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zoom RSS 魯迅の「阿Q正伝」からの読み問題。「出鱈目」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2013/02/04 07:17   >>

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★日本語★
問題:魯迅は明治14年(1881年)に生まれ昭和11年(1936年)に亡くなった中華民国の小説家です。東北大学医学部に留学していました。でも、医学よりも文学のほうが中国を救えると、方向転換をした人らしい。
■本日はその代表作「阿Q正伝(あきゅうせいでん)」からの熟語・漢字の読み問題です。原作は中国語で書かれています。井上紅梅(こうばい?)というかたが日本語に翻訳しているそうです。以下の熟語や漢字は、井上紅梅氏の趣味や信念にもとづくものかな。
■ではさっそく取り組みましょう。下の熟語・漢字の読みを考えてください。例によって青空文庫の振り仮名を正解とします。
[い]出鱈目
[ろ]変槓
[は]嬲る
[に]糸瓜
[ほ]乖く
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]出鱈目はでたらめと読む
■出鱈目は、「根拠がないこと。首尾一貫しないこと。いいかげんなこと。また、そのさまや、そのような言動」だそうです。「さいころを振って、出たその目のままにする意」と「大辞泉」ではいっています。一定の方針があるわけでなく、出たとこ勝負で行動することなのかな。
□「阿Q正伝」では次のように使われていました。「趙太爺は見れば見るほど癪に障って二三歩前に押し出し『出鱈目(でたらめ)もいい加減にしろ。お前のような奴が一家にあるわけがない。お前の姓は趙というのか』」。この場合は嘘と同義なのかな。
[ろ]変槓はへんてこと読む
■変槓は、「奇妙なさま」だそうです。変に槓(てこ)をつけて強調しているのかな。てこは、地球をも動かすことができるという力学的で単純な仕掛けですね。支点と力点と作用点の3点があるそうです。
□梃、あるいは梃子と書いてもテコです。変槓は変梃という漢字表記もあるとのこと。
□ヘンテコは、リンをつけてヘンテコリンとして使われる例もあります。さらにヘンチクリンともいわれます。関西ではヘンチキという言葉を使います。上方落語「天神山」にはヘンチキの源助という奇人が登場します。このヘンチキは、辞書で引くとヘンテコとおなじ意味らしい。ヘンテコリンからヘンチクリンが生まれたのか。ヘンチキからヘンチクリンが生まれたのか。
□「阿Q正伝」では次のように使われていました。「しかし彼は全くの独り者であってみると、阿貴とすべき左証がない。その他 Quei と発音する文字(もんじ)は皆変槓(へんてこ)な意味が含まれいっそう嵌(はま)りが悪い」。
[は]嬲るはなぶ(る)と読む
■嬲るは、「弱い立場の者などを、おもしろ半分に苦しめたり、もてあそんだりする」という意味だそうです。イジメですね。「からかって馬鹿にする」のも嬲るだそうです。
□漢字の構成から考えると、男2人と女1人の関係みたいですが、弱いのはどちらなんでしょうね。昔なら女かと思いますが、最近では男も弱いですからね。2人いても女1人に負けちゃったりします。
□「阿Q正伝」では次のように使われていました。「…ところがこの怒目(どもく)主義を採用してから、未荘のひま人はいよいよ附け上がって彼を嬲(なぶ)り物にした。ちょっと彼の顔を見ると彼等はわざとおッたまげて『おや、明るくなって来たよ』」。
[に]糸瓜はへちまと読む
■糸瓜は、「ウリ科の蔓性(つるせい)の一年草。巻きひげで他に絡みつく」そうです。昔はよくタワシとして糸瓜の実の線維を使っていましたね。茎からとれる糸瓜水は、化粧水や咳止め薬に使われたそうです。ヘチマコロンなんてのもありました。
□つまらないもののたとえにも糸瓜は使われます。「市長も糸瓜もあるものか。法律どおりに取り調べて処罰しろ」。糸瓜のかわりに「蜂のあたま」を使う表現もあります。同様に「へったくれ」、「くそ」も使われます。この中では糸瓜がいちばん有用な感じだな。
□「阿Q正伝」では次のように使われていました。「いったん暇になれば阿Qも糸瓜(へちま)もないのだから、彼の行状のことなどなおさら言い出す者がない」。ここでもつまらないもののたとえとして使われていました。
[ほ]乖くはそむ(く)と読む
■乖くは、「取り決めたことや目上の人の考え・命令などに従わずに反抗したり反対したりする」という意味らしい。普通にいえば「さからう」なのかな。
□「乖」という漢字は常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「カイ、せぼね、そむく」という字音・字訓があります。象形文字らしい。人の背中を眺めたとき、背の肉が左右にわかれる形が「乖」だそうです。乖離(カイリ)という熟語をつくります。乖き、離れた様子ですね。「現実から乖離している」などと使います。
□「阿Q正伝」では次のように使われていました。「彼は未荘(みそう)に住んだことが多いがときどき他処(たしょ)へ住むこともある。もしこれを「未荘の人也」といえばやはり史伝の法則に乖(そむ)く」。
◆参考*1:HP「図書カード:阿Q正伝」(青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/001124/card42934.html
◇*2HP「常用漢字表:文部科学省」
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/k19811001001/k19811001001.html
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
去年一昨年と、2年間糸瓜を庭で作りましたよ。
ぶら下げて干からびさせて、皮をむいて、種を取り出したら、立派な糸瓜たわしになりました。
何本もできたので近所に配りました。
そうそう、減るものではないので、今年はやめて、種は野鳥のエサに。
糸瓜たわしは風呂で使ってます。
気持ちいいです。天然ものは違います(*^。^*)〜♪
ねこのひげ
2013/02/04 07:44
コメントをありがとうございます。

 いいですね。糸瓜ですか。きっと使い心地極上のタワシができるのでしょう。
 知り合いに瓢箪を作っているご家庭があって、これまた不思議な雰囲気を醸し出していました。糸瓜も瓢箪も実の形が独特で長閑な感じ。いいですね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2013/02/04 07:57
初めまして、アマゾンでベストセラーになっている真説ニッポン伝説と日本人と言う本を読んだのですが1度読まれてみるのはいかがでしょうか?
漢字について目からウロコの事実が書かれていて興味深かったですよ。
著者は藤本 玄と言う人です。
佐藤真貴子
2013/03/01 20:30

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