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zoom RSS 「古事記」からの読み問題。「黄泉」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2013/06/03 06:59   >>

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★日本語★
問題:本日は太安万侶(おおのやすまろ)氏と稗田阿礼(ひえだのあれ)氏の苦心作、「古事記」からの読み問題です。
■「古事記」は和銅(わどう)5年(712年)に成立しているようです。和銅(わどう)3年(710年)を奈良時代の開始時期とするそうですから、奈良時代の文化遺産ですね。現在確認できる限りの最古の歴史書だそうです。
■その現代語訳が青空文庫に収載されていました。訳者の武田祐吉(ゆうきち)氏は50年以上前に亡くなっています。著作権が切れたのかな。たしか、元の文庫本は100万部以上が売れたという大人気商品だったと聞きます*2。
■では、労作にして人気作である「古事記」からの読み問題です。次の漢字・熟語はなんと読むでしょうか? 例によって青空文庫における振り仮名を正解とします。
[い]黄泉
[ろ]身禊
[は]標縄
[に]御陰
[ほ]大倭豐秋津島
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]黄泉はよみと読む
■黄泉は、「死後、その魂が行くとされている地下の世界」だそうです。冥土・あの世・よみのくに・よもつくになどとも呼ばれます。
□われわれの遺骸は、加熱によって水分や有機物がほとんど失われ、カルシウムを中心とした無機物の残骸が残ります。残骸は多くの場合、何某家の墓と記された墓石の下の格納室に納まります。地下というほど深くはありませんが、日は当たりません。生前に日の当たらない人生を送った人だったとすれば、死後も日が当たらないのは、彼あるいは彼女らしくていいのかな。
□黄泉の国など、死後の国に死んだ人を連れ戻しに行くという話は、古事記だけでなく、いくつかの国の神話にあるそうです。たいてい失敗します。映画「黒いオルフェ」の原作ともいわれるギリシャ神話のオルペウス君も、もうあと少しのところで死んだ妻を取り戻し損ねるようです。古事記では、妻イザナミの亡骸が蛆(うじ)にたかられているのを見て、イザナギ君は仰天して逃げ出すようです。昔は火葬にはしませんでしたからね。
□「古事記」では次のように使われています。「イザナギの命は黄泉(よみ)の國からお還りになつて、『わたしは隨分厭(いや)な穢(きたな)い國に行つたことだつた。わたしは禊(みそぎ)をしようと思う』と仰せられて、筑紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小門(おど)のアハギ原(はら)においでになつて禊(みそぎ)をなさいました」。
[ろ]身禊はみそぎと読む
■身禊は、「身に罪や穢(けが)れのある者、また神事に従事しようとする者が、川や海の水でからだを洗い清めること」だそうです。
□「禊」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ケイ、みそぎ、はらう」という字音・字訓があります。昔の人はなにかというと身禊を行なったようです。大山詣の直前には小石川や両国で水を浴びて身禊を行ないます。ご近所の神社の境内においてある手洗いでも水をかけたりします。これはプチ身禊かな。水を注ぐので「みそぎ」なんでしょうかね。国も宗教も異なりますが、ガンジス河でも多くの人が身禊をしているように見えます。
□衛生観念が発達していないかった昔は、汚れをとることには熱心でありませんでした。そのかわり穢れ、つまり気持のうえでの汚れをとることに熱心でしたね。今では逆転しており、汚れはやたらと取りたがります。過剰に衛生的でアレルギーを呼び込んだりします。そのかわり、心理的な汚れをとること、身禊のほうははなはだ不熱心になりました。例外は一部の新興宗教に凝る人々です。異常に熱心に身禊をしたりします。結果として負傷したり死亡したりして新聞ネタになったりします。
□「古事記」では次のように節の名前として使われています。「身禊(みそぎ) ――みそぎの意義を語る。人生の災禍がこれによつて拂われるとする。――」。黄泉の国からもどってきたイザナギの命は穢れを落とそうとするようです。
[は]標縄はしめなわと読む
