けているのか。
■なにしろ有名人がたくさん梅毒で死亡しています。戦国武将だけを眺めても、加藤清正(きよまさ)、結城秀康(ひでやす、徳川家康の次男)、前田利長(としなが、前田利家の次男)、浅野幸長(ゆきなが、豊臣五奉行の1人浅野長政の長男)などがいます。米国の暴力団組長アル・カポネも明治落語界の巨人三遊亭圓朝(えんちょう)もオーストリアの作曲家シューベルトもドイツの詩人ハイネもフランスの小説家モーパッサンもイギリスの作家オスカー・ワイルドもみんな梅毒にやられたようです。そういえばモーツァルトも…死因が梅毒かどうかは知りませんが…梅毒の治療で水銀を使っていたとか記された本がありました。詩人ボードレールや画家ロートレック、ロシアのイワン雷帝も患者さんだったといわれています。
■参考資料*1によれば、昔の人の病気について研究している鈴木隆雄(たかお)さんという学者がいるそうです。Wikipediaによれば、東京都老人総合研究所の副所長などを経て現在は鈴木法科学鑑定研究所の親分という立場らしい(131116現在)。この方が、江戸市中に埋まっていた骨を調べた結果があるそうです。梅毒に罹患しているかどうかは、骨でわかるようですね。
■調査結果から、「あくまでもおおざっぱな推定値」としながらも江戸時代の人の梅毒罹患率を算出したようです。では、その推定値とは次のどのぐらいだったのでしょうか? いちばん近い数字を選んでください。
[い]10%
[ろ]30%
[は]50%
[に]70%
[ほ]90%
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[は]50%
説明:参考資料*1によれば、54.5%という数字だったようです。男女こみなのかな。
■男女を比較すれば、当然男性のほうが多いでしょう。遊郭に行ったり品川や新宿や千住で遊んだり夜鷹を買ったりすることがあります。感染の機会も多い。それでも、詩人金子みすゞのように、堅気のご婦人なのに旦那から性病をうつされてしまうという事例もあるようです。男性よりは低いでしょうが、一定数の患者はいたはずですね。
■これだけの患者がいたとすれば、あとに続く世代に悪影響が出てきそうですが、そうした報告は見かけませんでした。どうも不思議ですね。
■現代の人はあまり梅毒には縁がないらしい。現在では「死亡することは稀」と記されているHPが多いようです。20世紀初頭に登場したヒ素系特効薬サルバルサン、中葉に実用化された抗生物質の効果なんでしょうね。少し古い情報ですが、参考資料*1によれば、平成10年(1998年)の梅毒死亡者は21人だったようです。人口動態統計によれば、平成24年(2012年)にハチ刺傷事故で亡くなったかたは22人。いまではハチとおなじぐらいの危険度になっているのかな。平成18年(2006年)に60人が死亡したHIVとくらべればだいぶマシなようですね。
■この病気がなぜ日本語で梅毒と呼ばれるようになったのか。はっきりとはわかってないようです。梅毒では瘡(かさ)と呼ばれる出来物が皮膚にできることがあります。その出来物は楊梅(やまもも)の果実に似ているとのこと。「楊梅瘡(ようばいそう?)」と呼ばれていたが、やがて変化して梅毒が通称になったという話もあるそうです。
■余談です。素町人には90を越える老父がいます。年に何回か老人介護施設に短期入所します。初めて行く施設の入所手続きで血液検査を受けさせられました。結果を見たら、なんと梅毒検査の項があり、マイナスと記されていました。いやぁ、瘡っ気のない父親でよかった。ところで、御年寄たちの集まる施設で梅毒の検査をする理由はなんでしょうね。老いらくの恋があるのかしらん。
◆参考*1:書籍「死因事典」文庫初版297頁、東嶋和子(とうじま わこ)著、ISBN4-06-257309-1、講談社
◇*2HP「梅毒 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%85%E6%AF%92
◇*3HP「鈴木隆雄 (医学者) - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E9%9A%86%E9%9B%84_(%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E8%80%85)

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
老いらくの恋はあるようですね。
時々、新聞種になっているのを見かけます。
灰になるまで・・・とある奉行のお母さんが示されたという逸話がありますからね。
しかし、2人に1人とは・・・・・(~_~;)
ねこのひげ
2013/11/21 01:45
コメントをありがとうございます。

 聞いた話では、認知症を患った高齢の女性が家から出たがらないのでハンサムな若い介護士に頼んだら、喜んで外出するようになったとか。

 恋心というほどではないでしょうけれど、少なくとも色気だけは死ぬまであるのかな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2013/11/21 10:16

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