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zoom RSS 内陸でも人口が増えた縄文中期。必需品である塩はどのように調達したの?

<<   作成日時 : 2012/12/22 09:08   >>

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★歴史★
問題:縄文時代の早い時期、北海道を除いた日本は人口が2万100人ぐらいだったのではないか。参考資料*1*2にはそのような推定が記されています。
■縄文時代でいちばん栄えたのは中期で26万1300人ぐらいだったはずとおなじ資料はいっています。学者によってはもっと多い数値をあげる人もいます。
■縄文時代中期には、山の中、たとえば甲州、信州などでも集落がつくられたようです。土器類が見つかっているそうです。
■素人が考えてもちょっと不思議なところがあります。というのは、甲州や信州は海に面していないわけですから、塩分の補給が難しかったと考えられます。敵に塩を送る武将もまだ登場していないようですし。人口が増えるほどの量の塩をどうやって手に入れていたのでしょうか? 下の記述から正しいものを選んでください。(正しい記述は無いかもしれないし複数かもしれません)
[い]昔の日本では岩塩がいたるところで採れたので困らなかった
[ろ]ヌルデという植物の実は塩を噴く。これを洗った水を飲んだ
[は]火山の礫(れき)には塩化ナトリウムが多く含まれるので、これを使った
[に]海へ行って塩をとってきた
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[に]海へ行って塩をとってきた
説明:とても単純なんですね。おそらく縄文人たちは縄文土器を持って海に出たのでしょう。帰りは濃縮した塩水、あるいは塩の形で縄文土器を故郷にかついで来たと推定されているそうです*3。
■証拠になるのは、甲州や信州の土器からとれる塩化ナトリムの結晶だそうです。どうやって海から採れたと判定するのかはわかりません。でも最近の科学ですから、塩化ナトリウムの結晶に含まれる微量の成分から海由来のものということがわかるのかもしれません。
■残念ながら、日本には塩水湖も岩塩もなかったようです。サッカーボール大の岩塩がひとつあれば、100人の集落1年分ぐらいの塩分なのかもしれませんけど。
■昔は、[ろ]の「ヌルデという植物の実は塩を噴く。これを洗った水を飲んだ」という説も有力だったとのこと。いまでも山伏は修行のときにはヌルデの実を洗った水を飲んで塩分の補給をするそうです。昔の言葉では塩麩子(えんぶし)と呼ばれたらしい。漢方薬なのでしょうか。下痢止めや咳止めにも用いられたそうです*4。
■動物の内臓にも塩分は含まれているとのこと。でも微量なので、これで集落全員の塩分補給には役立たないそうです。
■余談です。日本で塩という漢字のつく地名は、塩竃(しおがま、宮城県)を除くと、塩尻(しおじり、長野県)、塩山(えんざん、山梨県)、塩見峠(しおみとうげ、全国各地)など、だいたい山の中なんだそうです。やはり塩は生活必需品であると同時に山国の人にとっては貴重品であり、意識せざるをえない物資だったのでしょうね。
◆参考*1:2HP「近代以前の日本の人口統計 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E4%BB%A3%E4%BB%A5%E5%89%8D%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E7%B5%B1%E8%A8%88
◇*2書籍「データが語る日本の歴史」初版22〜25頁、歴史教育者協議会、ほるぷ出版
◇*3書籍「樋口清之博士のおもしろ雑学日本史」初版18〜19頁、樋口清之著、ISBN4-8379-1384-9、三笠書房
◇*4HP「ヌルデ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8C%E3%83%AB%E3%83%87

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甘い塩ってホントにあるの?
●●●●★科学★●● 問題:塩は人間が生きていく上で必要欠くべからざるものです。その塩の供給を止め、反目する甲斐に対し、兵糧攻めならぬ塩攻めを実行したのが駿河の今川氏でした。無慈悲な作戦を知った上杉謙信は、交戦中であるにもかかわらず武田信玄に対して塩を送ったといわれます。人道的な意味があったのかもしれません。もうひとつ、塩を売り込む、新しい得意先を開拓するという目的も含まれていたという推測もあるそうです。 ■キリスト教では、「あなたたちは地の塩である」とか、「自分の中に塩を持ち、互い平... ...続きを見る
町人思案橋・クイズ集
2013/11/08 06:08

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
動物の骨を焼いて塩を取り出したというのを聞いたことがありますが、やっぱり大量には無理だったんでしょうね。
現代人は、縄文あたりというと、現代より劣っているように考えがちですが、必要な物を手に入れる努力は現代人より上かもしれませんね。
ねこのひげ
2012/12/23 06:26
コメントをありがとうございます。

 外国での話です。トゲトゲのヤマアラシは、人間の張ったテントに潜り込んで、食品を盗んで行くことがあるそうです。
 どんな食品が好物かといえば、塩のきいたものらしい。塩辛なんか最高なのでしょうけれど、欧米人は食べないか。
→http://blog.q-q.jp/201003/article_13.html
 山で暮らす動物は、人間にしろ他の四つ足にしろ、塩分が大切なようですね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2012/12/23 10:53
思い出しましたが・・・・
なぜ人を食ったライオンやトラが人食いが常習になるかというと、人間の血液のほうが、塩分が多いからだそうです。
塩分が多いほうがうまいらしいです。
最近の研究結果でわかったそうです。
ねこのひげ
2012/12/24 06:55
コメントをありがとうございます。

 人間の生肉は血液中の塩分がきいていて美味なんですね。命乞いする人間の涙を嘗めるぐらいで我慢してくれるといいのですが。
 ひょっとすると、塩分の強い食品などを餌にすることで人食いライオンや人食いトラを仕留めることができるかもしれませんね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2012/12/24 07:57

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