■標縄は、「神を祭る神聖な場所を他の場所と区別するために張る縄」だそうです。一種の結界かな。注連縄・七五三縄などとも表記します。
□「標」という漢字は常用漢字表では「ヒョウ」という音読みだけです。漢和辞書「字通」では「ヒョウ、こずえ・はしら・しるし・たてる」という字音・字訓があります。目標・標識・標準などの熟語をつくります。目印として立てた木の梢から標識、目的の目印が目標、多数の目標とするところが標準だそうです。
□標縄は必ず左撚りにするものだそうです。撚りかたにも向きがあるんですね。知らなかったな。
□「古事記」では次のように使われています。「そこでフトダマの命がそのうしろに標繩(しめなわ)を引き渡して、『これから内にはお還り入り遊ばしますな』と申しました」。アマテラスが引き籠もりしたとき、一計を案じた他の神様たちはアメノウズメにストリップを演じさせます。みんなで陽気に振る舞い、不思議に思った女神が天の岩戸から出てきたところを捕まえちゃうんですね。
[に]御陰はみほとと読む
■御陰は、「陰部」です。一般にはお○○こ、あるいはお○こ。その他、各地方によって、さまざまな呼び名があるのはご存じのとおりです。「みほと」は、そのどれよりも上品な呼び方ですね。女神様ともなると、局部の名称まで丁寧です。
□「陰」という漢字は常用漢字表では「イン、かげ、かげ(る)」というという音読み・訓読みがあります。漢和辞書「字通」では「くもる、ひそか」という字訓もありました。
□「古事記」では次のように使われています。「この子(こ)をお生みになつたためにイザナミの命は御陰(みほと)が燒かれて御病氣になりました」。火の神様を産んだら熱くて陰部に火傷を負ったようです。で、イザナミは死んでしまいます。そのあとでイザナギが連れ返しに行って蛆だらけの遺骸を見ることになるらしい。
[ほ]大倭豐秋津島はおおやまととよあきつしまと読む
■大倭豐秋津島は、「穀物が豊かにみのる大和(やまと)の島の意」だそうです。本州の美称です。日本国の総称で使われるときもあるようです。秋津はトンボを指すそうです。
□「倭」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ワ、イ、やまと、したがう」という字音・字訓があります。
□「古事記」では次のように使われています。「…次に佐渡(さど)の島をお生みになりました。次に大倭豐秋津島(おおやまととよあきつしま)(本州)をお生みになりました。またの名をアマツミソラトヨアキツネワケといいます。この八つの島がまず生まれたので大八島國(おおやしまぐに)というのです」。イザナギとイザナミの結婚の結果、我が国を形成するさまざまな陸地が産まれたそうです。
◆参考*1:HP「図書カード:古事記」(青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/001518/card51732.html
◇*2HP「「古事記」の研究書が100万部も売れたってホントなの?」
http://blog.q-q.jp/200803/article_15.html
◇*3HP「常用漢字表:文部科学省」
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/k19811001001/k19811001001.html
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
むかし、ボボ・ブラジルという頭突きの得意なプロレスラーがいて、熊本の女性の前で、その名前を連呼すると張り倒されると熊本出身の友人が言っておりました。
ボボとは熊本の方言で御陰のことだそうです(~_~;)
ねこのひげ
2013/06/04 01:54
コメントをありがとうございます。

 ボボはたまに耳にしますね。
(^^;)

 熊本地方では、他にメメジョとかヒーナとも呼ばれるらしい。なんとなく、それらしくていいですね。

「ふるさとの なまりなつかし 停車場の 人ゴミのなかに そを聴きに行く」とか言った歌人がいましたけれど、ホボ以下の言葉は飲み屋に行かないと聞けないでしょう。熊本の人は、ふるさと酒場「阿蘇」とか「おてもやん」なんて名前の店に行くのかな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2013/06/04 06:55

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