町人思案橋・クイズ集

アクセスカウンタ

zoom RSS フォークボールはなぜ落ちるの?

<<   作成日時 : 2012/07/03 06:24   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 2 / コメント 2

画像
★科学★
問題:プロ野球からメジャーリーグに行き、トルネード投法で活躍した野茂英雄(ひでお)投手。マサカリ投法で知られた村田兆治(ちょうじ)。日米で活躍した大魔神こと佐々木主浩(かずひろ)。これらの人々は、速球も速かったけれど、フォークボールも武器にしていました。
■平成24年(2012年)現在、現役の投手としては、岩隈久志(ひさし)とか田中将大(まさひろ)、藤川球児(きゅうじ)らのフォークが知られているらしい。ダルビッシュ投手は、岩隈のフォークを高く評価しているそうです。
■フォークボールは沈む球、落ちる球として知られています。打者が想定するよりも地面に近い軌道を描きます。ときにはワンバウンドします。多くのバットはその上でむなしく空を切ります。
■なぜこのような変化が生まれるのでしょうか。フォークボールが落ちる理由についての次のいくつかの記述の中から正しいものを選んでください。(正しい記述は無いかもしれないし複数かもしれません)
[い]フォークボールは変化球ではなく重力によって放物線を描いて落下しているだけである
[ろ]フォークボールは無回転に近いのでボールの前の空気の影響を受けやすく、下向きの力が働いて落ちていく
[は]フォークボールは無回転に近いのでボールの後ろの乱急流により下向きの力がかかる
[に]実は無回転と言いつつ下向きに少し回転しており、マグヌスの力が加わって下向きに落ちる
[ほ]フォークボールはいちばん最後に縫い目に指がかかるので回転がつきにくく球速が急に落ちる
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[い]フォークボールは変化球ではなく重力によって放物線を描いて落下しているだけである
説明:フォークボールは「最高級の変化球」と思い込んで観戦していましたけど、違うんですね。参考資料*2には次のような表現がありました。「放物線軌道であることから物理学的にはフォークボールこそ変化しない球であるという見方もある」。
■普通の直球は、縫い目に指をかけ、バックスピンがかかるように投げます。打者から見ると、球は下から上へと回転しつつ近づいてきます。球の下側では空気の流れが遅く、球の上側では空気の流れが速くなるらしい。流れは速いほうが圧力が低くなるそうです。ベルヌーイの定理なのか、マグヌス効果なのか、厳密な表現は知りませんけど、この場合には球の下から上へと力が加わるそうです。
■バックスピンをかけて球を投げた場合、放物線の軌道よりも球は上を進むようです。このいちばん甚だしい例は、ピンポン球ですね。指にツバをつけて摩擦を大きくし、思い切りバックスピンをかけて投げると、ピンポン球はいったんフワッと浮き上がります。すぐに重力に負けて落ちるわけですが。
■球種としての「ストレート」はベース付近を通過するまでにバックスピンで20〜30回転するそうです。別の意見もあってプロ野球の投手の投げる球で17〜23回転という人もいます*4。いずれにせよバックスピンが働き、投手の手から捕手のミットまでの軌道はほぼ直線に見えます。これに対してフォークボールは10回転前後らしい*2。投手が球を離すと、より放物線に近い軌道で落下します。
■直球はいわば「変化球」なんですね。「落ちる球」ならぬ「上がる球」です。バックスピンによる揚力が働いています。重力にまかせた軌道よりも上を通ります。フォークボールの場合は縫い目に指をかけず、指の股に球を挟んで投げることにより、バックスピンを減らしているそうです。放物線に近くなります。完全な無回転になるとナックルになるのかな。揺れながら落ちたりするのかもしれません。
■打者の目は直球に慣れています。おなじようなフォーム、おなじような手の振りから繰り出されるフォークボールは、直球だろうと想定して直線に近い軌道を頭に描きます。ところが放物線を描いて落ちてしまうと、空振りになってしまい、三振バッターアウトとなるようです。
◆参考*1:書籍「野球の科学」初版22〜23頁、筒井大助(だいすけ)監修、ISBN978-4-8163-4238-7、ナツメ社
◇*2HP「フォークボール - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB
◇*3HP「ボールが変化する仕組み」
http://www.volleyball.gr.jp/forkball.htm
◇*4HP「JSTバーチャル科学館|スポーツの科学」
http://jvsc.jst.go.jp/find/sports/s03_ball/b11_pit/p00_fr.htm

ぬけられます→科学雑学クイズ一覧

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(2件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
ピンポン球のようにホップする球を投げるにはどうするの?
●●●●★科学★●● 問題:ピンポン球に思い切りバックスピンをかけて投げるとフワッと浮き上がることがあります。これは球を浮き上がらせるような力が働いているからだそうです。マグヌス効果とかベルヌーイの定理などで説明されます。 ■バックスピンがかかった球の下側では空気の流れが遅くなるらしい。逆に球の上側では空気の流れが速くなるそうです。下側では空気の流れを押しとどめるように回転していますし、上側では空気の流れを促すように回転しているわけですね。 ■空気の流れが速い場所では気圧が低くなるそ... ...続きを見る
町人思案橋・クイズ集
2012/08/03 11:34
ゴルフボールの問題。長い距離をうむショットを打ち出す角度は何度が最適なの?
●●●●★科学★●● 問題:学校の物理の授業では、重力とか加速度について学ぶ時間があります。空気の抵抗を無視した場合には、45度で打ち上げられた球や砲弾が1番遠くまで飛ぶ。そんな風に習いました。その答えを導き出す式のほうは忘れてしまいましたけど。 ■いまは、理屈はわからなくてもちゃんと計算してくれるHPがあります。便利でありがたい。こんなのが高校時代にあったら、宿題をこなすのも楽だったでしょうね。 ◇*HP「放物運動(初速と角度から計算) - 高精度計算サイト」 http://ke... ...続きを見る
町人思案橋・クイズ集
2015/10/27 07:01

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ねこのひげの子供のころ、ドロップという球種がありましたが、今はないようです。
ドロップがフォークボールになったのかな?

スキーのジャンプも、あれは飛んでいるのではなく、落下しているのだと、広大の体育工学部の教授から聞いたことがあります。
「飛びました!」と叫んでいるけど、「落ちました!」が正解だそうですよ(~_~;)
ねこのひげ
2012/07/03 06:34
コメントをありがとうございます。

 たしかにドロップと呼ばれる球種がありましたね。最近では「落差の大きなカーブ」などと呼んでいるらしい。

 もし、投げる瞬間に直球と逆方向の回転が掛けられたら…テニスや卓球でいえばドライブが掛けられたら、ホントに「落ちる球」になるのかもしれませんね。
(^^;) 
ねこのひげ様<素町人
2012/07/03 13:36

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
フォークボールはなぜ落ちるの? 町人思案橋・クイズ集/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる