町人思案橋・クイズ集

アクセスカウンタ

zoom RSS 室町時代のご長寿労働者の話。百歳近くでも現役だった仕事人間は猿楽師なの? 絵師なの?

<<   作成日時 : 2013/08/10 08:45   >>

面白い ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 2

画像
★歴史★
問題:室町時代のある労働者のお話です。この人は時の将軍に重用されたとのこと。97歳になってもまだその仕事を続けていたといわれています。
■このいつまでも元気な労働者は、次のどの仕事師だったのでしょうか?
[い]猿楽師
[ろ]絵師
[は]雅楽師
[に]庭師
[ほ]漫才師
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[ほ]庭師
説明:この人物は善阿弥(ぜんあみ)と呼ばれています。8代将軍義政の同朋衆(どうぼうしゅう)を勤めたこともある人だそうです。同朋衆とは、「将軍・大名に近侍して雑務や諸芸能をつかさどった僧体の者」だそうです。
■善阿弥はそもそもは河原者だったのかもしれません。河原者とは、京都の鴨川などの非課税地の河川敷に住んだ隷属民だそうです。天災・飢饉・戦乱などの理由で多くの難民が発生します。彼らが都に流れ込み、河原者の母体になったようです。河原者の生業は、斃牛馬(へいぎゅうば、死んだ家畜)の処理・皮革生産・染色・清掃・犯罪者処刑・井戸掘り・壁塗り・池浚え(いけざらえ)など多種多様だったそうです。きれいごとは言わない主義ですね。仕事であれば、なんでも引き受けたのでしょう。生きていくためです。
■参考資料*1によれば、室町時代から清掃業務の一環として禅宗寺院の庭に河原の木石を運んだりしたらしい。徐々に庭造りにも従事するようになります。しだいに技術を身につけます。活躍する者も出てきたらしい。
■造園技術に優れたこうした人々を山水河原者(せんずいかわらもの)と呼ぶようになったらしい。正長(しょうちょう)元年(1428年)の「建内記(けんないき)」という貴族の日記には、「河原者が禁裏の庭園作業に従事したので、『不浄之者』ゆえに排除された」ことが記されているそうです。山水河原者が働く環境はなかなか厳しかったらしい。
■善阿弥は、庭師として、花御所(はなのごしょ、室町殿)、奈良の興福寺大乗院(だいじょういん)・中院、内裏学問所などの作庭を手がけたらしい。名声を得ます。
■善阿弥がつくったいちばん有名な庭は慈照寺銀閣です。息子の次郎三郎、孫の又四郎を連れて作業したそうです。
■「鹿苑日録(ろくおんにちろく)」という鹿苑院の歴代僧録(そうろく、僧侶の元締め役)の日記には、97歳になった善阿弥が作庭に従事していたことが記されているそうです。鹿苑院は相国寺内の塔頭(たっちゅう)だそうです。金閣があるお寺の名前に似ていますが、別物のようです。
■男性の平均寿命が80歳前後である現代では、100歳近くで現役という人もときどき紹介されます。でも、室町時代の平均寿命は、参考資料*2によれば、30代前半という推定もあるらしい。97歳で現役の仕事人というのは、メチャクチャ凄いことだったんでしょう。
◆参考*1:書籍「日本史こぼれ話 古代・中世 続々編」新書初版155〜158頁、笠原一男(かずお)/児玉幸多(こうた)編、 ISBN4-634-60740-9、山川出版社
◇*2HP「近代以前の日本の人口統計 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E4%BB%A3%E4%BB%A5%E5%89%8D%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E7%B5%B1%E8%A8%88

ぬけられます→歴史雑学クイズ一覧

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
面白い 面白い
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
先日、80歳で現役という大工さんにあってビックリしました。
貴族のように遊んでばかりいると寿命が短くなるのかな?体を動かしているほうが長生きなのかな?
ねこのひげ
2013/08/13 03:21
コメントをありがとうございます。

 体を動かしているほうが長生きなのかどうかはわかりません。でも、筋肉量が多いほうが、余生の中でも質の高い時間を送れるという話はありますね。
 なにより転ぶ確率が減ります。また、年をとっても多くのことを自分で処理できます。
 人の手を煩わさないで生きていくということは、それだけで一種の誇りが持てるようです。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2013/08/13 12:47

コメントする help

ニックネーム
本 文
室町時代のご長寿労働者の話。百歳近くでも現役だった仕事人間は猿楽師なの? 絵師なの? 町人思案橋・クイズ集/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる