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zoom RSS むやみに難しい四字熟語クイズ。「飛絮漂花」ってどんな意味なの?

<<   作成日時 : 2012/05/28 07:40   >>

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★日本語★
問題:千人に一人しか知らないし、万人に一人しか使わない四字熟語があります。われら凡人には、どんな場面で使われるのか、想像もつかない。そんな不思議な四字熟語が山ほどあります。
■いままでにも何回か弊クイズに登場しましたが、本日も、そんな難解な四字熟語のクイズで暇つぶしをいたしましょう。下に四字熟語とその意味の説明があります。説明が正しいのはどれでしょうか? (正解は複数かも)
■もちろん全問誤答でも、まるで気にする必要はありません。こんな四字熟語は意味を知っているほうが変なのかもしれませんから。
[い]「跛立箕坐」とは、足が痛くてビッコを引き、椅子があると思わずすわってしまうという意味で、旅で疲れ切った人の様子を描写した言葉である
[ろ]「南橘北枳」とは、南ではタチバナと呼ばれている植物が北へいくとカラタチと呼ばれるところから、所が変われば呼び名が変わるという意味である
[は]「飛絮漂花」とは、花が風に飛ばされる様子から、若い女性の美しさはアッという間に衰えてしまう、はかないものだという喩えである
[に]「摩頂放踵」とは、頭の先から踵までマッサージされて気持がいい状態、他の人からおだてられて上機嫌になっている様子をあらわした言葉である
[ほ]「雷陳膠漆」とは、友情が固く厚いことをあらわした語である
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[ほ]が正しい
説明:[い]「跛立箕坐」とは、足が痛くてビッコを引き、椅子があると思わずすわってしまうという意味で、旅で疲れ切った人の様子を描写した言葉である(×)
■「跛立箕坐」は「ハリュウキザ」と読みます。「無作法・無礼なさま」を意味するらしい。
□「跛」という漢字は、常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「ハ、ヒ、あしなえ、かたよる」という字音・字訓があります。「あしなえ」とは障害があって歩行が不自由なことだそうです。「箕」は、常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「キ、み、その」という字音・字訓があります。「み」と読むと、昔の農具の名前になります。穀物を入れ、あおってその中の殻、ごみをふるいわける道具だそうです。
□跛立は片足で立つことだそうです。箕坐は開いた両足を投げ出して座ること。相手に敬意を払わず、無遠慮な姿勢をとることから、無礼・無作法の意になったようです。
[ろ]「南橘北枳」とは、南ではタチバナと呼ばれている植物が北へいくとカラタチと呼ばれるところから、所が変われば呼び名が変わるという意味である(×)
■「南橘北枳」は「ナンキツホッキ」と読みます。「境遇の変化によって人の気質が変わることのたとえ」だそうです。
□「橘」も「枳」も常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば「橘」は「キツ、たちばな」、「枳」は「キ、シ、からたち」という字音・字訓があります。
□淮河(わいが)という河があります。揚子江・黄河に次ぐ中国第三の河らしい。中国の東部を東流しています。淮水(わいすい)とも呼ばれます。この熟語を信ずるとすれば、淮水の南に生えていた橘を淮水の北に移植すると枳になったらしい。橘はミカン科ミカン属の植物だそうです。枳はおなじミカン科ではありますがカラタチ属であり、種としては異なるらしい。1本の木を植え替えたら種まで変化する。そんなことは有りうることなのでしょうかね。奇跡かな。
□橘から枳に変わったというのは昔の人の見間違えなのかもしれません。でも、境遇が変われば人間は変わることはあります。たとえば貧乏人は喧嘩っ早い。金持ちは喧嘩せず。所得や資産が増えただけで気質はかわるようです。
[は]「飛絮漂花」とは、花が風に飛ばされる様子から、若い女性の美しさはアッという間に衰えてしまう、はかないものだという喩えである(×)
■「飛絮漂花」は「ヒジョヒョウカ」と読みます。「女性が辛い境遇に身を落とし、頼りとするものもなく苦労するさま」だそうです。
