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zoom RSS 西洋の神明裁判(しんめいさいばん)。乾いたパンを口に入れ、喉を詰まらせたら有罪なの?

<<   作成日時 : 2013/10/23 07:52   >>

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★歴史★
問題:日本では昔々、盟神探湯(くがたち)という審判の制度があったそうです。熱湯の中に手を入れます。正しい者は火傷せず、邪(よこしま)な者は火傷するらしい。そこに神意、なんでもお見通しの神様の意志があらわれるわけですね。
■一説には、心理的な試験だったとも言われます。正しい者は火傷しないという触れ込みです。殺人事件の容疑者とされていても、自分は犯人ではないと自信があれば、恐れずに手を入れようとします。湯に手を入れる直前で制止し、その行動から、彼は正しい、つまり犯人ではないと認めた…というのですが。
■盟神探湯にかけられた有名人に、戦前の紙幣にも描かれた武内宿禰(たけのうちのすくね)がいます。弟の甘見内宿禰(うましうちのすくね)の讒言(ざんげん、虚偽の密告)で処刑されそうになります。あくまで潔白を主張するので、時の応神天皇が盟神探湯をさせます。武内宿禰の正しさが立証されたそうです。
■もし、武内宿禰がホントに湯の中に手を入れれば、当然ながらひどい火傷を負ったことでしょう。当時の衛生・医療技術では、お亡くなりになる可能性が高い。ところがWikipediaの生没年に従えば、武内宿禰は283歳(!)ぐらいまで生きたことになります。誇張はあるのでしょうけれど、ご長寿だった可能性は高いでしょう。湯の中には手を入れなかったと思われます。やっぱり心理試験だったのかな。
■西洋にも盟神探湯と似たような審判の方法があったらしい。神明裁判(しんめいさいばん)と呼ばれるそうです。中世ヨーロッパでは、魔女裁判などでも応用されたとのこと。では、次のうち、実際に行なわれた神明裁判の方法はどれでしょうか? (正しいものは無いかもしれませんし、複数かもしれません)
[い]加熱した鉄塊を握って9フィート歩き、負った火傷が治癒すれば無罪、化膿すれば有罪
[ろ]原告と被告が十字架の横に立ち、腕を広げて伸ばす。疲れて先に腕を降ろしたほうが有罪
[は]乾いたパンを聖職者が口に押し込み、のどにつまらせたら有罪
[に]死体に容疑者を近づけ、死体から血が噴き出れば有罪
[ほ]手を縛って水に放り込み、沈めば有罪、浮けば無罪
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[い]、[ろ]、[は]、[に]が正しい
説明:
[い]加熱した鉄塊を握って9フィート歩き、負った火傷が治癒すれば無罪、化膿すれば有罪(○)
■盟神探湯にちょっと似ています。実際、煮え湯や沸騰した油の中に手を入れて鍋底にある小石をとらせるという方法もあったらしい。でも判定は火傷するかどうかでなく、化膿するかどうかで決まるところが違います。この方法ですと、結論が出るまでに若干の日時がかかります。1週間ぐらい経ってから傷口を調べるのかな。
[ろ]原告と被告が十字架の横に立ち、腕を広げて伸ばす。疲れて先に腕を降ろしたほうが有罪(○)
■これは大変ですね。2人は筋肉を痙攣させながら耐えるのかな。一種の拷問ですね。どんなに長くても1時間は持たないでしょう。血も膿も流れないという意味では衛生的な方法ではあります。
[は]乾いたパンを聖職者が口に押し込み、のどにつまらせたら有罪(○)
■有罪の判定が出ると同時に処刑も始まるという効率的な方法です。放っておけばそのまま窒息死するのでしょう。聖職者が側にいます。葬式もすぐに始められるのかな。時間の節約になりそうです。
[に]死体に容疑者を近づけ、死体から血が噴き出れば有罪(○)
■これは、「ニーベルンゲンの歌」という叙事詩にも登場する場面だそうです。ただし、もしホントに死んでいるとすれば、生体反応はありません。傷口からあらためて血が噴き出ることはありえない。この審判にかけられた人はほとんどが無罪判決を得たことでしょう。
□死んでいない。つまり仮死状態だと、血が噴き出ることもありそうですけど。「死体は語る」で知られる上野正彦先生にうかがってみたいところです。
[ほ]手を縛って水に放り込み、沈めば有罪、浮けば無罪(×)
■こうした審判も実際にあったようですが、判定が逆だそうです。つまり沈めば無罪、浮けば有罪です。日本と似て西洋でも水は清いものという観念があったらしい。その水に拒絶される…つまり浮くということは穢れ(けがれ)を意味するそうです。邪な奴ですね。水に受け入れられる…つまり沈むのなら正しい奴です。
□この方法を選んだとき、容疑者はどちらにせよ死んでしまうことになるのかな。運良く浮いたとしても有罪としてあらためて処刑されてしまいます。沈めばそれっきりですね。
□神明裁判というのは、「自分の勝手な判断で殺した」という事実を隠すための権力者の小芝居なのかもしれません。殺してしまいたい奴は水に放り込む審判を課します。助けたい奴は死体に近づけて血が噴き出るかどうかの審判にかければいい。
□盟神探湯もおなじです。容疑者が2人以上いたら、気に入らないやつを優先して湯の中に手を入れさせればいい。ひょっとしたら甘見内宿禰は、応神天皇にうとまれていたのかもしれません。甘見内宿禰に先に手を入れさせた。大火傷を負い、それだけで決着がついた、なんてね。勝手な推測です。信じたまふな。
◆参考*1:HP「盟神探湯 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%9F%E7%A5%9E%E6%8E%A2%E6%B9%AF
◇*2HP「武内宿禰 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E5%86%85%E5%AE%BF%E7%A6%B0
◇*3HP「神明裁判 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E6%98%8E%E8%A3%81%E5%88%A4

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
どれも成功しないような方法ばかりで、審判にかけられる方はたまったものではありませんね。
ねこのひげ
2013/10/28 01:16
コメントをありがとうございます。

 神様の判決だといいながら、実は権力を握る人の意志であるというのは、古今東西おなじなのかもしれません。まあ21世紀の先進国では、少しマシになってきたようですけど。
(^^;) 
ねこのひげ様<素町人
2013/10/28 09:09

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