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zoom RSS 佳境に入るってどんな逸話から生まれた言葉なの?

<<   作成日時 : 2013/08/22 09:14   >>

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★日本語★
問題:佳境(かきょう)に入(い)る。「一連の流れで一番面白い部分になる」ことだそうです。「佳境を迎える」、「クライマックスをむかえる」、「ピークに達する」、「絶頂に達する」などとも言い換えられます。誰です。桃色の場面を想像をしているのは。
■たしかに、そういうときにも冗談めかして使われることがあるようです。「朕(ちん)はもう 崩御(ほうぎょ)崩御と 詔(みことのり)」。佳境に入るとき、やんごとなきかたがたは、そんないいかたをするという冗談があります。日本人の庶民の場合は、佳境に入るとき、死ぬとか行くいう動詞を使う場合が多い。英米の桃色動画・青色映画を鑑賞する限りでは、連中は来るという動詞も使います。こちらは行き、向こうは来る。すれちがいですね。
■一般には、佳境に入るは、「文章や話、景色などが次第に興味深いところに入ること」だそうです。この言葉は古い中国の逸話から生まれたらしい。ある有名な画人と食べ物にまつわる逸話とのこと。では、その食べ物とは、次のどれでしょうか?
[い]桃
[ろ]葡萄
[は]甘蔗(サトウキビ)
[に]玉蜀黍(トウモロコシ)
[ほ]大根
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[は]甘蔗(サトウキビ)
説明:参考資料*3によれば、西暦344年ぐらいから405年ぐらいまで、顧ト之(こ がいし)という画家が中国にいたとのこと。この時代、中国の南側では東晋(とうしん)という王国が勢力を張っていたようです。三国(魏・蜀・呉)の時代のあとにくる五胡十六国時代(ゴコジュウロッコクジダイ)のようですね。
■顧ト之は、画人としても有名でしたが、博学で才気のある人だったようです。画絶・才絶・癡絶(チゼツ)の三絶を備えるといわれた人らしい。画絶は絵の才能に優れ、才絶は文章の才能に優れているという意味らしい。癡絶は呑気(のんき)であるというほどの意味だそうです。癡絶は大人物の資質として重要視されたのかな。
■サトウキビを囓る(かじる)ときに、一般の人は甘いほうからザクッといくものだそうです。ところが顧ト之は根のほうから甘いほうへと進んだらしい。理由をきかれると、「漸入佳境(ようやく佳境に入る)」と答えたそうです。少しずつ美味しくなっていく。それが嬉しい。そんな意味でしょうか。「晋書(シンジョ)」の彼の伝記に記されているそうです。
■いろいろな料理を出されたときに、好きな物から手をつける人と好きな物を最後に食べる人がいます。顧ト之は後者なんでしょう。
■よく考えてみると、大した逸話じゃありません。でも佳境に入るという言葉は現代にまで残されています。顧ト之先生の御人徳なんでしょうかね。
■余談です。ブドウは一般に蔓(つる)に近いほう、房の根本のほうが甘く感じるそうです。トウモロコシは逆で、先のほうが甘いらしい。スイカやメロンは果実の中心部分が甘いようですね。かの長嶋監督は、合宿所の食堂に置かれたスイカの甘いところだけを全部食べてしまったことがあるそうです。扇形の切り身がたくさん並んでいたのかな。それぞれの甘い部分だけをパクパクと召し上がったのかな。あの人だと誰も文句が言えないのでしょうか。単なる噂話なのかもしれませんけど。
◆参考*1:書籍「日本語の雑学」新書版初版20〜21頁、ISBN978-4-7662-1107-8、北嶋廣敏(ひろとし)著、グラフ社
◇*2HP「サトウキビ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%AD%E3%83%93
◇*3HP「顧ト之 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A1%A7%E3%82%AC%E3%82%A4%E4%B9%8B

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コメント(4件)

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顧ト之にこんな逸話があるのは知りませんでした。
長嶋さんは逸話だらけの人ですね。
このスイカの逸話は、中畑さんによると、三角形に切ってある一番上の部分だけ、すべてのスイカの切り身から消えていたそうです。
その他、綺麗に盛りつけられたフグの刺身を箸で全部すくい取って食べてしまったとか、山芋の長いのをプレゼントしたら、ポキポキと折って車のトランクにしまい込んだとか、息子一茂を球場に忘れてきたとか・・・・
枚挙に暇がありませんな〜(^_^.)
ねこのひげ
2013/08/22 18:45
コメントをありがとうございます。

 長嶋監督は、逸話の宝庫みたいですね。
 面白いお話がたくさんあることを、よく「一冊の本ができるほど」と表現したりします。
 アマゾンで「長嶋茂雄」を検索語として調べてみると、400冊以上の本があります。もちろん純粋な逸話集は一部なのでしょうけれど。
 それにしても王・野村両氏は300冊台、落合氏は100冊台、張本氏は2桁ですから、野球界大御所連の中でも、一番なのかもしれません。
 きっと読んで楽しいし、書く側も楽なのでしょうね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2013/08/23 06:44
何気なく「佳境」を使ってはいるがトウモロコシの、食べ方であるとは!

そのうち長島の、「スイカ」「一茂、後楽園置き忘れ」ことわざになったりして!

巨人、大鵬、卵焼き。長島、王の名前がないのは悔しい、と言った王貞治もちょっと思い出す
Sadakund
2013/09/10 09:37
コメントをありがとうございます。

 だんだん甘いところに向かうのはトウモロコシではなくてサトウキビのほうのようです。
 ご存じのように、トウモロコシの栽培は、新大陸では普及していましたが、コロンブスが持ち帰るまでは、旧大陸では知られていなかったようです。
 
 「巨人大鵬卵焼き」では、たしかに個人名は大鵬だけですね。この言葉が流行したのは、七五と語呂がいいせいもあると勝手に思っています。
 王と長嶋はたしかに偉大ですけど、名前を挿入すると語呂は悪くなりそうです。「大鵬」と「長嶋」を入れ替える手もあるか。でも、その場合には、範囲が狭くなって「みんなが好き」という感じではなく「単なる巨人ファン」になってしまいそう。
(^^;)
Sadakund様<素町人
2013/09/10 23:47

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