□「絮」は、ワタとも読む漢字ですね。タンポポの白い綿毛のように軽い植物のワタの総称だそうです。柳の場合は柳絮(リュウジョ)と呼ぶらしい。
□絮は女性の象徴なのでしょう。絮が飛ばされ、花が風のまにまに漂う様子が、女性が1人で苦労するさまを表しているようです。昔は女性が一人で生きていくのは大変だったようです。平成時代とは大きな違いだな。
[に]「摩頂放踵」とは、頭の先から踵までマッサージされて気持がいい状態、他の人からおだてられて上機嫌になっている様子をあらわした言葉である(×)
■「摩頂放踵」は「マチョウホウショウ」と読みます。「頭の先から足まですりへらし、人のために尽くすこと」だそうです。
□「摩」という漢字は、常用漢字表では「マ」という音読みだけです。漢和辞書「字通」では「こする、みがく、へる」という字音・字訓があります。なるほど、頭の頂点から踵までをすりへらすという意味になるんでしょうかね。全身がすりへったら無くなっちゃうような気もしますが。
□落語の「三十石」では自分は大富豪鴻池善右衛門(ぜんえもん)であると嘘をつく人物が登場します。「もっと背の高いお人でした」と咎められても、「あちこち旅してすり減った」と負けていません。
[ほ]「雷陳膠漆」とは、友情が固く厚いことをあらわした語である(○)
■「雷陳膠漆」は「ライチンコウシツ」と読みます。
□雷は雷義(らいぎ?)、陳は陳重(ちんじゅう?)とそれぞれ後漢(25〜220年)の人の名前らしい。二人は固い友情で結ばれていたというのですが、どんな逸話があるのかはよくわかりません。「雨月物語」の「菊花の契り」みたいな話があるのかな*3。
□膠漆は、膠(にかわ)と漆(うるし)ですね。接着剤として強力です。膠は12時間程度で実用強度、24時間で最高強度に達するらしい。漆も接着効果があり、漆を主成分とする接着剤も考案されているとのこと。硬化したとき、膠も漆も、雷と陳の友情よりも固くなっているのかな。
◆参考*1:書籍「本試験型 漢字検定1級試験問題集09年版」成美堂出版編集部編、ISBN978-4-415-20421-5、成美堂出版
◇*2HP「常用漢字表:文部科学省」
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/k19811001001/k19811001001.html
◇*3HP「雨月物語 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%A8%E6%9C%88%E7%89%A9%E8%AA%9E
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
「ろ」は史記に出てくる逸話で、古代中国の斉の総理大臣であった晏子という人物が、隣国に行ったとき、その国の王に挨拶しているときに、斉生まれの罪人を見せられ「お前の国には泥棒が多いな」と言われたときに言い返すために使った言葉から生まれた熟語ですね。
斉の国では善人だったが、この国に来たから悪人になったのだというこような揶揄の意味で反論したようです。
役に立つタチバナが役に立たないカラタチになってしまった。
『朱に染まれば赤くなる』と同じような意味ですかね。
この王様は、あまりに酷い暴君だったので、ついに部下たちに殺されてしまいましたけどね。
ねこのひげ
2012/05/28 08:17
コメントをありがとうございます。

 なるほど。いまWikipediaを調べて理解しました。
 それにしてもすごいですね。
 千人に一人しか知らない四字熟語なのに、由来までご存じとは。
 恐れ入りました。
m(_ _)m
ねこのひげ様<素町人
2012/05/28 08:34
いやいや・・・たまたま知っていただけです(^^ゞ
史記を読んでいたもので。
歴史はおもしろいです。
ねこのひげ
2012/05/29 05:23
コメントをありがとうございます。

 歴史が面白いというご意見には賛意を表明します。
(^^;)

 言葉と歴史は密接に結びついていますよね。歴史好きの人はたいてい日本語も得意です。逆もいえるのかな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2012/05/29 08:40

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