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zoom RSS 漢字の間違い探し。「嘘吹く(うそぶく)風に嘆く雨」には誤りはあるの?

<<   作成日時 : 2013/09/02 07:43   >>

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★日本語★
問題:本日は漢字の誤用、熟語の間違い探しです。
■題の問いかけには、誤りはあると答えるべきでしょう。「嘘吹く」が誤りです。正しくは「嘯く」。ホラを吹くという意味が「うそぶく」にはあります。つい「嘘を吹く」と書きたくなりますね。
■「嘯く」は、「とぼけて知らないふりをする」という意味があります。もうひとつの意味が「偉そうに大きなことを言う。豪語する」、つまりホラを吹く、ですね。なお、この句は故浅川マキ嬢の持ち歌「♪町」の一節です。漢字の表記にはしていなかったと記憶しますが。
■では、下の記述の中で正しい漢字表記のものはどれでしょうか? (正しい表記の文は無いかもしれないし複数かもしれません)
[い]亭主の好きな赤鳥帽子である
[ろ]超大物が後ろ立てについている
[は]一寸法師が打ち手の小槌をふるった
[に]好々爺のように見えてあの客はうるさ型だ
[ほ]特別な日なので御頭付きの鯛が供された
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:[に]好々爺のように見えてあの客はうるさ型だ
説明:[い]亭主の好きな赤鳥帽子である、は鳥帽子が誤り
■正しくは「烏帽子」です。「鳥」ではなくて「烏」の帽子なんですね。
□この決まり文句は、子供のころに聞いて実に不思議に思いました。漫画やテレビのドラマに登場する人物の烏帽子はみんな黒い。赤い烏帽子を見たことがありません。形からして、赤かったら烏帽子というよりも唐辛子になってしまいます。
□意味を調べてみました。「烏帽子は黒塗りが普通であるが、亭主が赤い烏帽子を好めば家族はそれに同調しなければならない意から、どんなことでも、一家の主人の言うことには従わなければならないということのたとえ」だそうです。長い間、ほったらかしにしておいた疑問がようやく氷解しました。現代風に言い換えれば、「社長の好きな赤ネクタイ」かもしれません。「社長、今日のネクタイはまたいちだんと赤に深みがありますね」。「わかるかね。これはアルマーニだよ」。変な会話です。
[ろ]超大物が後ろ立てについている、は後ろ立てが誤り
■正しくは「後ろ楯」です。戦さのときに、後ろからの流れ矢が当たらないように、後ろにも盾を置くことがあったようです。それが後ろ楯です。転じて「陰にあって力を貸し、助けること。また、その人」という意味になりました。
□背後からの一撃は、どの国の軍隊でもあるようです。いじめられている下級兵にとって、戦闘のどさくさは復讐のいい機会かもしれません。憎たらしい上官に狙いを定めて引き金を引く奴もいるでしょう。□じっくり死体を検分すればどれが入射口でどれが射出口かが判明し、どの方向から撃たれたか、バレバレかも。でも急いで撤退して死体は置き去りということになればシメシメかも。
[は]一寸法師が打ち手の小槌をふるった、は打ち手が誤り
■正しくは「打ち出」です。手で打つので「打ち手」と書きたくもなりますが、我慢してください。宝を打ち出すので「打ち出」だそうです。
□一寸法師は、現代では甘っちょろい話に書き換えられています。でも、原作はなかなか厳しいお話です。親に見捨てられた一寸法師が知恵と勇気で見事に世の荒波を渡っていきます。多少の不道徳もなんのその。最後は鬼ヶ島で鬼を退治し、雉子と犬と猿をお供に連れて都に凱旋します。ちょっと違うかな。「御伽草子(おとぎぞうし)」の原作で正しい物語に触れると、こんなに違うのかと驚かされます*2。
[に]好々爺のように見えてあの客はうるさ型だ、は誤りがない 
■好々爺は「こうこうや」と読みます。「気のいいおじいさん。善意にあふれた老人」という意味ですね。年寄りになると人に害を加えたくても、筋肉も関節も運動神経もいうことをききません。ほんとは暴力をふるいたいのですが、できないのでやむをえず善人を演じる。そんな好々爺もいるかもしれません。□最近では、「キレる60代」というのが話題になっているらしい。年をとったからといってみんながみんな丸くなるわけではないようです。
□「うるさ型」は「大辞泉」の漢字表記では「煩型」です。「何にでも口を出し、文句を言いたがる性質」という意味ですね。「おえらがた(御偉方)」とか「おのおのがた(各方)」の連想から「うるさ方」と考えたくなりますが、我慢してください。「うるさいタイプ」なので「うるさ型」だそうです。
[ほ]特別な日なので御頭付きの鯛が供された、は御頭が誤り
■正しくは「尾頭付き」ですね。尾から頭まで丸ごと一匹の鯛です。優勝した関取が部屋でぶら下げて見せるような鯛です。
□鯛は「おめでたい」、「ありがたい」の語呂合わせでお祝いごとによく持ち出されます。でも語呂合わせだけでいえば、「後ろめたい」、「片腹痛い」、「悪態」、「遺体」なんていやな言葉にもあいますね。そこまでつむじ曲がりに考えちゃいけないのかな。
◆参考*1:書籍「勘違いことばの辞典」西谷裕子編、ISBN4-490-10701-3、東京堂出版
◇*2HP「容赦ない現実と頓知を描いた童話「一寸法師」からの読み問題。「小槌」はなんと読むの?」
http://blog.q-q.jp/201006/article_6.html
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
一寸法師の話で思い出しましたが、シンデレラも原作ではずいぶん厳しい話になってますね。
デイズニーが子供向けになおしたアニメのほうが一般的になったようで・・・・
一寸法師も、元々は大人向けの話だったんでしょうね。
ねこのひげ
2013/09/07 02:55
コメントをありがとうございます。

 著作権のひとつに同一性保持の権利というのがあり、この原則については時効がない…と聞いたことがあります。どんな創造物も勝手に改変してはいけないということらしい。
 ところが昔話はかなり勝手に改変されています。現実問題として損害賠償を請求できる人がいないからなんでしょうね。
 昔話の作者の子孫であることが証明できる人びとがいたら、「よくも先祖のお話をだいなしにしてくれたな」と訴訟を起こせるのかな。
 著作権にうるさいディズニーが被告となる著作権の裁判が起きたら愉快でしょうけれど。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2013/09/08 07:09

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