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zoom RSS 打ち上げが迫ってきたイプシロンロケット。ノート型PC1台だけで管制するの?

<<   作成日時 : 2013/07/30 09:33   >>

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★科学★
問題:JAXA(ジャクサ、宇宙航空研究開発機構)は、平成25年8月22日に、イプシロンロケットという新製品を投入するらしい。衛星打ち上げ商売において新規顧客を獲得しようとたくらんでいるようです。
■メーカーの言い分によれば、新製品には画期的な売りがあるそうです。それは、次のどのような点なのでしょうか?
[い]安い
[ろ]早い
[は]旨い
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[い]安いと[ろ]速い
説明:イプシロンロケットは、衛星を打ち上げる際にかかる費用がとても安くなっているようです。8月22日に打ち上げられる初号機の打ち上げ費用は、38億円とのこと。素人には高価なものに感じられますが、従来製品と比べるとグンとお買い得なようです。
■たとえば、おなじ固体燃料方式のロケットであるM-V(ミュー・ファイブ)ですと、約75億円かかるそうです。ほぼ半額に抑えられているわけですね。液体燃料方式のH-IIA(エイチ・ツー・エー)とかH-IIBですと100億円前後かかると言われています。
■値段が安い理由の1つは、従来の技術・部品を使い回すなどの工夫があるようです。3段式のうち、最初に火が付く最下段のロケットはH-IIAの補助ブースターを使い回しているらしい。第2段と第3段はM-Vのものを改良して使用しているとのこと。
■「使い回し」というとお兄ちゃんのお古を弟が着せられているようにも聞こえます。でも、考えようによっては、国産技術の集大成がイプシロンであるとも言えるようです。なお、H-IIAは主たる発動機は液体燃料方式ですが、補助ブースターは固体燃料方式らしい。これもハイブリッドと呼んでいいのかな。
■値段が安いもうひとつの理由には、モバイル管制という特徴があるのかもしれません。イプシロン初号機は、2台のノートパソコンと数人のスタッフだけで打ち上げが可能になっているとのこと。2台のうち1台は万が一のための予備機だそうです。実質はノートパソコンが1台あるだけで打ち上げができるらしい。
■ロケットの打ち上げといえば、広めの教室とか講堂のような管制室に100人ぐらいの係員がそれぞれのモニターを眺めている図が思い浮かびます。中央のでかいモニターに打ち上げの模様が映し出されています。成功すると全員が立ち上がって拍手します。管制室は歓声で満たされる。そんな感じですよね。イプシロンロケットに関しては、部室ぐらいの狭い部屋で、数人が1つのパソコン画面を眺めるだけという淋しい図になるようです。もちろん、その分だけ人件費は浮くのでしょうが。
■モバイル管制は、ロケットを知能化することで実現できたようです。ロケットの打ち上げ前には、電気系統その他が正常に働いているかどうか、膨大な確認項目があるそうです。それに人手がかかっているらしい。イプシロンロケットには、世界初となる自律点検機能が装備されたそうです。人間が確認するのは「自己点検が正しく行なわれたかどうか」という点だそうです。あとはプログラムまかせなのかな。で、確認作業がずいぶんと簡単になったようです。
■[ろ]の早いという点についても、従来とは格段の相違があるようです。たとえばM-Vロケットは、組み立てなどの作業に42日間が必要だったとのこと。イプシロンロケットの場合は、7日間で済んでしまうようです。8月22日が打ち上げ予定とすると、7月末現在のイプシロンロケットはバラバラの部品の状態なのかもしれませんね。
■イプシロンロケットは、地球周回低軌道へ投入する場合、最大1.2トンの人工衛星を打ち上げる能力があるそうです。M-V型ですと1.8トンまで打ち上げられます。でも最近主流となっているのは500kg以下の小型衛星とのこと。最新の需要に応えるには十分な能力といえるようです。
■H-IIAやH-IIBなどでは、宇宙ステーション補給機「こうのとり」(最大6トン)のような重いものを打ち上げることができます。そこまでの能力がいらない顧客には安くて早いイプシロンを売り込むのかな。
■8月22日には、自律点検機能などがいよいよ実際に試されることになります。安い・早いに加えて旨い(上手い?)のほうも実現できるといいですね。成功を祈っています。
◆参考*1:雑誌「革新的な国産新型ロケット打ち上げへ」Newton (ニュートン) 2013年 8月号11頁、担当編集者福田伊佐央、ニュートンプレス
◇*2HP「H-IIAロケット - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/H-IIA%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88
◇*3HP「M-Vロケット - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/M-V
◇*4HP「JAXA|森田泰弘 新型ロケットで実現する世界初のモバイル管制」
http://www.jaxa.jp/article/interview/vol58/index_j.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
打ち上げるのもいいですが、ゴミと化した衛星の掃除をする衛星というかロボットの開発もしたほうが、かなりのゴミ衛星が回っているようで(~_~;)
ねこのひげ
2013/08/03 03:26
コメントをありがとうございます。

 おっしゃるとおりですね。地球の近くには、宇宙ゴミ、スペース・デブリがたくさんあって、大変な状況になっていると聞きます。
 簡単に回収できる方法を考案したら、ノーベル賞もの、最低でもイグ・ノーベル賞ぐらいは貰えるかも。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2013/08/03 08:48

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